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史上最凶の通り魔、異世界に転移す

ウロノロムロ

人造人間軍団

大好きな人間であるルルを魔王軍に拉致され.
怒りに我を忘れて敵地に乗り込むハチロー。


そこは自分が造られた場所、
魔王軍の幹部である金狼きんろう導師の拠点である古城。


その地下では武器や兵器の研究開発が行われており、
ルルもそこに連れ去られたのだと
ハチローは確信していた。




目的の古城が近づくに連れ、
魔獣が頻繁に出現するようになる。
人が古城に近づかないように、
番犬の役割を果たしているのだろう。


ヘルハウンドやケルベロスが
次々とハチローに襲い掛かるが、
歯牙にもかけず、
電磁式で腕の肘から先を
ピストンさせ打ち込む電磁パンチで、
ひたすらぶっ飛ばし続け進むハチロー。


あの時、狼が傷つかないように
気遣ったハチローはもういない。
そこにいるのは怒りに身を任せ、
すべてをなぎ倒す人造人間だけ。




ハチローには後悔もあった。
自分が古城を抜け出す時、
何故あの拠点を潰しておかなかったのかと。


ハチローの力であればそれは可能なことであったが、
心が優しいハチローにはそれが出来なかった。


-


手首を高速ピストンさせ威力を増す
ガトリングパンチで門をぶち破ると、
そこに現れたのはハチローと同じ
人造人間軍団であった。


ハチローは自分と同じ仲間はいないと信じていたが、
ハチローが八号機である以上、
少なくとも一号から七号まで
計画自体は存在していたことになる。
それ故、こうして人造人間軍団が出現しても
不思議なことではない。


いわばハチローとは兄弟とも言える人造人間達。
その証にハチロー同様にスケルトンのボディに
機械のパーツが覆われているタイプが多い。
おそらくは同系統なのであろう。


いつものハチローであれば、
仲間の存在を知り喜んだでいたであろうが
怒りに囚われるハチローには、
それが兄弟であると気づくことすらなく、
ただひたすらにぶちのめすだけ。


手首から金属の杭を打ち込む
パイルバンカーで心臓部を貫き、
腕の超振動式電磁ブレードで
敵人造人間を切り裂く。


手足を引き千切り、
ボディを鉄拳で貫き、
頭部を握り潰す。
その姿は同族殺しを楽しむ髑髏スカルのようでもある。


-


猛るハチローの前に最後の兄弟でもある
巨大人造人間、またの名を大鉄人が姿を見せる。


ハチローを踏み潰そうとする大鉄人、
その足の裏を手で支え耐えるハチロー。


フルパワーで温度が上昇している体、
その排熱口からは蒸気が噴き出している。


ハチローはそのまま最大出力で押し切り
大鉄人を傾かせひっくり返す。


衝撃と轟音と共に、
古城の一部を壊しながら倒れる大鉄人。


倒れている大鉄人の体で
一番脆いであろうと思われる
足の関節を集中的に攻撃し、
ついにはその足を引き千切る。


足をもがれ動けなくなった大鉄人を後に
ハチローは古城の中へと進んで行く。
行く手を遮る者をすべてなぎ倒しながら。











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