史上最凶の通り魔、異世界に転移す
傷つけられる者(1)
その女はずっと傷つけられていた。
田舎の人通りが少ない道を歩いていると、
突然後ろから羽交い絞めにされ、口を押さえられる。
そのまま車に乗せられて、連れ去られた。
車は遠く離れた深い山奥を走り、
滅多に人が来ないような山頂に辿り着く。
すでに車内で散々辱しめを受けた彼女だったが、
凶行に及んだ男三人は車から彼女を引き摺り出すと
野外であるにも関わらず、
その場でも陵辱の限りを尽くした。
そしてそのまま深い山奥のその山頂で
女は全裸で捨て去られた。
-
何故自分がこんな酷い目に合うのか訳もわからず
泣きながら山奥をひとり全裸で歩く女。
理不尽さと怖さを悲しさと情けなさ、
言い尽くせない程の感情が入り混じって
女はずっと泣き続けている。
体は疲れ果て、夜になり周囲は暗く、
熊などの野生動物が出没して
襲われるかもしれないという恐怖。
極限状態の女は気が狂わんばかりだった。
ようやく通りがかった一台の軽トラ。
そのヘッドライトを見た時、
女は全裸であるという恥も外聞も捨て、
藁にもすがる思いで助けを求めた。
車は女に気が付き止まる。
地獄に仏、これで助かるはずだった。
だがそこでもまた女は犯された。
「全裸で歩いている、お前が悪いんだからな」
身動きも取れず地べたに倒れている女、
去り際に軽トラの男はそう言い残して行った。
その後、休み休み時間をかけて山を降りた女。
そんな女を人々は白い目で見た。
驚き、好奇、憐れみ、嘲笑、侮蔑等々、
そんな屈辱を受けながら、
辿り着いた交番で女はようやく保護された。
-
だが女の不幸はそれだけでは済まなかった。
ネットの裏サイトなどで
自分の陵辱されている姿が拡散されている。
それだけでも耐え難いことであったが、
さらにはその動画を見た匿名の人間の多くが
自分のことを誹謗中傷で叩いていた。
同情的な人もいたが、それでも
『この女性に油断があったかもしれない』
と書かれている。
追い討ちをかけるように、
しばらくしてから
感染症にかかっていることが判明。
入院して治療を受けるが、
余命は数年かもしれないと言われる。
女は自分を陵辱した男達を訴えたが、
警察の事情徴収や法廷で
自分が陵辱される生々しい告発を何度もさせられる。
女はひたすらその恥辱に耐え忍んで過ごす。
それでも証拠不十分という理由で不起訴、
男達は無罪放免ということになる。
-
とうに涙も枯れ果てており、
女にはあまりの理不尽に対する怒りしかなかった。
このやり場のない怒り、憎しみ、恨み、悲しみを
一体どこにぶつければいいと言うのか。
そんな彼女の前に、初老の紳士が現れる。
「さぞや無念なことでしょうな。
こんな理不尽のことがこの世にあってはならない。
その無念晴らしたくはないですかな?
是非、我々にあなたのお力にならせてください……」
田舎の人通りが少ない道を歩いていると、
突然後ろから羽交い絞めにされ、口を押さえられる。
そのまま車に乗せられて、連れ去られた。
車は遠く離れた深い山奥を走り、
滅多に人が来ないような山頂に辿り着く。
すでに車内で散々辱しめを受けた彼女だったが、
凶行に及んだ男三人は車から彼女を引き摺り出すと
野外であるにも関わらず、
その場でも陵辱の限りを尽くした。
そしてそのまま深い山奥のその山頂で
女は全裸で捨て去られた。
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何故自分がこんな酷い目に合うのか訳もわからず
泣きながら山奥をひとり全裸で歩く女。
理不尽さと怖さを悲しさと情けなさ、
言い尽くせない程の感情が入り混じって
女はずっと泣き続けている。
体は疲れ果て、夜になり周囲は暗く、
熊などの野生動物が出没して
襲われるかもしれないという恐怖。
極限状態の女は気が狂わんばかりだった。
ようやく通りがかった一台の軽トラ。
そのヘッドライトを見た時、
女は全裸であるという恥も外聞も捨て、
藁にもすがる思いで助けを求めた。
車は女に気が付き止まる。
地獄に仏、これで助かるはずだった。
だがそこでもまた女は犯された。
「全裸で歩いている、お前が悪いんだからな」
身動きも取れず地べたに倒れている女、
去り際に軽トラの男はそう言い残して行った。
その後、休み休み時間をかけて山を降りた女。
そんな女を人々は白い目で見た。
驚き、好奇、憐れみ、嘲笑、侮蔑等々、
そんな屈辱を受けながら、
辿り着いた交番で女はようやく保護された。
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だが女の不幸はそれだけでは済まなかった。
ネットの裏サイトなどで
自分の陵辱されている姿が拡散されている。
それだけでも耐え難いことであったが、
さらにはその動画を見た匿名の人間の多くが
自分のことを誹謗中傷で叩いていた。
同情的な人もいたが、それでも
『この女性に油断があったかもしれない』
と書かれている。
追い討ちをかけるように、
しばらくしてから
感染症にかかっていることが判明。
入院して治療を受けるが、
余命は数年かもしれないと言われる。
女は自分を陵辱した男達を訴えたが、
警察の事情徴収や法廷で
自分が陵辱される生々しい告発を何度もさせられる。
女はひたすらその恥辱に耐え忍んで過ごす。
それでも証拠不十分という理由で不起訴、
男達は無罪放免ということになる。
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とうに涙も枯れ果てており、
女にはあまりの理不尽に対する怒りしかなかった。
このやり場のない怒り、憎しみ、恨み、悲しみを
一体どこにぶつければいいと言うのか。
そんな彼女の前に、初老の紳士が現れる。
「さぞや無念なことでしょうな。
こんな理不尽のことがこの世にあってはならない。
その無念晴らしたくはないですかな?
是非、我々にあなたのお力にならせてください……」
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