身の覚えの無い妹が出来てしまった。しかも、誰も存在を認知できないんだから驚きだ!いやーどうしよう、HAHAHAHAHA!!・・・どーすんのよ、マジで・・・。
77.「・・・僕は、千尋ちゃんの、唇を手で押さえた。」
驚いた表情の千尋ちゃんに僕は首を降った。
「・・・どうして・・・?お兄ちゃん・・・」
千尋ちゃんは悲しそうな目で僕を見る。
「・・・悪い、そういう気分になれない。少なくとも、今は、千尋ちゃんの思いに答えを出せる気分じゃないんだ」
「・・・そう・・・そうなんだ・・・」
僕の言葉に千尋ちゃんは、がっくり、うなだれる様に答えた。
「・・・あー・・・ごめんな、千尋ちゃん・・・」
僕は千尋ちゃんの方をぽんぽん叩いてやった。
「・・・うん・・・仕方ないね、お兄ちゃんが、手を出してくれないなら・・・
私、すっごく勇気を出して言ったのに、それでも出してくれないのなら
仕方ないよね・・・」
千尋ちゃんは僕を抱きしめ、そして、僕をじっと見た。
その目は、困っている様な、でも微笑んでいる様でもあり・・・そして・・・
ほろり、ほろり・・・・と涙がこぼれているのだった。
「あっ・・・」
千尋ちゃんは自分が涙した事に驚いたのか、自身の目元に手をやり、
そして、ほろほろ流れる涙を抑えようとする。
しかし涙は止まらず、ほろほろ流れ続けている。
「・・・千歳さんの方が・・・って訳じゃないよね?」
目元を手で隠した千尋ちゃんは、僕に聞いてくる。
「いや、違うよ、千歳ちゃんが迫ってきても断っていたさ」
「じゃあ、どうして、ダメなの?本当に、私が高校生で、未成年だから・・・なの?世間体なんて気にする理由も無いのに・・・?」
僕は押し黙った。
はて、僕は、抱いても倫理上問題大有りだが、その倫理を追求する相手も居ないのに、何故、抱かないのだろう?
千尋ちゃん達を、女性として見ていないからか?
でも、僕は、割と彼女達に誘惑され、興奮もしている。
それなのに、何故・・・?
よくよく考えると、よくわからなかった。
いや、非常事態だから・・・という事もあるが、キスするぐらいなら、問題もあるまい。
彼女達と関係が壊れるという理由なら、どうせ、このまま二人と生活していたら、いつかはそういう関係になりそうだ
ならば、断らずに受け入れた方が、これからの関係を続けていく上でスムーズでは無いだろうか。
少なくとも、これだけ彼女達にアプローチさせて、断り続けて、わきもきさせるより、ずっと、誠実で関係維持に都合が良いのに?
僕は、わざわざ断っている。
それは、何故か?どうしてか?。
「・・・なあ、千尋ちゃん」
「何かな?お兄ちゃん?」
僕の懐の中から、下着姿の千尋ちゃんが上目遣いで僕を見る。
「・・・こんな状況だし、帰ってからでも、良くないか?」
僕がそう言うと千尋ちゃんはふるふる顔を振り
「・・・ダメと思う。」
「どうしてさ?」
「・・・・・・分からないけど、何かね、この不思議な変な世界に来てから、『変』な事に、ちょっと耐えれないかな・・・って
私とお兄ちゃんの関係は、変な関係だけど、もっと変な事が起きて、今の状態と違う状態になるのかな・・・って思うと、
嫌なの。・・・だから、変な関係でも、確かにしたい事があるの。それは、お兄ちゃんと私の関係。
私とお兄ちゃんの間で、『既成事実』を作って、ずっと、お兄ちゃんと私は一緒だ。何が起きても、何が変わっても、超常現象が起きても
変わらない『規制事実』をお兄ちゃんと私の間で作りたいの・・・」
千尋ちゃんは、僕の胸の中でめそめそ泣きながら呻く。
「・・・『既成事実』か・・・」
