身の覚えの無い妹が出来てしまった。しかも、誰も存在を認知できないんだから驚きだ!いやーどうしよう、HAHAHAHAHA!!・・・どーすんのよ、マジで・・・。
96.「周囲は真っ暗だった。真っ暗で光源など無いはずなのに、僕と、千尋ちゃんと千歳ちゃんの姿だけははっきりと見えた。」
「お、お兄ちゃん・・・」
周囲の様子に気づいたのか、千尋ちゃんは、不安そうに僕に駆け寄る。
「こ・・・これは・・・?お兄さん・・・?」
千歳ちゃんは、僕に視線を移すが、僕も何だかわからない。
『ふふふ・・・上手く勇者を封印出来ましたな。王・・・』
『うむ、勇者を抹殺する為に国内外から貴様らの様な高名な魔術使いを集めて良かったわい・・・出来れば、殺したかったがな』
『無茶を言いなさるな。勇者の規格外の魔力に満ちた肉体は、我らの様な有力な魔術使い百数十人をもってしても・・・どんな刃も魔力も殺す事は出来ませぬ。我らが出来るのは、せいぜい、眠らせる事が故』
『ふん、残念だ。魔王と刺し違えて死んでくれれば有り難かったのだが・・・』
暗闇から声が響く・・・そして、徐々に周囲は明るくなり・・・僕達3人は豪華そうな部屋・・・異世界に来た『僕』が初めに居た、あの王室に居た。
そこには王と全身布に覆われた怪しげな男達が数人居る。
そして、部屋の中央には横たわる3人の影、『僕』と剣士千歳ちゃんと、エルフ千尋ちゃんだ・・・。
剣士千歳ちゃんとエルフ千尋ちゃんは、首から大量に血を流し、目を見開いている・・・どうやら、死んでいる様に見える。
そして『僕』は、無傷で、目を瞑って眠っている様だった。
『彼奴ら、我に歓迎されたと思って、まったく無警戒だったの。寝込みを襲って殺すのは簡単だった。・・・・・・勇者殿は世界一の豪傑だが、ちとお人よしが過ぎるな、ワシが支配出来ない程の力を持つ個人など、統治者であるワシからすれば、魔王と同じぐらい厄介な存在であるのに。』
『そうですな。まだ若造なのでしょう。どちらにせよ、向こうの世界の住人である、勇者に世界の権力を持たせられずに済みました。魔王による戦乱で他国も国力を大幅に落しています、王よ、天下が見えましたな』
『うむ、全て上手く行ってくれた。ふふふ・・・ふふふっ!はっはっはっは!!』
王の高笑いが部屋に響く。
「な・・・何これ・・・・・・・ううっ・・・・私達・・・・死んでる・・・」
「このおじさん・・・・何?このおじさんがお兄ちゃんや・・・私達をやった・・・の?やったんだね・・・?」
自分が死体となっている光景を見せられているのか、ガタガタと震えて、2人共動揺している。
僕は2人を抱きしめる。2人の混乱が少しでも和らげば良いと思いながら。
『して、勇者はどうするのだ?死体はともかく、そのまま捨てるという訳にもいくまい?』
『この勇者の従者の2名の魂を溶媒にして、勇者を意識を封じ込めています。後はあの2人が完全に勇者の意識を封印するでしょう。ですので、用が済んだ死体はそのまま捨てても大丈夫です。勇者の肉体は、どこかに厳重に仕舞って置くべきです。誰かが封印を解かぬように。』
『ふむ、そうか。では、勇者は、近くの古塔の地下に厳重に収めておくとしよう・・・』
王は、フハハハハ・・・と笑い、そして、ゆらりと煙の様に姿をくねらせて、消えていく。
王以外の人物も、周りの布を被って人たちも、横たわった『僕』達も、みんな。
「どういう事なんだ・・・これは・・・千尋ちゃんと千歳ちゃんが殺されていて・・・そして、僕が封印されていた・・・?」
僕は今の光景で王達が語っていた事を整理する。
「・・・・・・お兄さん・・・・・・・、大丈夫ですか・・・?」
僕が深刻そうな顔をしていたのか、千歳ちゃんが心配してきた。
