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犬女ちゃん -見た目は美少女、知能は犬並みー(旧題:犬女ちゃんとピュアハート)

ウロノロムロ

犬女ちゃんと自転車(2)

犬女ちゃんと一緒に
自転車で遠出したとき、
途中で犬女ちゃんが
走れなくなってしまった場合、
どうやって帰って来たらよいか、
純心は思案する。


やはり一番助かるのは
自転車の後ろに乗せて、
二人乗りで帰って来ることである。


人間でも二人乗りは違法ではあるが、
具合が悪い人間がいる場合は
致し方ないだろう、
そう純心は自分に言い訳をする。
人間ではなく犬女なのだが。




ではどうやって自転車に二人乗りさせるか。
何せ犬女ちゃんは指が極端に短く、
ものをつかめないから、
しっかりつかまっていろ、
と言うのが難しい。


それでは後ろに乗っていても、
落ちる危険があるのではないだろうか。


背中でシャツをつかむことも出来ない。
自分の胴体に手を回してもらって、お腹の前で、
両手の指を交差して組むことも出来ない。


ならば、いっそ
自分の胴体に手を回してもらって、
お腹の前で両手を縛ってみてはどうだろうか?


純心は実際に試しにやってみるが、
ちょっと縛るのを入れただけで、
一気に犯罪臭が強くなる。


いたいけな美少女をちょっと拉致って、
さらってます感が半端ない。


『さすがにこれはないわぁ』


手を縛ってしまうと、
落ちそうになったとき、
自由に動けず、逆に危ない、
そのまま引きずられてしまう
という危険性もあるだろう。


実際は、走っている自転車から
落ちたところで、
犬女ちゃんの反射神経があれば、
無事に着地することなど
造作もないことなのだが。




とりあえず犬女ちゃんには、
落ちそうになったら、
腕の力で強く抱き着くか、
爪を引っ掛けるかなりするように、
教える純心。


どれぐらい危険性があるか
試しに走ってみることにする。


自転車の後ろにまたがる犬女ちゃん。
純心が前に乗ると、
両腕を純心に巻き付け、
背中から抱き着いて来る。
純心はゆっくりとペダルを漕ぎだす。


犬女ちゃんを自転車の後ろに
乗せて走るというのは、
純心にとってもなかなか新鮮なものだった。


手を前に回して、純心の背中に
体を密着して来る犬女ちゃん。
背中に犬女ちゃんの柔らかくて、
大きな胸が、押しつけられる。


いつも抱っこしたりしているから、
いい加減こういうシチュエーションにも
慣れただろうと思っていたが、
案外そうでもなかった。


『これはあれだろ、
よく漫画やアニメで見る
高校生カップルが
自転車に二人乗りする、
初々しいやつだろ』


初々しいかどうかは
よくわからないのだが、
いかにもリア充高校生らしい展開に、
純心は胸をときめかせた。


-


そのまま調子に乗って、
自転車二人乗りで、
しばらくサイクリングを続ける純心。


自転車は急傾斜の登り坂道に差し掛かる。


さすがにこの坂道を
犬女ちゃんを後ろに乗せたまま
登って行くのは無理だと思い、
犬女ちゃんに降りて
走ってついて来てくれるように頼む。


しかし犬女ちゃんは、
まったく自転車から降りようとしない。


すっかり純心の背中に寄り掛かって
自転車に乗るのが気に入ってしまったようだ。


仕方なく純心は、
犬女ちゃんを後ろに乗せたまま
自転車で坂道を漕いで行く。


のろのろ、よろよろと
二人を乗せた自転車は進んで行く。


純心も一生懸命漕いでいるが、
あまり前には進まない。
太もももふくらはぎも
パンパンになってしまっている。


純心は仕方なく自転車を降りて、
手で自転車を押すことにする。


それでも犬女ちゃんは
自転車から降りようとしない。




急斜面の登り坂道で、
犬女ちゃんを乗せた自転車を
手で押す純心という、
なんだかよくわからない
シチュエーションになっていた。




坂道の下りは下りで、
二人乗りでスピードが出過ぎて、
素っ転んで、純心は擦り傷を負ったが、
犬女ちゃんはとっさに飛び降り
着地していたため、まったくケガはなかった。


犬女ちゃんが無事でよかった、
手を縛っておかなくてよかった、
と思う純心だった。













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