身の覚えの無い妹が出来てしまった。しかも、誰も存在を認知できないんだから驚きだ!いやーどうしよう、HAHAHAHAHA!!・・・どーすんのよ、マジで・・・。
46.ともかくは二人はこの場を去ってくれた。
さて、このゴーレムもどき、どうしたものか。
先からずっと暴れている。
僕はゴーレムの足にしがみつきながら、何とかその場に留まっているが、あまりゴーレムが暴れるので、石畳の上を僕の肢体が踊らされて、全身がとても痛い。
ゴーレムの力は大人一人分ぐらいの力だろうか。それぐらいなら僕でも押さえつけられるんだが、このゴーレム、余程のタフガイの様で、以前として暴れる力が緩まず、疲れ知らずの様に延々と暴れている。
疲れを知っている僕は、ほとほと疲れてきた。全身も痛いし。
いくら二人が逃げる時間を稼いだだろうか?10分か?20分か?
二人が逃げて以来、大分の時間、このゴーレムもどきを押さえつけてるが、もう疲れてきた。
もう良いだろうか?離してしまおうか?
離したからと言って、このゴーレムが僕を襲いかかる事はないだろう。
このゴーレムとは、ずっとこうやって仲良くプロレスごっこをしているが、このゴーレムは全く僕を意に介さない。
そういう訳だから、もう離して良いだろう。
そう思ってゴーレムを捕まえる手を話そうと思った時、
「お兄ちゃーん!」
遠くから声が聞こえた。
「お兄さん!助けに来ましたよ!」
こちらに向かってくる二人の人影、そう、自称妹と自称従兄弟だった。
「バカ!何で戻ってきたんだ!」
僕は思わず怒鳴ってしまった。
こっちの体力は限界、このゴーレムもどきは元気一杯。もう抑えられそうも無いぞ。
自称妹と従兄弟を見たせいか、ゴーレムもどきは、さらに暴れる勢いを増した。あーあ、言わんこっちゃない。
「今、助けます!」
「もう少し頑張って、お兄ちゃん!」
自称妹と従兄弟の手にはそれぞれ、自称妹は両手サイズの石辺、自称従兄弟は棒状の木材を持っていた。その辺で拾って来たのだろう。
「えい!えい!」
「やあ!やあ!」
自称妹と従兄弟は手にした武器で僕に捕まってもがいているゴーレムを叩く。
しかし、悲しいかな。この石みたいな材質の肉体のゴーレムにはか弱い女の子達の攻撃は効いてない。
「きゃああ!」
自称妹の足がゴーレムに捕まれた。
これはヤバいかもしれない。
「痛い!痛い!」
ゴーレムに足首を握りしめられ、自称妹は悲鳴を上げている。
「この!離しなさい!千尋さんを離しなさい!」
自称従兄弟はガンガン棒状の木材でゴーレムの頭を殴っているが、ゴーレムには効いてない。
何しろこのゴーレムの頭は文字通り石頭なのだ。木材が石材を砕ける訳もない。
僕はゴーレムの足を握り締める手に、もう残り少ない体力を振り絞って、引っ張った。振り回した。掴みながらキリモミ状に回った。飛んだ。跳ねた。
するとゴーレムの力が緩んだ様に感じた。
そこで僕は渾身の力を振り絞ってゴーレムを投げ飛ばした。
すると、ゴーレムは自称妹の足を離して、後方3、4メートル後方へゴロゴロ回って飛んだ。
やった。愛しい妹(自称)を救った。でかしたぞ僕。やったやった。
しかし、それで終わりになる訳は無い。
ゴレームはむくりと起き上がると、こちらをゆっくりと、しかし、敵意丸出しで見据えた。
僕は石畳とゴーレムの体で全身擦り傷だらけの疲労困憊だ。
自称妹を見ると足首が痛いらしく立てない、いや、恐怖で竦み上がっているのか、どちらにせよ立てない。
僕は自称妹と従兄弟の前に出ようとした。
もう体力もクソも何もなかった。無かったんだが、それでも二人の前に出ようとした。
僕にとって二人はもう、そういう存在の様だった。
しかし、前へ出れない。
膝がガクガク笑って、地面に足を踏みしめる事も出来ない。
そんな中自称従兄弟は僕らの前に出て、ゴーレムもどきと対峙した。
「千歳ちゃん!危ないよ!下がるんだ!」
あの、ゴーレムは明確に二人に敵意を向けているのだ。
僕がしがみつけた相手とは言え、成人男性並みの力に無限の体力。木材や石片で殴ってもビクともしない頑丈なボディ。女子高生が敵う相手じゃない。
「大丈夫です。お兄さん・・・。お兄さんと千尋さんは私が守ります・・・!」自称従兄弟は決心した様な顔つきで僕をチラリと見、そして、棒状の木材を両手で握り締め、ゴーレムもどきに向けた。
その姿は剣道で竹刀を構えている様だった。
自称従兄弟とゴーレムの間、約4メートルの空間には殺気の籠った静粛に包まれていた、
「ちと・・・」
僕は千歳ちゃんの名を呼ぼうとした。その刹那、ゴーレムが動き出し、自称従兄弟に向かい、その刹那
「めえぇぇぇぇぇぇん!!」
凛とした自称従兄弟の雄叫びが聞こえ
『ガキィイ!』
と、硬い岩石が途方も無い力で無理矢理ネジ切れた様な鋭く鈍い音が響き渡り、
目の前が赤く、鮮やかに、紅く、光り、輝いた。
それらの事柄は全て一瞬の出来事だった。
自称従兄弟の握り締めた木材は、ゴーレムの拳が自称従兄弟に到達する前にゴーレムの頭部に突き刺さり、頭部を割っていた。
その握り締めた木材は、ゴーレムの頭部に突き刺さったまま、紅く紅く光り輝いていた。
先からずっと暴れている。
僕はゴーレムの足にしがみつきながら、何とかその場に留まっているが、あまりゴーレムが暴れるので、石畳の上を僕の肢体が踊らされて、全身がとても痛い。
ゴーレムの力は大人一人分ぐらいの力だろうか。それぐらいなら僕でも押さえつけられるんだが、このゴーレム、余程のタフガイの様で、以前として暴れる力が緩まず、疲れ知らずの様に延々と暴れている。
疲れを知っている僕は、ほとほと疲れてきた。全身も痛いし。
いくら二人が逃げる時間を稼いだだろうか?10分か?20分か?
