身の覚えの無い妹が出来てしまった。しかも、誰も存在を認知できないんだから驚きだ!いやーどうしよう、HAHAHAHAHA!!・・・どーすんのよ、マジで・・・。
27.「ええ、どうして?私、何ですか・・・?どうして誰も私の事気づかないんですか?・・・このアパートに来る直前まではちゃんと普通に他の人に見て聞こえていたはずなのに・・・!」」
コンビニに行った。結果、案の定、自称妹同様に制服の少女も誰にも認知されなくて、制服の少女は狼狽する事になった。
コンビニで狼狽されても困るので、今はアパートの自室の居間でちゃぶ台を挟んで、制服の少女、僕と僕の腕にしがみついている自称妹とで対面して座っている。
「まあ、心中お察しするよ、この千尋ちゃんも、君同様に他人に見えなくて、しかも僕には預かり知れない妹なのだから。なあ、千尋ちゃん?」
「う、うん。お兄ちゃん・・・。」
自称妹はギュッと僕の腕を握る力を増す。
何だか険しい顔で制服の少女を見つめている。
おいおいあんまり警戒してるのを顔に出すなよ。コミニュケーションが取りづらくなる。
「あの、そこの人と一緒という事は・・・お兄さんは私の事は覚えがないという事ですね・・・?」
少し悲しげな表情で制服の少女は言った。
悲しい顔しないでくれよ。肯定しづらいじゃないか。「まあ・・・うん、そうだね・・・」
僕は気を使いながら肯定した。
「そうなんですか・・・そう・・・うん、嘘じゃないと分かります・・・。お兄さんの顔つきで分かりますし、私、誰にも見えなかったのは確かですし・・・。・・・今日は、折角お兄さんと会えると思ったのに・・・」
制服の少女は声を震わせた。
「君、名前は?」
いたたまれなくなって名前でも聞いてみた。
「え・・・あ・・・、千歳です。山先千歳・・・。」
制服姿の少女、千歳ちゃんは不安げな声で言った。 まだ少し状況が掴めてなくて狼狽している。そんな様子だった。
「そうか、じゃあ、こっちも自己紹介をしよう。って僕の事は知ってるよな?」
「ええ、はい、お兄さんです。」
千歳ちゃんはきっぱりと答えた。いや、お兄さんじゃないが。
「こっちは山先千尋。僕の妹と自称している奴だ」
「自称って何だよう!」
自称妹は抗議した。放っといて話を進める。
「コンビニに行ってきた時分かる様に君同様他人から姿は見えない。」
「僕の預かり知らない事だけど、僕と兄妹として過ごしてきたけど、ある日、突然、自分が幽霊みたいになり自分の兄以外自分の事見れなくなり、しかもその兄は自分の事を知らない・・・んだよな?」
「う、うん、そうだよ・・・お兄ちゃん」
自称妹は僕の服の袖を掴んだ。
すると、何処からか「ギリッ」と歯ぎしりの様な音がした。
目を自称妹から千歳ちゃんに移すと千歳ちゃんは何事も無い様にニコニコ微笑んでいる。
・・・気のせいだよな・・・。
・・・この千歳ちゃんも自称妹同様に「お兄ちゃん大好きっ子」だとしたらどうする?
・・・どうしようも無いが、彼女自身と「お兄さん」と僕とのギャップで
僕に失望してくれた方がマシだろうな。・・・そもそも何故好かれる前提なのだ。我ながら自惚れ屋だな。
ともかく自己紹介としてはこれで良いだろう。
「さて、こちらの事は話したよ。」
「・・・はい」
「・・・ええと、君の事教えて欲しい。僕との関係性の事。その制服は・・・近場の海國高校・・・だっけか?、そこの生徒さんだよね?何でこのアパートに居たのかとか・・・ね。」
「・・・はい、そうですね・・・」
千歳ちゃんはぽつぽつと自身の事を話始めてくれたのだった。
その話によると、彼女は僕の従兄弟である事。このアパートの近くの高校の生徒さんである事。時々放課後は僕のアパートに来るとの事。このアパートに来る直前までは、他者から普通に見て聞こえる存在だったが、何の前触れも無く、今みたいな幽霊の様な存在になってしまった事等を話してくれた。。
何だ妹じゃなくて、従兄弟なのか。という事は彼女は自称従兄弟と呼ぶ事にしよう。僕の中での千歳ちゃんの名称が決まった。
「不思議なもんだな。僕も君も千尋ちゃんの事も知らないし、君と千尋ちゃんは僕の事兄貴だか従兄弟の兄貴だと認識している。それでいて、お互い・・・千尋ちゃんも千歳ちゃんもお互いの事知らないんだよな・・・?」
「うん・・・」「ええ・・・」
自称妹と自称従兄弟はお互いを警戒するかの様な声音で頷いた。
「しかも、二人は透明で他人から見えない聞こえないときてる。一体何がなんだか・・・」
考えれば考える程ファンタジーな話過ぎて、まともに考えるのが馬鹿らしくなる。
「あの・・・お兄さん・・・」
自称従兄弟は不安げな顔で口を開く。
「・・・私、どうしたら良い・・・と思いますか?」
声もどこか震えている。
そんなの僕が聞きたい。見ず知らずの妹どこれか、追加で見ず知らずの高校生の従兄弟が出来てしまった。どうすりゃいい?