「だ、大丈夫だ。ちょっと情報量が多くて、頭が混乱していたんだよ・・・」
「そうですか・・・そうですよね、何か私達、首から血を出して死んでましたし・・・私も混乱しちゃって・・・・」
千歳ちゃんは、ふっと微笑みかけた。混乱している僕を安心させたいのだろう。
「・・・・・今のは・・・・・・きっと幻ですよ。お兄さん、だから、あんまり気にしちゃ駄目です・・・・・・ねっ?」
千歳ちゃんは、僕を抱きしめて言った。
「幻・・・?」
幻・・・幻かもしれない。そもそも、僕が西洋風の異世界に行って、そこの住人である、2人と共に魔王を倒すなんて、幻も良い所だろう。・・・しかし、僕の日常を壊す様にやってきて、僕の知らない自称妹、自称従兄弟で他人に認知出来ない存在である千歳ちゃんや千尋ちゃんだって、幻みたいな存在だ。
全て・・・全て・・・幻の様な事で、何が現実なのかもわからない。
「ねっ・・・お兄さん・・・今、目の前に居る、私は幻じゃないでしょう。、ちゃんと抱きしめられるでしょう?。お兄さんには私が居ます・・・だから、気にしないで下さい・・・」
「私だって、抱きしめられるよ。お兄ちゃん。お兄ちゃん、深刻になって考えちゃ駄目だよ。私は大丈夫だから・・・お兄ちゃんも、千歳さんも・・・」
にこにこと微笑みかけられる僕。僕は、気遣われている。二人だって、こんなショッキングな光景見せられて混乱しているはずなのに・・・こんな年下の女の子に気遣われてしまっている。
「・・・・・早く、おうちに帰りたいね・・・・・、いつもの様に、お兄ちゃんと私と千歳さん、3人で、いつもの様に、食卓を囲ったり、お風呂に入ってえっちな事ぎりぎりな事お兄ちゃんにしてみたり、一緒3人でお兄ちゃんを抱きしめながら寝たり・・・おうちが恋しいなあ・・・・・」
僕を抱きしめながら、はふりとため息をつく千尋ちゃん。
「・・・そうですね。もう、この前の世界に来て、もう、うんざりする事ばかりです。・・・・・早くお兄さんのアパートに帰って、お兄さんといつもみたいにラブラブしたいなあ・・・」
「・・・そうだね、いつもみたいにね・・・」
2人の存在は非日常的だったが、もう既に日常的になっている。きっと、これからも、ずっと続いていく、日常に・・・。
「・・・ねっ、お兄さん、もうここでラブラブしましょうよ。」
「えっ!?」
突然の千歳ちゃんの提案に僕は素っ頓狂な声を上げた。
「だって、折角非日常な所に居るんです・・・日頃我慢していた一線を越えるには良い機会でしょう?ねっ、お兄さん、ラブラブしましょうよ・・・?ねっ?」
こんな自体だってのに、本当に頭ピンクだな。千歳ちゃん。
「そ・・・・そだね・・・・・・お兄ちゃん、らぶら・・・・・・・だ、抱いて欲しいの。お兄ちゃんと一線を越えたい。超えて、お兄ちゃんとお兄ちゃんと妹って関係を超えたい・・・なあ・・・お願いお兄ちゃん、抱いて!」
千尋ちゃんも頭がピンク色に染まりだす。
「そうです、抱いて下さい!」
2人は懇願する様に、僕を抱きしめている。
「い、いや、今か?今はそれ所じゃない・・・!」
「今です・・・今じゃないと・・・」
「今じゃないと・・・?まずは家に戻ってからで・・・」
「お家に戻ってからじゃ遅いよお・・・じゃないと・・・じゃないと・・・」
そう言い淀んで、千尋ちゃんは顔を伏せる・・・伏せたかと思うと、突然、首からブシューと血が勢い良く吹く。血がセーラー服を染め、そして僕の服にも多くが降りかかる。
「お兄・・・ちゃ・・・ん」
「千尋ちゃん!」
千尋ちゃんはばたりと倒れる。
「お兄さん・・・抱いて下さい・・・ねっ?」
僕を抱きしめたまま千歳ちゃんは僕を誘惑する様に言った。
「そんな場合じゃない!千尋ちゃんが・・・」