「別に・・・その・・・お父さんとお母さんになりたい・・・って訳じゃないんだよ?・・・私とお兄ちゃんはずっと一緒の関係・・・って事を、私とお兄ちゃんの心に既成事実を
作りたいってだけで・・・それだけ・・・」
千尋ちゃんは顔が真赤だった。
「・・・そうか・・・」
「・・・うん・・・」
「・・・でも・・・ダメだ、千尋ちゃん」
僕は千尋ちゃんの体を押して、引き剥がす。
「・・・・!!!」
「・・・ダメだ・・・理由は良くわからないけど、ダメな気がする・・・・」
僕はとんでもなくいい加減な理由で、千尋ちゃんの、一世一代の告白を断った。
「・・・そう・・・そうなんだ・・・」
千尋ちゃんの目は、どことなしに、光りが翳っていた。その表情に落胆の色がありありと見えた。
「・・・ごめん・・・千尋ちゃん・・・」
「・・・・・いいよ・・・・いいよ、お兄ちゃん」
「・・・千尋ちゃん、千尋ちゃんも疲れただろう?少し、寝なよ。ベッドもあるし。
僕が見張っておくからさ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・そうするね、・・・有り難う、お兄ちゃん」
僕が、寝る事を薦めると、千尋ちゃんは少し思案した様だが、「おやすみ」と言って、ベッドで寝てしまった。
・・・・・・
僕も罪作りな男である。あんな可愛い子の告白を断ってしまった。
しかし、それにも、理由がある。
千尋ちゃんが、僕に迫って、唇を近づけてきた時、脳裏にあの光景が浮かんだ。
あのゴーレムを引き連れた黒い服の少女が、僕に襲い掛かってきた時、あの子も、僕にキスをしようとしていた事。
その光景と、今の千尋ちゃんとが、そっくりだったのだ。
だから、直感的に、これは、千尋ちゃんとそのままキスをしたら、何か、良くない事が無いかと、僕は感じ取ってしまった。
あの少女は、千尋ちゃんと千歳ちゃんには敵意があったが、僕には、まったく敵意を示していなかった。
・・・・・・
分からない、分からない事ばかりだ。
窓の外を見やると、相変わらず、雨は、ざあざあ際限なく降り注いでいる。
「・・・どうして・・・?お兄ちゃん・・・」
千尋ちゃんは悲しそうな目で僕を見る。
「・・・悪い、そういう気分になれない。少なくとも、今は、千尋ちゃんの思いに答えを出せる気分じゃないんだ」
「・・・そう・・・そうなんだ・・・」
僕の言葉に千尋ちゃんは、がっくり、うなだれる様に答えた。
「・・・あー・・・ごめんな、千尋ちゃん・・・」
僕は千尋ちゃんの方をぽんぽん叩いてやった。
「・・・うん・・・仕方ないね、お兄ちゃんが、手を出してくれないなら・・・
私、すっごく勇気を出して言ったのに、それでも出してくれないのなら
仕方ないよね・・・」
千尋ちゃんは僕を抱きしめ、そして、僕をじっと見た。
その目は、困っている様な、でも微笑んでいる様でもあり・・・そして・・・
ほろり、ほろり・・・・と涙がこぼれているのだった。
「あっ・・・」
千尋ちゃんは自分が涙した事に驚いたのか、自身の目元に手をやり、
そして、ほろほろ流れる涙を抑えようとする。
しかし涙は止まらず、ほろほろ流れ続けている。
「・・・千歳さんの方が・・・って訳じゃないよね?」
目元を手で隠した千尋ちゃんは、僕に聞いてくる。
「いや、違うよ、千歳ちゃんが迫ってきても断っていたさ」
「じゃあ、どうして、ダメなの?本当に、私が高校生で、未成年だから・・・なの?世間体なんて気にする理由も無いのに・・・?」
僕は押し黙った。
はて、僕は、抱いても倫理上問題大有りだが、その倫理を追求する相手も居ないのに、何故、抱かないのだろう?
