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身の覚えの無い妹が出来てしまった。しかも、誰も存在を認知できないんだから驚きだ!いやーどうしよう、HAHAHAHAHA!!・・・どーすんのよ、マジで・・・。

がおー

70.「少女は僕に顔面を殴られ、ズシャア、と地面に擦られる様に倒れた。 」

さらに追撃しようかしまいか悩んでいると、少女はむくりと上半身を起こしてこちらを見てくる。

「・・・■■■■・・・?・・・・■■■・・・?」

その僕を見る目は、酷く、酷く、悲しそうに、僕を見ていた。

「・・・・・・何故、そんな顔をする!お前は僕の大切な妹を気づつけたんだぞ」

僕は、そう怒鳴り付けた後に千尋ちゃんが斬りつけられた事を思い出す。

「千尋ちゃん!!」

僕は、千尋ちゃんに駆け寄る、

「う・・・うぐ・・・。」

千尋ちゃんは苦しそうに呻いていた。

呻いていたが、

千尋ちゃんの大鎌で斬られた腹部を見ると、

服は裂け、下着が露になってしまっているものの、その肌は斬り裂かれなく、白い柔肌が傷一つ無かった。

「お、お兄さん・・・、私、大丈夫だよ・・・?・・・痛いけど、大丈夫・・・。」

抱き締めた胸の中で、えへへと千尋ちゃんは強がる様に微笑んだ。

僕は安心して、抱きしめつつも、また少女の方を見る。

「■■■・・・?■■■・・・?」

少女は訳の分からない・・・という顔をしていたが、形相を変えて

「■■■■■!■■■■っ!」

と叫び、また大鎌を持って、少女は僕の方へ、いや、千尋ちゃんの方へ突っ込んで来た。

「!!」

どうする?千尋ちゃんは腹を抱えて応戦出来ない。

僕は千尋ちゃんを強く抱きしめ、身構えたその時、赤い光弾が少女に当たり、そして少女の体を吹き飛ばした。

「っ!?」

光の元を見てみると、赤い光を帯びた昇り旗を持った千歳ちゃんが居た。

「千歳ちゃん!」

「お兄さん!今、行きます!」

ゴーレムの群れをかき分け、千歳ちゃんは僕らの元にやって来る。

「逃げましょう!お兄さん!!、ここは危険です!」

千歳ちゃんは僕の体を起こして引っ張る。

「千尋ちゃん、立てるか?」

「う・・・ううん、立てっ・・・きゃっ!」

千尋ちゃんは立とうとするも、体のバランスを崩して倒れる。

「千尋ちゃん・・・少し持ち上げるぞ、良いか・・・それっ!」

僕は千尋ちゃんの応答を聞かず、千歳ちゃんの体を両手で持ち上げた。(俗に言うお姫様抱っこという奴だが、こういう事を気にしている場合では無い)

「ひゃっ・・・お兄ちゃん・・・」

耳元で千尋ちゃんの恥ずかしさを含んだ、甘い声が聞こえたが、無視をする事にする。

「行きましょう!お兄さん!逃げますよ!」

千歳ちゃんは僕を急かす。

「ああ、逃げよう!まっすぐ走って逃げよう!」

僕もそれに頷いて、足に力を入れて、少女とゴーレムとは反対方向に駆ける。

僕は、ふと後ろを振り向いて少女を見る。

少女は、悲しそうな目で僕らを・・・いや、僕を見つめていた。

僕はそれを気に止めずまた前を振り向いてただ駆けた。

「身の覚えの無い妹が出来てしまった。しかも、誰も存在を認知できないんだから驚きだ!いやーどうしよう、HAHAHAHAHA!!・・・どーすんのよ、マジで・・・。」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

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