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犬女ちゃん -見た目は美少女、知能は犬並みー(旧題:犬女ちゃんとピュアハート)

ウロノロムロ

犬女ちゃんと東京キャラクターランド(浦安)

東京キャラクターランド、
そこは夢と魔法の王国。


全世界で愛されている
キャラクター達が集まり、
子供だけではなく
大人や老人までもが
心ときめかす、
まさに魔法にでも
かかっているかのような
巨大テーマパーク。


千葉の浦安に
あるにも関わらず
東京を名乗るその施設、
開園当時は日本全国民に
突っ込まれていたと言う。


みんなでその
有名テーマパークに
遊びに来ていた。




純心もおばあちゃん家から
引っ越したちょうど
小学生高学年ぐらいのときに
母に連れて来てもらった
覚えがある。


今思えばあの母が、
よくこんな可愛らしい
ファンシーなところに
連れて来てくれる気に
なったものだと
不思議で仕方ない。


ここでは
動物キャラの耳も模した
カチューシャをして回るのが
昔からの定番となっているのだが、
あの母が頭に
耳付きカチューシャなどをして
嬉しそうにしている姿など
ちょっと想像がつかない。


-


一緒に来ている女子、
夏希、お嬢様、
生徒会長、愛ちゃんは
なんだかんだ言っても
女子らしく楽しそうに
はしゃいでいる。


犬女ちゃんも
人間に変装して
一緒に来ているが、
エラク興奮気味である。


犬女ちゃんの中に流れる
人間の乙女の血が
騒いでいるのだろうか。
と思っていたが、
そういうことではなく
単純に
自分の仲間みたいなのが
いっぱいいることに
興奮していただけだった。




そう、可愛らしい
キャラクター達が
いっぱいいるのだが、
犬女ちゃんの
視点から考えてみれば
そこはまさに人外の宝庫。
人間の姿をした
キャラクターのほうが
珍しい部類に
入ってしまうぐらいである。


だいたいは
動物をモチーフにした
キャラクターがほとんど。
彼らと比べると
犬女ちゃんのほうが
少なくとも見た目は
はるかに人間らしい。


しかしながら、
動物キャラのほうが
人間の言葉を喋り
道具も使うという
大いなる皮肉。
まともに考えると
わけのわからない
ことになってしまう。




来場者の人間は人間で、
よりによってわざわざ
耳付カチューシャを
頭につけている人達が大勢いる。


犬女ちゃんが
本物の耳を出していたとしても
よく出来た作りものだぐらいに
しか思われないだろう。


そういう意味では
犬女ちゃんにとっても
まさに夢と魔法の王国かもしれない。


しかしなぜ来場者の多数が
あの耳付カチューシャを
買ってしまうのか、
純心にはその心理がよくわからない。


どう考えても園内でしか
使えないような代物である。
あれを実際に園外の
普通の日常生活で付けている
人を見たことはないし、
付けている人を見たとしたら
残念な人としか思えないだろう。


みんなここに来ると
魔法にかかってしまうとでも
思っておけばよいのだろうか。




「犬女お姉ちゃん、耳出しても
大丈夫なんじゃないですかね」


やはり愛ちゃんも
純心と同じことを
思っていたらしい。


四つ足だとさすがに
バレるだろうということで、
変装はせずに二本足で
歩いてもらうことにする。


案の定、周囲の来場者は
犬女ちゃんのことを
あまり見かけないキャラクター、
もしくはそのコスプレをした人
ぐらいにしか見ていなかった。


「あの耳と尻尾、
よく出来てるなぁ」


そんな声は確かに
聞こえて来てはいたが、
それは本物なので
当たり前である。


-


ここのアトラクションは
待ち時間が長いことでも有名だ。
人気アトラクションともなると
当たり前のように
二時間前後並ぶハメになる。


若干イラチな純心は
こういう待ち時間こそ
魔法でなんとかしてくれよ
と思わなくもない。


それでも今回は女子メンバーと
キャッキャウフフしてたら
あまり待ち時間は
気にならなかった。




そう言えば、
遊園地的な場所は
初体験である犬女ちゃん。
アトラクションに乗ると
終始興奮しているご様子。
今日は全体的に犬女ちゃんの
テンションが高い。
まぁみんなと一緒に
楽しんでいるのだろうと
純心はその程度に考えていた。


-


東京キャラクターランド名物、
夜の電飾パレード。
きらびやかな電飾に彩られた
全高十メートル前後は
あろうかという巨大な山車に、
様々なキャラクターが搭乗して
パレードを行うというものだ。


夜にこれを見てから
帰るというのを
定番パターンにしている
来場者も多いだろう。


パレードを興奮しながら
見つめている犬女ちゃん。
光輝く電飾が余計に
犬女ちゃんを高揚させるのか、
動物キャラのリアクションの
影響なのかはわからないが、
そのテンションもピークに
達しようとしていた。




そしてついに
犬女ちゃんの興奮が
我慢の限界を越える。


そのパレードに突撃して行き、
ダンサー達と一緒になって
踊りはじめる犬女ちゃん。


『あぁ、
久しぶりにやらかした』


最近はすっかり物分りがいい、
よい子であった犬女ちゃんも
この動物天国みたいな状況に
我慢しきれなかったのだろう。


しかしながら、犬女ちゃんは
文化祭で見せたような
キレキレの
アクロバティックダンスを
披露していたため、
むしろ観客は湧いていた。


観客全員、見知らぬキャラが
演出で踊っているのだろうと
信じて疑わなかったようだ。


犬女ちゃんは
一緒になって踊りたいのを
ここまで我慢してきた、
その鬱憤を晴らすかのように
活き活きと踊りまくっている。




当然ながら
純心と犬女ちゃんは
後でキャストの人に
めちゃめちゃ怒られた。


東京キャラクターランドに
訴えられなくて、
訴訟に発展しなくて
本当によかったと思う純心だった。











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