犬女ちゃん -見た目は美少女、知能は犬並みー(旧題:犬女ちゃんとピュアハート)

ウロノロムロ

犬女ちゃんと家庭訪問(2)

「一体誰なんですか?
この年増のエロいおばさんは」


愛ちゃんはいつになく攻撃的だった。


「これで高校の先生なんですか?
今の教育現場は世も末ではないですか」


「お兄ちゃんのお母様には、
例え全裸でも気品を感じたのですが、
この方はなんだが下品な
エロいおばさんにしか思えませんね。
これで聖職者とは随分じゃあないですか」


『お兄ちゃんのお母様』が、
愛ちゃんの母親にならないことに
純心は改めて疑問を抱かざるを得ない。


それは置いとくとして、
愛ちゃんにしては
結構まとなことを言っていた。


しかし今日の小夜子先生に
それを求めるのは
無理というものだ。


何せ犬女ちゃんに会えて、
ピンクモード全開なのだから、
発情したメス犬にしか
見えなくても仕方ない。




「この小娘こそ、なんなのです?」


小夜子先生も対抗心むき出してある。
今日は教師という立場を
忘れているとしか思えない。


小夜子先生と愛ちゃんは
その目に闘志の炎を燃やし、
互いの目をじっと見つめ合い、
火花を散らす。




おそらく変な者同士、
感じる物があったのだろう。


いや基本的には、
ちびっ子以外で
今この家にいるのは
変な奴しかいない。


そう考えると、
やはりちびっ子達はいい。
変な癖もなく
清くて真っ白で純粋だ。


ジャガイモが小さい子が
好きなだと言うのも
わからなくはない、
と思う純心だ。


-


「あなたはさすがに
お風呂に入れてあげたり
しないのでしょう?」


『あの犬女さまがこんな小娘に
そんなことさせるわけがない』


小夜子先生は、なんとかして
自分の優位性を保とうと必死である。


美少女トリオは仕方ないにしても、
犬女ちゃんから見て、
自分がこの小娘より
下のランクに位置するというのは
なんとしてでも避けたかった。


「何を言っているんですか!
私は犬女お姉ちゃんを
お風呂に入れてあげるのは、
大得意なんですよ!」


『!』


愛ちゃんは愛ちゃんで、
先生の思惑を察したのか、
自分のほうがランクが上である
と言わんばかりに、張り合う。


『私の今の立場は
この小娘よりも
ランクが下だというの?』


犬女ちゃんから見た
犬奴隷ランキングが
小娘より低いことに
ショックを受ける小夜子先生。
あくまで犬奴隷ランキングは
先生の脳内妄想での話だが。


「でもキスはまだして
もらえないんだよねー」


そんな二人のしょうもない
熱い戦いを見ていた
夏希が横から口を挟む。


『なるほど、
ご奉仕はさせるけど、
ご褒美は与えない
つまりまだこれから調教する
ということね』


先生は、自分がまだ
小娘とそれほど差が
ついていないことに安堵する。
あくまで先生の脳内妄想における
犬奴隷ランキングの話であるが。




小夜子先生は、
まずは愛ちゃんに
追いつき、追い越し、
犬奴隷ランキングの
四位を目指すことを
心に誓う。


さすがは真正の変態、
変態行為に対する
情熱が人一倍高く、
真摯な姿勢で
取り組んでいる。


-


「犬女さま、どうか私めにも
犬女さまのお体を洗い清める役を、
仰せつかわりたく…」


生徒達がいないところで、
小夜子先生は、犬女ちゃんに
再び土下座していた。


本日二回目の土下座である。


なかなか一日に二回も、同じ相手に
土下座することなどそうそうない。


そもそも普通は土下座など、
一生の内でもそう何度もする
ようなものではないだろう。


そう考えると、もしかしたら土下座は
小夜子先生の趣味なのかもしれない。




しかし犬女ちゃんは、
小夜子先生のことなど歯牙にもかけず、
そっぽを向いてどこかへ行ってしまう。


『しまった!
なんたる大失態』


『犬奴隷から犬女さまに
おねだりするなど言語同断と
お怒りになられたのだ…
もしくは私のおねだりの仕方が
まずかったのか?』


『それにしても、
またまた見事な焦らし&放置プレイぶり、
さ、さすが犬女さま…』


いつまでもあれやこれやと
脳内妄想をしては身悶えている小夜子。
真面目過ぎる変態、
いろいろ細かすぎる変態というのも
結構面倒くさいものである。


犬女ちゃんとしては、ただ単に
小夜子先生の香水の匂いが
あまり好きではないだけだった。


-


「あ、あの先生、
遅い時間になってきましたし、
そろそろ帰られたほうが…」


純心が再び勇気を出して、
おそるおそる声を掛けてみると、
犬女さまに素っ気なくされて
胸が苦しいというシチュエーションに
酔いしれている小夜子先生に
物凄い形相で睨まれた。


「ひぃぃぃぃぃ」


その後、純心は改めて冷静に思う。


『もうこれ家庭訪問とか全然関係なく、
ただ単に家に遊びに来ただけだろ、コレ』


結局、小夜子先生はそのまま、
みんなと一緒に晩御飯を食べるまで
居座り続けるのだった。













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