異世界にいったったwwwww

あれ

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 ここで少し本編に脱線して、この世界の盗賊について説明する。
 基本的に、この世界の盗賊になる連中は長男以外の平民階級かそれ以下の子弟から構成される荒くれ者の組織であり、いわば、あぶれ者の乱暴者、犯罪者、社会差別階級、離反農民などの集まりである。これは、古今の盗賊事情とさして変化ない。 


しかし、大陸歴千四百年代は、都市国家の争いこそ目立ってないものの、ゼロではない。その例に少し前である《甲》の滅亡がある。


 だが、近年増えているのは、知識階級からの盗賊化であった。


 例えば、 小型都市国家―――――太守―――――領主(豪族、荘園主、自治区など) この世界の集団規模は、このとおりである。 
(小型の上に、中型、大型と続く。) 
近年は飢饉や災害がひどく、また小勢りあいで税が徴収される。それも、五制の崩壊で、きまった徴収システムがなくなり各地の為政者の方法に委ねられた。 
これに反発した農民や市民が武器を持って反旗を翻し、各地で大規模な反乱や一揆が起きた。


 無論、各地の為政者はこれを抑えることに専念した。(例外として、都市国家の大半はこれらの難を逃れている。理由として、奴隷で成り立っている経済体勢と、太守、領主からの搾取政策が功を奏していた。)


 元々各地を暴れ、商人、旅人、移民などを襲っていた土着の盗賊団に離反農民などがなだれ込み、結果として大規模な組織となった。 


これまでの盗賊になかった、領主、豪族、荘園の強襲が含まれることとなる。 この結果、驚くべきことに、領地をもつ盗賊団がいくつも生まれた。 


そのうち、《土の盗賊》と《森の盗賊》は都市国家も無視できない程の規模になった。


 更に厄介なことに、土地を奪われて職をうしなった為政者の手元にいた官僚、知識人が盗賊団に流れ込み、領地経営を可能にしてしまった。 最早、彼らは盗賊と言うには不釣り合いになってきている。







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