史上最凶の通り魔、異世界に転移す
骨と血と肉
魔王の首からその血を吸う
深紅の髑髏。
「知ってた?」
「敵の血を吸って
その能力を吸収するルールって、
一人一体ってワケじゃないんだよね。
敵一体で二人が吸うことも出来るワケ」
「そして、自分が倒した敵じゃなくても、
血を吸うことは出来るんだよね」
赤い髑髏である鳴門は
そのことを既に試していた、
銀の髑髏が魔神・鳥兜が倒した時に。
魔王の血を吸った赤髑髏こと鳴門は、
自らの肉体の異変に気付く。
赤い髑髏も銀の髑髏と同様に
骨が超硬質の外骨格化して外に飛び出し、
その周りに超硬質化した
皮膚や肉が付いているのだが、
その肉の部分が黒く変化していた。
赤い髑髏は銀の髑髏を見るが、
銀の髑髏も同じ箇所に
黒い部分が見受けられる。
「あぁ、なるほどね、そういうことか」
「魔王はああ言ってたけど、
有栖川博士って人は最初から
髑髏を二人つくるつもりだったみたいだね」
「銀が骨で、赤は血、そして黒が肉」
「骨と血と肉、
その三つが究極の魔神を構成する要素で、
その三つが揃ってはじめて、
究極の魔神の肉体が完成するワケ」
「だから俺が究極魔神になるためには、
魔王の黒と、お宅の銀、
その血を吸う必要があるってことね」
銀髑髏は興味がなさそうではあったが、
ちゃんと話を聞いていたことが
後から分かることになる。
今は亡き有栖川博士ははじめから、
銀と赤の髑髏、
二体つくることを想定していた。
だが逃亡中、
タケシに殺されてしまったため、
赤い髑髏を有栖川博士自らが
つくることはなかった。
魔王がこれを引き継ぎ、
残された資料を基に
赤い髑髏を完成させはしたが、
魔王もまた自分と二体の髑髏との関係、
そして究極魔神の真相は知らずにいた。
-
ぶつかり合う、拳と拳。
空気を裂くような音、焦げた匂い、
そして城内を揺るがす風圧、
その後に大きな衝突音が響き渡る。
「悪いんだけどさ
俺の平穏な生活のためにも、
お宅にはここで死んでもらわないと
いけないんだよね」
銀の拳を赤い髑髏がかわす。
「はんっ、知ったことか」
今度は赤い拳を銀の髑髏がかわす。
「お宅、蛇みたいに執念深いからね、
絶対俺のこと殺りに来るでしょ」
赤い髑髏の華麗な連続蹴りを
銀の髑髏は腕でブロックする。
「当たり前だっ」
銀の髑髏が隙をついて
その赤い足を掴むと、
これを振り回して投げる。
投げられた赤い髑髏は城の壁に激突、
そのまま壁を突き破り、地上へと落ちて行く。
蝙蝠の羽根を出し飛翔、
これを雷の如き速さで追う銀の髑髏。
落下する赤い髑髏も蝙蝠の羽根を出し
体勢を整えようとするが、
既に銀の髑髏は真横におり、
握った両手で、さらに地面へと叩き落す。
落下地点で先に待ち構える銀の髑髏。
赤い髑髏はすんでのところで、
羽根を使い着地地点をずらした。
「やはり、真正面からの力押しじゃ無理か」
赤い髑髏は両手を上から背中に回し
蝙蝠の羽根から何かを取り出し投げる。
それは羽根の一部で生成された
三日月型をした鋭利な超硬質カッター、
銀の髑髏は紙一重でこれをかわすが、
カッターはまるでブーメランのように
反転して軌道を変えた戻り
銀の髑髏の背中に突き刺さった。
「武器は使わないんじゃなかったのか?」
「あんたがホントに脳筋ゴリラで助かるよ」
銀の髑髏と赤い髑髏、
一進一退の攻防が繰り広げられる。
「ふっ、はははっ」
戦いの中、タケシはかってない程の
高揚感を覚え、身震いする。
深紅の髑髏。