千尋ちゃん達を、女性として見ていないからか?
でも、僕は、割と彼女達に誘惑され、興奮もしている。
それなのに、何故・・・?
よくよく考えると、よくわからなかった。
いや、非常事態だから・・・という事もあるが、キスするぐらいなら、問題もあるまい。
彼女達と関係が壊れるという理由なら、どうせ、このまま二人と生活していたら、いつかはそういう関係になりそうだ
ならば、断らずに受け入れた方が、これからの関係を続けていく上でスムーズでは無いだろうか。
少なくとも、これだけ彼女達にアプローチさせて、断り続けて、わきもきさせるより、ずっと、誠実で関係維持に都合が良いのに?
僕は、わざわざ断っている。
それは、何故か?どうしてか?。
「・・・なあ、千尋ちゃん」
「何かな?お兄ちゃん?」
僕の懐の中から、下着姿の千尋ちゃんが上目遣いで僕を見る。
「・・・こんな状況だし、帰ってからでも、良くないか?」
僕がそう言うと千尋ちゃんはふるふる顔を振り
「・・・ダメと思う。」
「どうしてさ?」
「・・・・・・分からないけど、何かね、この不思議な変な世界に来てから、『変』な事に、ちょっと耐えれないかな・・・って
私とお兄ちゃんの関係は、変な関係だけど、もっと変な事が起きて、今の状態と違う状態になるのかな・・・って思うと、
嫌なの。・・・だから、変な関係でも、確かにしたい事があるの。それは、お兄ちゃんと私の関係。
私とお兄ちゃんの間で、『既成事実』を作って、ずっと、お兄ちゃんと私は一緒だ。何が起きても、何が変わっても、超常現象が起きても
変わらない『規制事実』をお兄ちゃんと私の間で作りたいの・・・」
千尋ちゃんは、僕の胸の中でめそめそ泣きながら呻く。
「・・・『既成事実』か・・・」
「別に・・・その・・・お父さんとお母さんになりたい・・・って訳じゃないんだよ?・・・私とお兄ちゃんはずっと一緒の関係・・・って事を、私とお兄ちゃんの心に既成事実を
作りたいってだけで・・・それだけ・・・」
千尋ちゃんは顔が真赤だった。
「・・・そうか・・・」
「・・・うん・・・」
「・・・でも・・・ダメだ、千尋ちゃん」
僕は千尋ちゃんの体を押して、引き剥がす。
「・・・・!!!」
「・・・ダメだ・・・理由は良くわからないけど、ダメな気がする・・・・」
僕はとんでもなくいい加減な理由で、千尋ちゃんの、一世一代の告白を断った。
「・・・そう・・・そうなんだ・・・」
千尋ちゃんの目は、どことなしに、光りが翳っていた。その表情に落胆の色がありありと見えた。
「・・・ごめん・・・千尋ちゃん・・・」
「・・・・・いいよ・・・・いいよ、お兄ちゃん」
「・・・千尋ちゃん、千尋ちゃんも疲れただろう?少し、寝なよ。ベッドもあるし。
僕が見張っておくからさ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・そうするね、・・・有り難う、お兄ちゃん」
僕が、寝る事を薦めると、千尋ちゃんは少し思案した様だが、「おやすみ」と言って、ベッドで寝てしまった。
・・・・・・
僕も罪作りな男である。あんな可愛い子の告白を断ってしまった。
しかし、それにも、理由がある。
千尋ちゃんが、僕に迫って、唇を近づけてきた時、脳裏にあの光景が浮かんだ。
あのゴーレムを引き連れた黒い服の少女が、僕に襲い掛かってきた時、あの子も、僕にキスをしようとしていた事。
その光景と、今の千尋ちゃんとが、そっくりだったのだ。
だから、直感的に、これは、千尋ちゃんとそのままキスをしたら、何か、良くない事が無いかと、僕は感じ取ってしまった。
あの少女は、千尋ちゃんと千歳ちゃんには敵意があったが、僕には、まったく敵意を示していなかった。
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