僕が怒鳴りつけようとすると、千歳ちゃんの首からも血がブシューと吹き、僕の服を血塗れにした。
周囲の様子に気づいたのか、千尋ちゃんは、不安そうに僕に駆け寄る。
「こ・・・これは・・・?お兄さん・・・?」
千歳ちゃんは、僕に視線を移すが、僕も何だかわからない。
『ふふふ・・・上手く勇者を封印出来ましたな。王・・・』
『うむ、勇者を抹殺する為に国内外から貴様らの様な高名な魔術使いを集めて良かったわい・・・出来れば、殺したかったがな』
『無茶を言いなさるな。勇者の規格外の魔力に満ちた肉体は、我らの様な有力な魔術使い百数十人をもってしても・・・どんな刃も魔力も殺す事は出来ませぬ。我らが出来るのは、せいぜい、眠らせる事が故』
『ふん、残念だ。魔王と刺し違えて死んでくれれば有り難かったのだが・・・』
暗闇から声が響く・・・そして、徐々に周囲は明るくなり・・・僕達3人は豪華そうな部屋・・・異世界に来た『僕』が初めに居た、あの王室に居た。
そこには王と全身布に覆われた怪しげな男達が数人居る。
そして、部屋の中央には横たわる3人の影、『僕』と剣士千歳ちゃんと、エルフ千尋ちゃんだ・・・。
剣士千歳ちゃんとエルフ千尋ちゃんは、首から大量に血を流し、目を見開いている・・・どうやら、死んでいる様に見える。
そして『僕』は、無傷で、目を瞑って眠っている様だった。
『彼奴ら、我に歓迎されたと思って、まったく無警戒だったの。寝込みを襲って殺すのは簡単だった。・・・・・・勇者殿は世界一の豪傑だが、ちとお人よしが過ぎるな、ワシが支配出来ない程の力を持つ個人など、統治者であるワシからすれば、魔王と同じぐらい厄介な存在であるのに。』
『そうですな。まだ若造なのでしょう。どちらにせよ、向こうの世界の住人である、勇者に世界の権力を持たせられずに済みました。魔王による戦乱で他国も国力を大幅に落しています、王よ、天下が見えましたな』
『うむ、全て上手く行ってくれた。ふふふ・・・ふふふっ!はっはっはっは!!』
王の高笑いが部屋に響く。
「な・・・何これ・・・・・・・ううっ・・・・私達・・・・死んでる・・・」
「このおじさん・・・・何?このおじさんがお兄ちゃんや・・・私達をやった・・・の?やったんだね・・・?」
自分が死体となっている光景を見せられているのか、ガタガタと震えて、2人共動揺している。
僕は2人を抱きしめる。2人の混乱が少しでも和らげば良いと思いながら。
『して、勇者はどうするのだ?死体はともかく、そのまま捨てるという訳にもいくまい?』
『この勇者の従者の2名の魂を溶媒にして、勇者を意識を封じ込めています。後はあの2人が完全に勇者の意識を封印するでしょう。ですので、用が済んだ死体はそのまま捨てても大丈夫です。勇者の肉体は、どこかに厳重に仕舞って置くべきです。誰かが封印を解かぬように。』
『ふむ、そうか。では、勇者は、近くの古塔の地下に厳重に収めておくとしよう・・・』
王は、フハハハハ・・・と笑い、そして、ゆらりと煙の様に姿をくねらせて、消えていく。
王以外の人物も、周りの布を被って人たちも、横たわった『僕』達も、みんな。
「どういう事なんだ・・・これは・・・千尋ちゃんと千歳ちゃんが殺されていて・・・そして、僕が封印されていた・・・?」
僕は今の光景で王達が語っていた事を整理する。
「・・・・・・お兄さん・・・・・・・、大丈夫ですか・・・?」
僕が深刻そうな顔をしていたのか、千歳ちゃんが心配してきた。
「だ、大丈夫だ。ちょっと情報量が多くて、頭が混乱していたんだよ・・・」
「そうですか・・・そうですよね、何か私達、首から血を出して死んでましたし・・・私も混乱しちゃって・・・・」