「とりあえず、落ち着いて、一旦家に帰ったらどうかな?状況を飲み込む為にも。」
僕はそう諭してやった。
「えと・・・、はい・・・。そうですよね・・・」
自称従兄弟は力無さげに答えた。
まるで他の僕の答えを期待していた様に。
「・・・それでは、私、一旦戻ります。お兄さん。」
自称従兄弟はすくっと立ち上がった。
「ああ・・・」
と僕が答えると自称従兄弟はニコりと微笑みを返し、自称妹に視線を移した。
「・・・・・・」
見つめていたのは、ほんの一瞬だったが。
「ん?どうした?」
と僕が声をかけてやると
「あ、何でも無いです。では、また。お兄さん。」
と手を振って、ガチャンとドア閉めて出ていった。
・・・・・・。
・・・またよく分からないのが増えたのか、と驚いたが、大人しく出ていった事に安堵した。 独り暮らしの長い僕にはプライベートの空間に人が増えるのも一負担なのだ。まあ、自称妹が居るのは悪くないとも思ってるが。
それにしても、この、僕の預かり知らぬ人物が続々増える現象は何なのか。
超常現象とかチャチなもんじゃねえぞ。
一体何が起きている。
・・・まあ、良い。今の所、何も僕に危害のある事は起きてない。今の所は・・・だから、まあ良・・・待てよ、あの自称従兄弟、別れ際、「また」って言っていたよな?。「一旦戻ります。」とも!。という事は、ここにまた戻って来る気なのか!
ああ、何だか気分が重くなって来た。
そううんざりとした気分に陥っていた時にふと気づいた。
僕の服の袖を掴む手が小刻みに震えていた事を。
コンビニで狼狽されても困るので、今はアパートの自室の居間でちゃぶ台を挟んで、制服の少女、僕と僕の腕にしがみついている自称妹とで対面して座っている。
「まあ、心中お察しするよ、この千尋ちゃんも、君同様に他人に見えなくて、しかも僕には預かり知れない妹なのだから。なあ、千尋ちゃん?」
「う、うん。お兄ちゃん・・・。」
自称妹はギュッと僕の腕を握る力を増す。
何だか険しい顔で制服の少女を見つめている。
おいおいあんまり警戒してるのを顔に出すなよ。コミニュケーションが取りづらくなる。
「あの、そこの人と一緒という事は・・・お兄さんは私の事は覚えがないという事ですね・・・?」
少し悲しげな表情で制服の少女は言った。
悲しい顔しないでくれよ。肯定しづらいじゃないか。「まあ・・・うん、そうだね・・・」
僕は気を使いながら肯定した。
「そうなんですか・・・そう・・・うん、嘘じゃないと分かります・・・。お兄さんの顔つきで分かりますし、私、誰にも見えなかったのは確かですし・・・。・・・今日は、折角お兄さんと会えると思ったのに・・・」
制服の少女は声を震わせた。
「君、名前は?」
いたたまれなくなって名前でも聞いてみた。
「え・・・あ・・・、千歳です。山先千歳・・・。」
制服姿の少女、千歳ちゃんは不安げな声で言った。 まだ少し状況が掴めてなくて狼狽している。そんな様子だった。
「そうか、じゃあ、こっちも自己紹介をしよう。って僕の事は知ってるよな?」
「ええ、はい、お兄さんです。」
千歳ちゃんはきっぱりと答えた。いや、お兄さんじゃないが。
「こっちは山先千尋。僕の妹と自称している奴だ」
「自称って何だよう!」
自称妹は抗議した。放っといて話を進める。
「コンビニに行ってきた時分かる様に君同様他人から姿は見えない。」
「僕の預かり知らない事だけど、僕と兄妹として過ごしてきたけど、ある日、突然、自分が幽霊みたいになり自分の兄以外自分の事見れなくなり、しかもその兄は自分の事を知らない・・・んだよな?」
「う、うん、そうだよ・・・お兄ちゃん」
自称妹は僕の服の袖を掴んだ。
すると、何処からか「ギリッ」と歯ぎしりの様な音がした。
目を自称妹から千歳ちゃんに移すと千歳ちゃんは何事も無い様にニコニコ微笑んでいる。
・・・気のせいだよな・・・。
・・・この千歳ちゃんも自称妹同様に「お兄ちゃん大好きっ子」だとしたらどうする?
