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犬女ちゃん -見た目は美少女、知能は犬並みー(旧題:犬女ちゃんとピュアハート)

ウロノロムロ

犬女ちゃんとひとりぼっち

純心の高校では、
新年度になると、
各学年でオリエンテーション合宿が
開催される。


一年の入学時のみに行う
学校がほとんどだが、
二年生からは文系・理系のコース選択で
カリキュラムが今までとは異なるため、
またそろそろ進路を
気にしなくてはいけない時期でもあるため、
進路指導合宿と言っでもよかった。
もちろん新しいクラスの
コミュニケーションを深める意味もある。


合宿は二泊三日。
純心はその間、犬女ちゃんをどうするか迷った。
犬であれば、誰かに預けなくてはならないだろうが、
犬女であれば数日は大丈夫であろう
というネットの情報を参考にした。


誰かに預けることも考えたが、
今後家を留守にする可能性もあるし、
少し慣れてもらうためにも、
家でお留守番してもらうことにした。


純心は三日分のご飯を
犬女ちゃんに用意してあげて、
出かけて行った。


-


犬女ちゃんはその間
家に一人ぽっちだった。




小さい頃からおばあちゃんと
ずっと一緒に暮していた犬女ちゃんは、
何日も一人きりでいたことがなかった。




おばあちゃんは町内会旅行の誘いなども、
犬女ちゃんを連れて行けない場合は断っていた。
犬女連れOKな旅行にのみ参加した。


おばあちゃんは長時間
家を空けることもしなかった。
もちろん犬女ちゃんのためであるが、
おばあちゃんも大切な犬女ちゃんが、
どこかへ行ってしまわないか、
心配で不安で仕方なかったのだ。


昔、大切な孫の純心が、
おばあちゃんの前からいなくなってしまった。
その時の寂しい気持ちを
おばあちゃんは忘れられなかった。
おばあちゃんにとって、
犬女ちゃんは孫と同じだった。




犬女ちゃんも、
おばあちゃんから離れることはなかった。


おばあちゃんが家の布団の上で
亡くなっているのを発見された時も、
犬女ちゃんはおばあちゃんの横に寄り添っていた。
おばあちゃんは犬女ちゃんを抱きしめるようにして、
安らかな顔をしていたという。


おばあちゃんが亡くなってから発見されるまで、
数日は経っており、犬女ちゃんはその間ずっと
おばあちゃんに寄り添っていたのだ。


もし発見が遅れていたら、
犬女ちゃんもそのまま一緒に 
餓死していたかもしれない。




犬女ちゃんは、
何日もひとりぼっちでいたことがなかった。


犬は狼と同様に群れで生活する動物であり、
人間の家族出来た場合は、
家族が群れの仲間となる。
家族と離れ一人ぼっちだと、
犬は寂しくて不安になる。


そういうところは、相当色濃く
犬の血を引いている犬女ちゃんだった。


犬女ちゃんは、
いつも家族と一緒にいるのが幸せだった。


家族との触れ合いや、
家族の愛情を感じられるような生活が、
なにより一番嬉しかった。




大好きだったおばあちゃんが死んでしまい、
今は、おばあちゃんと同じ匂いがする、
純心だけが犬女ちゃんの家族だった。


最近では夏希やお嬢様も
家族のように思いはじめて来ていたが。




犬女ちゃんは純心が
帰って来るのをずっと待っていた。




-


犬女ちゃんは足音と匂いで、
純心が帰って来たのがわかった。




ひとりぼっちで、
寂しくて寂しくて
仕方がなかった犬女ちゃんは、
玄関の前で待っていた。
少しでも早く会いたかった。


玄関が開くと、犬女ちゃんは
尻尾を振って喜んで
ワンとひと鳴きして、
純心に飛びついた。


純心はそのまま後ろに
倒れてしまったが、
犬女ちゃんはそのままずっと
抱きついて甘えていた。


相当寂しかったのだと気づき、
純心はそのまま犬女ちゃんを
優しく抱きしめて、頭を撫でてあげた。











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