犬女ちゃん -見た目は美少女、知能は犬並みー(旧題:犬女ちゃんとピュアハート)

ウロノロムロ

犬女ちゃんとはじめての朝

純心に言われた通り、
リビングのソファで
横になっていた犬女ちゃん。
しかし、来たばかりの
慣れない環境のためか、
全く寝つけなかった。
落ち着かない様子で
何度も寝返りをうったりしている。


そうこうしているうちに、
犬女ちゃんは起き上がり家の中を、
うろうろと歩き回りはじめる。
きょろきょろと
何かを探しているようある。


そのうち犬女ちゃんは、
足をもぞもぞ動かしはじめ、
何やらそわそわしはじめる。
犬女ちゃんは、
もぞもぞ、そわそわし続ける。
おさまらない。


犬女ちゃんはずっと
トイレを探していたのだ。
初めて来た家であるため、
トイレがどこなのか、
わからなかったのだ。


おばあちゃん家では、
おばあちゃんが用意してくれた
専用トイレがあったのに。


犬女ちゃんはトイレがないので、
必死になって我慢した。
トイレ以外のところで
用を足してはいけないと、
おばあちゃんには躾けられて来た。
箱入り犬女の犬女ちゃんが
こんなところでお漏らしする
わけにはいかなかった。


しかしいつまでも
我慢出来るようなものでもなく、
顔を赤くして、
低い唸り声を上げて我慢していた
犬女ちゃんであったが、
ついにはリビングで
お漏らししてしまう。
ハァとため息を吐く犬女ちゃん。


履いていたショートパンツを
濡らしてしまったので、
パンツについている
紐を引っ張って、パンツを脱いだ。


この社会には
犬女用の服というのがあり、
指が人間のように使えない犬女でも、
パンツについている紐に、
手を引っ掛ければ、
パンツを下げることが
出来るようになっている。
紐を引っ掛けて上げれば、
パンツを履くことも出来る。


要はサスペンダーの
ようなものが付いており、
犬女はそれを上げ下げして
パンツを脱いだり履いたりするのだ。
飼われている犬女は
ちゃんとこれが出来るように、
トイレと一緒に最初にしつけられる。




パンツを脱いだ犬女ちゃんは、
替えのパンツを探して、
家の中を再び歩き回るのだが、
やはりこれも見つからない。


純心が、おばあちゃんの家から
数日分の着替えは
持って来たはずなのだが、
犬女ちゃんにはわからなかった。


仕方がないので犬女ちゃんは、
純心を起こしに、純心の部屋に向かう。


何度も純心を
手で揺らす犬女ちゃん。
しかし全く起きる気配がない。
放尿したらやっと落ち着いたのか、
犬女ちゃんもようやく眠くなる。


そのまま純心のベッドに潜り込み、
純心に添い寝をしながら、
そのまま眠ってしまう。


おばあちゃんと暮らしていた時は、
毎日おばあちゃんに
添い寝して眠っていた犬女ちゃん。
一人で寝ることに慣れていないのだ。
それでなかなか
寝つけなかったのもあるのだろう。
こう見えて意外に甘えん坊な
犬女ちゃんなのだ。
純心のぬくもりを感じながら、
ようやく安心して
すやすや眠る犬女ちゃん。




次の日の朝、純心はぷにぷにの
気持ちよい感触の中で目が覚める。
純心は犬女ちゃんの
豊満な胸の谷間に顔を埋めていた。


「うわあああああ!」


純心は顔を真っ赤にして、飛び起きる。


犬女ちゃんは、その声に反応して、
可愛らしく眠そうな目をこすっている。


しかし純心がよく見ると
犬女ちゃんは下半身に
何も履いていなかった。


「うわああああああああああ
ああああああああああ!」


朝のひだまりの中に、
純心の叫び声がこだまする。




『もうだめ、
このまま一緒に暮らしてたら、
俺、絶対あいつに童貞奪われる』


『こんなのが毎日続いたら、
俺が間違いを
起こさないわけがない。
自分を信じるとか
そんなの絶対無理』


純心が慌ててリビングに
足を踏み入れると、
何やら冷たい感触が、
純心の足の裏に。
リビングは犬女ちゃんのおしっこで
びしょびしょになっていた。


「えぇぇぇぇぇ!」


こうして、純心と犬女ちゃんの
共同生活初日の朝が
はじまるのだが、
純心の受難はまだまだ
こんなものではなかった。











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