千歳ちゃんは、ふっと微笑みかけた。混乱している僕を安心させたいのだろう。
「・・・・・今のは・・・・・・きっと幻ですよ。お兄さん、だから、あんまり気にしちゃ駄目です・・・・・・ねっ?」
千歳ちゃんは、僕を抱きしめて言った。
「幻・・・?」
幻・・・幻かもしれない。そもそも、僕が西洋風の異世界に行って、そこの住人である、2人と共に魔王を倒すなんて、幻も良い所だろう。・・・しかし、僕の日常を壊す様にやってきて、僕の知らない自称妹、自称従兄弟で他人に認知出来ない存在である千歳ちゃんや千尋ちゃんだって、幻みたいな存在だ。
全て・・・全て・・・幻の様な事で、何が現実なのかもわからない。
「ねっ・・・お兄さん・・・今、目の前に居る、私は幻じゃないでしょう。、ちゃんと抱きしめられるでしょう?。お兄さんには私が居ます・・・だから、気にしないで下さい・・・」
「私だって、抱きしめられるよ。お兄ちゃん。お兄ちゃん、深刻になって考えちゃ駄目だよ。私は大丈夫だから・・・お兄ちゃんも、千歳さんも・・・」
にこにこと微笑みかけられる僕。僕は、気遣われている。二人だって、こんなショッキングな光景見せられて混乱しているはずなのに・・・こんな年下の女の子に気遣われてしまっている。
「・・・・・早く、おうちに帰りたいね・・・・・、いつもの様に、お兄ちゃんと私と千歳さん、3人で、いつもの様に、食卓を囲ったり、お風呂に入ってえっちな事ぎりぎりな事お兄ちゃんにしてみたり、一緒3人でお兄ちゃんを抱きしめながら寝たり・・・おうちが恋しいなあ・・・・・」
僕を抱きしめながら、はふりとため息をつく千尋ちゃん。
「・・・そうですね。もう、この前の世界に来て、もう、うんざりする事ばかりです。・・・・・早くお兄さんのアパートに帰って、お兄さんといつもみたいにラブラブしたいなあ・・・」
「・・・そうだね、いつもみたいにね・・・」
2人の存在は非日常的だったが、もう既に日常的になっている。きっと、これからも、ずっと続いていく、日常に・・・。
「・・・ねっ、お兄さん、もうここでラブラブしましょうよ。」
「えっ!?」
突然の千歳ちゃんの提案に僕は素っ頓狂な声を上げた。
「だって、折角非日常な所に居るんです・・・日頃我慢していた一線を越えるには良い機会でしょう?ねっ、お兄さん、ラブラブしましょうよ・・・?ねっ?」
こんな自体だってのに、本当に頭ピンクだな。千歳ちゃん。
「そ・・・・そだね・・・・・・お兄ちゃん、らぶら・・・・・・・だ、抱いて欲しいの。お兄ちゃんと一線を越えたい。超えて、お兄ちゃんとお兄ちゃんと妹って関係を超えたい・・・なあ・・・お願いお兄ちゃん、抱いて!」
千尋ちゃんも頭がピンク色に染まりだす。
「そうです、抱いて下さい!」
2人は懇願する様に、僕を抱きしめている。
「い、いや、今か?今はそれ所じゃない・・・!」
「今です・・・今じゃないと・・・」
「今じゃないと・・・?まずは家に戻ってからで・・・」
「お家に戻ってからじゃ遅いよお・・・じゃないと・・・じゃないと・・・」
そう言い淀んで、千尋ちゃんは顔を伏せる・・・伏せたかと思うと、突然、首からブシューと血が勢い良く吹く。血がセーラー服を染め、そして僕の服にも多くが降りかかる。
「お兄・・・ちゃ・・・ん」
「千尋ちゃん!」
千尋ちゃんはばたりと倒れる。
「お兄さん・・・抱いて下さい・・・ねっ?」
僕を抱きしめたまま千歳ちゃんは僕を誘惑する様に言った。
「そんな場合じゃない!千尋ちゃんが・・・」
僕が怒鳴りつけようとすると、千歳ちゃんの首からも血がブシューと吹き、僕の服を血塗れにした。
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