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犬女ちゃん -見た目は美少女、知能は犬並みー(旧題:犬女ちゃんとピュアハート)

ウロノロムロ

犬女ちゃんと新学期初日

新学期初日。
今日から犬女ちゃんは、
学校に通うことになっている。


純心は憂鬱だった。


何がどうなるか
まったく想像がつかない。
もうなるようになれと、
半ばヤケクソな心境である。


毎日連れて行く必要はないが、
とりあえず二学期の初日は、
全校生徒の前で事情を説明するので
必ず連れて来て欲しいとのことだった。


とはいえ、
犬女ちゃんのことだから、
毎日でも学校に
行きたがることは
わかりきっている。




「犬女ちゃんが
同じ学校の制服
着てるなんて嬉しいよー」


朝の犬女ちゃんの準備は
夏希が手伝ってくれた。
純心には女子の制服なんて
どういうものかよくわからない。
制服自体は昨晩生徒会長が
持って来てくれたものだ。


犬女ちゃんも
夏希と同じ制服を
着られて嬉しそうにしている。


これからみんなで
お出かけ出来ることに
ウキウキしているみたいで
テンション高めで、
機嫌もいい。


これからは今までと
まったく違った
毎日になるだろう。
その生活が今日からはじまる。




「いいか、お前、
絶対生徒の股間の匂いとか
嗅いだらだめだからな」


「キスはもっとだめだぞ」


純心は犬女ちゃんに何度も
言って聞かせる。
心配の種は尽きない。


-


通学は電車に乗るため、
当然ながら人間に変装した
イオちゃんの姿で通う。


学校に着いたら、
いつもの犬女ちゃんの姿に
戻ってもらうことになっている。


「中学のときは
そんな感じだったよねー」


「みんな制服で登校して、
学校に着いてから、
ジャージに着替えるの」


「そうそう、
でそのまま一日中、
学校ではジャージなのな」


中学の思い出話で
盛り上がる純心と夏希。


純心としては、
あるがままの犬女ちゃんを
受入れてもらうことこそが、
今回の大きな目標であるから、
学校ではいつもの姿で過ごす
というのは譲れなかった。


学校としても、
犬女との共存を
アピールしたいわけだから、
人間に変装した犬女では
意味がないだろう。


そこはお互いの利害が
一致していた。




生徒会長は、
毎回車で送迎する
と言ってくれたが、
これから毎日のことだし、
それでは普通の高校生活では
ないような気がして遠慮した。
電車通学も日常生活の
一部だろうと純心は思う。


-


学校の最寄り駅に着き、
通学路を歩くと、
同じ学校の生徒が、
純心たちをチラチラ見ていた。


修了式の事件があったのだから、
白い目で見られることを
多少は覚悟していた純心だったが、
今回もそうではなかった。


動画撮影で学校に来た日同様、
みなイオちゃんに見惚れていた。
男子はもちろん、
女子もじぃっと見つめてしまう。
人間にはないモノを持った
人間だからなのか、
不思議と人を惹きつける魅力を
イオちゃんは備えているようだ。


「すごい綺麗ー」
「きっとモデルさんだよー」
「いやアイドルじゃね」


前回同様みなこんな反応だった。


ドルオタの動画を見た
生徒は大勢いるらしいが、
動画ではお面を付けていたため、
イオちゃんが犬女ちゃんである
ことは、まだそれほど
他の生徒達には知られていない。
せいぜい撮影を見に来ていた
部活組か図書館にいた受験生組
ぐらいのものである。


この後しばらくイオちゃんは、
登校と下校のときだけ目撃される
謎の美女として
校内を騒がせることになる。


-


講堂で行われる始業式。
壇上では犬女ちゃんが
理事長から紹介され、
事情が説明される。


『まさか犬女ちゃんと
一緒に学校生活を送る
ことになるとは思わなかった…』


純心は不思議な気持ちで、
壇上の犬女ちゃんを眺めていた。











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