異世界にいったったwwwww

あれ

二十七

 本編と別項にして、語りたいのが重さと長さの単位である。


 この異世界は実に興味深いことに、この長さと重さが文化中心諸国が早い段階で制定されていることである。それは、あたかもギリシャローマ時代や、秦の時代を彷彿とさせる。無論、この事業を成し遂げたのもゴールド王朝である。


 18世紀フランスの政治家タレーラン=ペリゴールが提唱して行われたメートル法の決定は、今時に於いてもその有益性を疑う余地はない。


 では、異世界大陸ではどうだったか?


 これは『大陸史誌記』のゴールド王朝の項目を閲すれば分かる。


 ここでは、例えば一メートルに準ずるような長さを「拳四つ分」としたり、また一センチに準ずる単位を「小指の第二関節の長さ」とするなど大雑把であった。無論、これらは長さを決める時、多くの民に理解されやすいように決められた標語のような者だと思われる。識字率の著しく低い大衆と、高等教育を受けた知識階級との隔たりは大きかった。


 では、本来どのような長さであったか?


 実は、水の流れる速さから長さを求めた……という異説がある。その理由に、土木建築の関係が深いと示唆されているようなものであった。


 この場合、水の流れを図る円筒状の器を物差しとした……というのがその起源の有力説であるが、本当の所はわからない。




 しかし、長さはあまり重要視されない代わりに重さ、つまり質量に関しては厳密であった。その理由に農業作物などの税収を精密に図る目的があった。それは国の財政の根幹とされているために、自然長さより質量の規格統一が急がれた。そのため、王朝成立後は通達により各国家はすぐさまその質量に準じられたが、実際、長さの単位に関しては各国がバラバラなモノを用いられていた。


 

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