非人道的地球防衛軍とゾンビ兵

ウロノロムロ

巨大ロボット軍団、東京襲撃

基地内を逃げ回っていた
敵ロボット兵。


防衛軍メンバーは
なんとかこれをすべて撃退したが、
基地本部内には
爆弾が仕掛けられている可能性もあり、
またいつ崩落するかもわからないため、
全員一旦外へと避難する。


ブロスとトモヤも
崩落し掛かっていたエリアから
無事脱出を果たしていた。


彩をはじめとする女衆は
子供達をシェルターから連れ出し、
お互いの無事を確認して、
抱き合って泣いている。




しかし敵の攻撃は
これだけで終わりではなかった。


夜の東京、
その煌びやかな夜景の上に
ゲートが開いて行く。


ゲートから現れたのは
五体の巨大な人型ロボット。


百メートル前後ぐらいのサイズで
人型ではあるが何処か
昆虫や生物、怪獣を思わせる姿形、
手にはドリルが着いている。


敵の狙いは
まず防衛軍の機能を麻痺させ、
迎撃の戦力を奪い、
それから東京を襲おうというもの。


通常であれば、
敵側に潜入している工作員から
事前に防衛軍に情報が入って来ても
おかしくはないのだが、
今回ばかりは何の情報もなく、
完全なる奇襲。


防衛軍は見事なまでに
出し抜かれたことになる。


-


東京の夜空に浮く巨大ロボット群、
当然のように街を破壊しはじめる。


「使える武器を探せ!」


このまま黙って見ている訳にはいかず、
交戦しようと天野が叫んだその矢先、
空の巨大ロボットから光線が
防衛軍基地に向け放たれる。


「危ない!」
「伏せろ!」


轟音と共に爆発が起こり
防衛軍本部は吹き飛ぶ。


防衛軍のメンバーが
五年以上ずっと
日々を送っていたムショが、
今目の前で炎上している。


避難していたお陰で
負傷者は少なかったが、
防衛軍基地本部は壊滅。


離れた居住区にまでは
被害が及んではいなかったが、
甚大な被害であることには間違いない。


何よりも格納庫を
重点的に破壊されたため、
航空機をはじめとする
巨大ロボットに対抗出来そうな兵器が
ほぼ壊滅してしまっている。


それでも武器庫から
手持ち武器をかき集め
対抗しようとするが
これもほとんど効果がない。


-


防衛軍の絶望を他所に
東京上空の巨大ロボットは
街を破壊を続ける。


ロボットの目にスパークが発生し、
ビームがまるで光の刃で斬るかの如く、
ビル群をまとめて真っ二つにする。


太い光りの柱が幾つも
東京の地上に向け放たれる。


爆発炎上を繰り返していく。


手にドリルを装着しているロボは
地上に降り、そのドリルを回転させ
ビルに穴を開け、これを崩落させる。


燃え盛る東京の街。


その光景を見ていたトモヤは
まだ繋いだままであった
ブロスの手を強く握った。


防衛軍のメンバー達は成す術もなく
東京の街が破壊されて行くのを
見続けるしかなかった。











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