史上最凶の通り魔、異世界に転移す
笛の音
自らの兄弟とも呼べるような人造人間達を
怒りで気づかぬままに皆殺しにしたハチロー。
城内で群がる敵を次々となぎ払っていく。
金狼導師と呼ばれるだけあり、
配下のほとんどが獣人であり、人狼や人虎、
中にはウェアキャットやウェアドッグもいる。
ようやくたどり着いた古城の地下、
通路を走り回りルルを探すハチロー。
「ルルッ!!」
地下牢の中に囚われているルルを見つける。
「ハチロー!!」
ルルが囚われている地下牢の鉄格子を
ハチローがその怪力でへし曲げ、
広がった隙間から
ルルは牢の外へと出て
ハチローに抱き着いた。
「逃ゲヨウッ」
他には村の子供達の姿は見当たらない、
もう既に実験が行われてしまったのか。
ハチローはルルを連れ逃げる。
-
地下から上がって来た
ハチローとルルを待ち構えていたのは、
金狼導師の側近でもある
プロフェッサーと呼ばれる男。
プロフェッサーが
手に持つ笛を吹きはじめると、
ハチローは頭を抱え苦しみはじめる。
その笛はハチローの意志を無視して、
強制的に従わせることが出来る音色を発する。
人造人間がこうして造反した時のために
用意されていた対人造人間の切り札。
「そうだ、いくらお前とて、
この笛には逆らえまい」
ハチローはその笛の音に合わせ、
体が動くようにプログラムされている、
最早仕様。
「お前の忠誠を見せてもらうぞ、
その娘を殺せ、お前のその手で殺すのだ」
そう言うとプロフェッサーは、
再び笛の音を奏でる。
ハチローはその笛の音に操られ、
本人の意志とは関係なく、
ルルの首へとその手を伸ばす。
大好きなルルを自らの手で
殺してしまう訳にはいかない、
自我を持つ機械でもあるハチローは葛藤し、
最後まで笛の音に抵抗を試みる。
ルルの首に回されている両の手は、
そのまま止まり小刻みに震えている。
「弱い心に負けないで、ハチロー」
そのままルルは歌い出す。
ハチローがいつも
歌って欲しいと頼んだルルの歌を。
ハチローは集中する、
笛の音ではなく、ルルの歌声に。
ルルの声にだけ周波数を合わせて。
ルルの歌声に集中することで、
笛の音は聞こえなくなる。
自分は機械である筈なのに、
音はただの命令プログラムであり、
聴覚などは関係ない筈なのに、
だがハチローはそんな気がした。
ルルの歌声で笛の音の呪縛を逃れ、
自らの意志で体を動かすハチロー、
最後の力を振り絞り、
笛の使い手・プロフェッサーを殴り飛ばす。
だが、自らの怒りに身をまかせ、
ルルを助けたいがために、
ここまでがむしゃらに戦い続けて来たハチロー、
その機械の体は
ついにオーバーヒートを起こし、
片膝をついて崩れ落ちる。
そして、動けぬハチローの前に
姿を見せるこの城の主、
魔王軍の幹部・金狼導師。
怒りで気づかぬままに皆殺しにしたハチロー。
城内で群がる敵を次々となぎ払っていく。
金狼導師と呼ばれるだけあり、
配下のほとんどが獣人であり、人狼や人虎、
中にはウェアキャットやウェアドッグもいる。
ようやくたどり着いた古城の地下、
通路を走り回りルルを探すハチロー。
「ルルッ!!」
地下牢の中に囚われているルルを見つける。
「ハチロー!!」
ルルが囚われている地下牢の鉄格子を
ハチローがその怪力でへし曲げ、
広がった隙間から
ルルは牢の外へと出て
ハチローに抱き着いた。
「逃ゲヨウッ」
他には村の子供達の姿は見当たらない、
もう既に実験が行われてしまったのか。
ハチローはルルを連れ逃げる。
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地下から上がって来た
ハチローとルルを待ち構えていたのは、
金狼導師の側近でもある
プロフェッサーと呼ばれる男。
プロフェッサーが
手に持つ笛を吹きはじめると、
ハチローは頭を抱え苦しみはじめる。
その笛はハチローの意志を無視して、
強制的に従わせることが出来る音色を発する。
人造人間がこうして造反した時のために
用意されていた対人造人間の切り札。
「そうだ、いくらお前とて、
この笛には逆らえまい」
ハチローはその笛の音に合わせ、
体が動くようにプログラムされている、
最早仕様。
「お前の忠誠を見せてもらうぞ、
その娘を殺せ、お前のその手で殺すのだ」
そう言うとプロフェッサーは、
再び笛の音を奏でる。
ハチローはその笛の音に操られ、
本人の意志とは関係なく、
ルルの首へとその手を伸ばす。
大好きなルルを自らの手で
殺してしまう訳にはいかない、
自我を持つ機械でもあるハチローは葛藤し、
最後まで笛の音に抵抗を試みる。
ルルの首に回されている両の手は、
そのまま止まり小刻みに震えている。
「弱い心に負けないで、ハチロー」
そのままルルは歌い出す。
ハチローがいつも
歌って欲しいと頼んだルルの歌を。
ハチローは集中する、
笛の音ではなく、ルルの歌声に。
ルルの声にだけ周波数を合わせて。
ルルの歌声に集中することで、
笛の音は聞こえなくなる。
自分は機械である筈なのに、
音はただの命令プログラムであり、
聴覚などは関係ない筈なのに、
だがハチローはそんな気がした。
ルルの歌声で笛の音の呪縛を逃れ、
自らの意志で体を動かすハチロー、
最後の力を振り絞り、
笛の使い手・プロフェッサーを殴り飛ばす。
だが、自らの怒りに身をまかせ、
ルルを助けたいがために、
ここまでがむしゃらに戦い続けて来たハチロー、
その機械の体は
ついにオーバーヒートを起こし、
片膝をついて崩れ落ちる。
そして、動けぬハチローの前に
姿を見せるこの城の主、
魔王軍の幹部・金狼導師。
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