・・・どうしようも無いが、彼女自身と「お兄さん」と僕とのギャップで
僕に失望してくれた方がマシだろうな。・・・そもそも何故好かれる前提なのだ。我ながら自惚れ屋だな。
ともかく自己紹介としてはこれで良いだろう。
「さて、こちらの事は話したよ。」
「・・・はい」
「・・・ええと、君の事教えて欲しい。僕との関係性の事。その制服は・・・近場の海國高校・・・だっけか?、そこの生徒さんだよね?何でこのアパートに居たのかとか・・・ね。」
「・・・はい、そうですね・・・」
千歳ちゃんはぽつぽつと自身の事を話始めてくれたのだった。
その話によると、彼女は僕の従兄弟である事。このアパートの近くの高校の生徒さんである事。時々放課後は僕のアパートに来るとの事。このアパートに来る直前までは、他者から普通に見て聞こえる存在だったが、何の前触れも無く、今みたいな幽霊の様な存在になってしまった事等を話してくれた。。
何だ妹じゃなくて、従兄弟なのか。という事は彼女は自称従兄弟と呼ぶ事にしよう。僕の中での千歳ちゃんの名称が決まった。
「不思議なもんだな。僕も君も千尋ちゃんの事も知らないし、君と千尋ちゃんは僕の事兄貴だか従兄弟の兄貴だと認識している。それでいて、お互い・・・千尋ちゃんも千歳ちゃんもお互いの事知らないんだよな・・・?」
「うん・・・」「ええ・・・」
自称妹と自称従兄弟はお互いを警戒するかの様な声音で頷いた。
「しかも、二人は透明で他人から見えない聞こえないときてる。一体何がなんだか・・・」
考えれば考える程ファンタジーな話過ぎて、まともに考えるのが馬鹿らしくなる。
「あの・・・お兄さん・・・」
自称従兄弟は不安げな顔で口を開く。
「・・・私、どうしたら良い・・・と思いますか?」
声もどこか震えている。
そんなの僕が聞きたい。見ず知らずの妹どこれか、追加で見ず知らずの高校生の従兄弟が出来てしまった。どうすりゃいい?
「とりあえず、落ち着いて、一旦家に帰ったらどうかな?状況を飲み込む為にも。」
僕はそう諭してやった。
「えと・・・、はい・・・。そうですよね・・・」
自称従兄弟は力無さげに答えた。
まるで他の僕の答えを期待していた様に。
「・・・それでは、私、一旦戻ります。お兄さん。」
自称従兄弟はすくっと立ち上がった。
「ああ・・・」
と僕が答えると自称従兄弟はニコりと微笑みを返し、自称妹に視線を移した。
「・・・・・・」
見つめていたのは、ほんの一瞬だったが。
「ん?どうした?」
と僕が声をかけてやると
「あ、何でも無いです。では、また。お兄さん。」
と手を振って、ガチャンとドア閉めて出ていった。
・・・・・・。
・・・またよく分からないのが増えたのか、と驚いたが、大人しく出ていった事に安堵した。 独り暮らしの長い僕にはプライベートの空間に人が増えるのも一負担なのだ。まあ、自称妹が居るのは悪くないとも思ってるが。
それにしても、この、僕の預かり知らぬ人物が続々増える現象は何なのか。
超常現象とかチャチなもんじゃねえぞ。
一体何が起きている。
・・・まあ、良い。今の所、何も僕に危害のある事は起きてない。今の所は・・・だから、まあ良・・・待てよ、あの自称従兄弟、別れ際、「また」って言っていたよな?。「一旦戻ります。」とも!。という事は、ここにまた戻って来る気なのか!
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