身の覚えの無い妹が出来てしまった。しかも、誰も存在を認知できないんだから驚きだ!いやーどうしよう、HAHAHAHAHA!!・・・どーすんのよ、マジで・・・。

がおー

71.「僕らは草原を駆けて駆けて駆けまくった。」

目の前には雑木林が繁っている。

後ろを振り向く。

あのゴーレム達は、見えない。僕らを追いかけなかった様だ。

「とりあえず、あの雑木林の中に逃げ込んで休もう。もう走れる気がしない」

「はい・・・同感です。休みたいです。」

千歳ちゃんも同じ思いをしていたみたいだ。

僕らは、雑木林の中に入って、腰を下ろす。

「はひぃー!疲れましたー。」

千歳ちゃんはどかりと尻を下ろして大股で足を開く。

「こらっ!千歳ちゃん!はしたないぞ!パンツ見えてる!」

「見せてるんですよ」

千歳ちゃんはうふふと笑って僕を上目遣いで見る。

「そんな色気の無い見せ方しても、嬉しくありません!」

「色気・・・?じゃあ、こう、ですか?うふーん、あはーん」

千歳ちゃんは体をくねくねさせながら、スカートをパサパサと広げて僕にパンツを見せる。

「千尋ちゃん、チョップしてやって」

「うん。ていっ!」

千尋ちゃんを抱えて手が塞がっているので、代わりに千尋ちゃんにチョップを頼んだ。

「あてっ」

千尋ちゃんの手が、軽く千歳ちゃんの頭をはたく。

「ぶーっ!良いじゃないですか、これぐらい。私達一緒に寝床を共にした仲ですし、一緒にお風呂も入った仲ですし」

「いやいや、それでも羞恥心はね、持つべきでね?」

「ぶーっ!、でも、胸がはだけてる千尋ちゃんと熱烈に抱きあってるじゃないですか、公衆の面前で」

「えっ、ええっ!!」

千尋ちゃんの方をふと見ると、千尋ちゃんは僕に真空空間が生じるかと思わんばかりに密着していた。

しかも、心なしか、そのささやかな、しかし確かにある小ぶりな乳房を押し付ける様にぎゅうぎゅうと。

「あ・・・お兄ちゃん・・・えへへ・・・」

千尋ちゃんは誤魔化す様に笑う。しかし、その乳房を押し付ける腕に入っている力を弱める事も無しに。

「ずるーい、ずるーいですよ!私の方がおっぱい大きいですよ!さあさあお兄さん!さあさあ!」

千歳ちゃんも僕にしがみついて乳房を押し付けて来た。

「ええーい、まずは休ませてくれー!」

僕は二人を引き剥がして、ようやく腰を下ろして休む事にした。

ぜいぜいと荒む息を整える。

「お兄ちゃん、大丈夫?」

千尋ちゃんが心配そうに僕を見る。

「ああ、大丈夫だから・・・、少し、歩いて林の奥に行こうか」

「なら、私が肩を貸すよ」千尋ちゃんが僕の肩を抱いた。

ふにっと、再び千尋ちゃんの乳房の膨らみを感じる。

「ええー、千尋さん!私も!」

千歳ちゃんも僕の肩を抱こうとしたが、

「ダメだよ。千歳さんも、息、乱れているでしょ?」

と千尋ちゃんがたしなめた。

よく見れば、千歳ちゃんの呼吸はぜいぜいと乱れている。

そういえば、あのゴーレム達と暴れて、その後、ここまで一緒に走ったものなあ。そりゃあ疲れるだろう。

「ええー!ずるい!。さっきはお兄さんにお姫様抱っこして貰ったのに、ずるいずるーい!」

千歳ちゃんはぶーぶー抗議をした。

あれっ、初め会った時はこんな子供っぽい子じゃ無かったはずだが。

「後で、一杯お兄ちゃんと二人っきりで甘えて良いからさ、ねっ?」

千尋ちゃんがウィンクして千歳ちゃんに頼み込むと千歳ちゃんは急に顔を綻ばせて。

「しゃーないですね~。後で、一杯、ハグハグして、それ以上の事もして貰いますからね。ねっ?お兄さん?」

熱っぽい表情を僕に投げて来た。

「いや、僕は何も許可してないんだが」

「ダメでーす。千尋さんから許可は貰いましたー。うひひぃ♪」

ニコニコ微笑んで、その場をステップする千歳ちゃん。 げ、元気だ・・・。流石、現役女子高生。

「良いでしょ、お兄ちゃん。私だけ良い思いしたら、千歳さんに悪いよ」

と言って、千尋ちゃんもまた熱っぽい表情を浮かべて、僕に押し付ける乳房を更に密着させて言う。

その表情は「だから今だけは私に『良い思い』させてよ」と言わんばかりだった。

僕は、その普段見せない様な妖艶さも秘めたその表情に深くにも見とれてしまいながらも、林の奥へ進む歩を早めるのだった。

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