二人が逃げて以来、大分の時間、このゴーレムもどきを押さえつけてるが、もう疲れてきた。
もう良いだろうか?離してしまおうか?
離したからと言って、このゴーレムが僕を襲いかかる事はないだろう。
このゴーレムとは、ずっとこうやって仲良くプロレスごっこをしているが、このゴーレムは全く僕を意に介さない。
そういう訳だから、もう離して良いだろう。
そう思ってゴーレムを捕まえる手を話そうと思った時、
「お兄ちゃーん!」
遠くから声が聞こえた。
「お兄さん!助けに来ましたよ!」
こちらに向かってくる二人の人影、そう、自称妹と自称従兄弟だった。
「バカ!何で戻ってきたんだ!」
僕は思わず怒鳴ってしまった。
こっちの体力は限界、このゴーレムもどきは元気一杯。もう抑えられそうも無いぞ。
自称妹と従兄弟を見たせいか、ゴーレムもどきは、さらに暴れる勢いを増した。あーあ、言わんこっちゃない。
「今、助けます!」
「もう少し頑張って、お兄ちゃん!」
自称妹と従兄弟の手にはそれぞれ、自称妹は両手サイズの石辺、自称従兄弟は棒状の木材を持っていた。その辺で拾って来たのだろう。
「えい!えい!」
「やあ!やあ!」
自称妹と従兄弟は手にした武器で僕に捕まってもがいているゴーレムを叩く。
しかし、悲しいかな。この石みたいな材質の肉体のゴーレムにはか弱い女の子達の攻撃は効いてない。
「きゃああ!」
自称妹の足がゴーレムに捕まれた。
これはヤバいかもしれない。
「痛い!痛い!」
ゴーレムに足首を握りしめられ、自称妹は悲鳴を上げている。
「この!離しなさい!千尋さんを離しなさい!」
自称従兄弟はガンガン棒状の木材でゴーレムの頭を殴っているが、ゴーレムには効いてない。
何しろこのゴーレムの頭は文字通り石頭なのだ。木材が石材を砕ける訳もない。
僕はゴーレムの足を握り締める手に、もう残り少ない体力を振り絞って、引っ張った。振り回した。掴みながらキリモミ状に回った。飛んだ。跳ねた。
するとゴーレムの力が緩んだ様に感じた。
そこで僕は渾身の力を振り絞ってゴーレムを投げ飛ばした。
すると、ゴーレムは自称妹の足を離して、後方3、4メートル後方へゴロゴロ回って飛んだ。
やった。愛しい妹(自称)を救った。でかしたぞ僕。やったやった。
しかし、それで終わりになる訳は無い。
ゴレームはむくりと起き上がると、こちらをゆっくりと、しかし、敵意丸出しで見据えた。
僕は石畳とゴーレムの体で全身擦り傷だらけの疲労困憊だ。
自称妹を見ると足首が痛いらしく立てない、いや、恐怖で竦み上がっているのか、どちらにせよ立てない。
僕は自称妹と従兄弟の前に出ようとした。
もう体力もクソも何もなかった。無かったんだが、それでも二人の前に出ようとした。
僕にとって二人はもう、そういう存在の様だった。
しかし、前へ出れない。
膝がガクガク笑って、地面に足を踏みしめる事も出来ない。
そんな中自称従兄弟は僕らの前に出て、ゴーレムもどきと対峙した。
「千歳ちゃん!危ないよ!下がるんだ!」
あの、ゴーレムは明確に二人に敵意を向けているのだ。
僕がしがみつけた相手とは言え、成人男性並みの力に無限の体力。木材や石片で殴ってもビクともしない頑丈なボディ。女子高生が敵う相手じゃない。
「大丈夫です。お兄さん・・・。お兄さんと千尋さんは私が守ります・・・!」自称従兄弟は決心した様な顔つきで僕をチラリと見、そして、棒状の木材を両手で握り締め、ゴーレムもどきに向けた。
その姿は剣道で竹刀を構えている様だった。
自称従兄弟とゴーレムの間、約4メートルの空間には殺気の籠った静粛に包まれていた、
「ちと・・・」
僕は千歳ちゃんの名を呼ぼうとした。その刹那、ゴーレムが動き出し、自称従兄弟に向かい、その刹那
「めえぇぇぇぇぇぇん!!」
凛とした自称従兄弟の雄叫びが聞こえ
『ガキィイ!』
と、硬い岩石が途方も無い力で無理矢理ネジ切れた様な鋭く鈍い音が響き渡り、
目の前が赤く、鮮やかに、紅く、光り、輝いた。
それらの事柄は全て一瞬の出来事だった。
自称従兄弟の握り締めた木材は、ゴーレムの拳が自称従兄弟に到達する前にゴーレムの頭部に突き刺さり、頭部を割っていた。
その握り締めた木材は、ゴーレムの頭部に突き刺さったまま、紅く紅く光り輝いていた。
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