「知ってた?」
「敵の血を吸って
その能力を吸収するルールって、
一人一体ってワケじゃないんだよね。
敵一体で二人が吸うことも出来るワケ」
「そして、自分が倒した敵じゃなくても、
血を吸うことは出来るんだよね」
赤い髑髏である鳴門は
そのことを既に試していた、
銀の髑髏が魔神・鳥兜が倒した時に。
魔王の血を吸った赤髑髏こと鳴門は、
自らの肉体の異変に気付く。
赤い髑髏も銀の髑髏と同様に
骨が超硬質の外骨格化して外に飛び出し、
その周りに超硬質化した
皮膚や肉が付いているのだが、
その肉の部分が黒く変化していた。
赤い髑髏は銀の髑髏を見るが、
銀の髑髏も同じ箇所に
黒い部分が見受けられる。
「あぁ、なるほどね、そういうことか」
「魔王はああ言ってたけど、
有栖川博士って人は最初から
髑髏を二人つくるつもりだったみたいだね」
「銀が骨で、赤は血、そして黒が肉」
「骨と血と肉、
その三つが究極の魔神を構成する要素で、
その三つが揃ってはじめて、
究極の魔神の肉体が完成するワケ」
「だから俺が究極魔神になるためには、
魔王の黒と、お宅の銀、
その血を吸う必要があるってことね」
銀髑髏は興味がなさそうではあったが、
ちゃんと話を聞いていたことが
後から分かることになる。
今は亡き有栖川博士ははじめから、
銀と赤の髑髏、
二体つくることを想定していた。
だが逃亡中、
タケシに殺されてしまったため、
赤い髑髏を有栖川博士自らが
つくることはなかった。
魔王がこれを引き継ぎ、
残された資料を基に
赤い髑髏を完成させはしたが、
魔王もまた自分と二体の髑髏との関係、
そして究極魔神の真相は知らずにいた。
-
ぶつかり合う、拳と拳。
空気を裂くような音、焦げた匂い、
そして城内を揺るがす風圧、
その後に大きな衝突音が響き渡る。
「悪いんだけどさ
俺の平穏な生活のためにも、
お宅にはここで死んでもらわないと
いけないんだよね」
銀の拳を赤い髑髏がかわす。
「はんっ、知ったことか」
今度は赤い拳を銀の髑髏がかわす。
「お宅、蛇みたいに執念深いからね、
絶対俺のこと殺りに来るでしょ」
赤い髑髏の華麗な連続蹴りを
銀の髑髏は腕でブロックする。
「当たり前だっ」
銀の髑髏が隙をついて
その赤い足を掴むと、
これを振り回して投げる。
投げられた赤い髑髏は城の壁に激突、
そのまま壁を突き破り、地上へと落ちて行く。
蝙蝠の羽根を出し飛翔、
これを雷の如き速さで追う銀の髑髏。
落下する赤い髑髏も蝙蝠の羽根を出し
体勢を整えようとするが、
既に銀の髑髏は真横におり、
握った両手で、さらに地面へと叩き落す。
落下地点で先に待ち構える銀の髑髏。
赤い髑髏はすんでのところで、
羽根を使い着地地点をずらした。
「やはり、真正面からの力押しじゃ無理か」
赤い髑髏は両手を上から背中に回し
蝙蝠の羽根から何かを取り出し投げる。
それは羽根の一部で生成された
三日月型をした鋭利な超硬質カッター、
銀の髑髏は紙一重でこれをかわすが、
カッターはまるでブーメランのように
反転して軌道を変えた戻り
銀の髑髏の背中に突き刺さった。
「武器は使わないんじゃなかったのか?」
「あんたがホントに脳筋ゴリラで助かるよ」
銀の髑髏と赤い髑髏、
一進一退の攻防が繰り広げられる。
「ふっ、はははっ」
戦いの中、タケシはかってない程の
高揚感を覚え、身震いする。
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