【胸糞注意】な勇者請負人、そして神々、時々ドラゴン

ウロノロムロ

VS巨大ゴーレム


三体の巨大ゴーレム、
その巨大マシンガンの銃撃を
能力で空を飛びかわす勇者。


穴から空気が流出をはじめており、
場所によっては
ほぼ無重力に近い。


浮遊、飛行能力を持つ勇者には
呼吸以外に影響はなかったが、
今回改めて浮遊、飛行能力は
重力を操る能力でもあることを
勇者は認識する。




『思っていたよりも
相当に動き早いんだが』


勇者が昔アニメを見て
想像していた以上に、
三体のゴーレム
その動きは速かった。


二十メートル前後ある
そんな巨大なサイズとは思えない
機動力を持ち合わせている。


その動きからして、
人が操縦しているとは
まず考えられない、
まるでゴーレムそのものが
意志を持って動き、
生きているかのよう。




このまま逃げ回って
敵の弾切れを狙うのも
一つの手だが、
あのマシンガンに
どれぐらいの残弾があるのか
勇者に分かる筈もなく、
弾切れの前に被弾する可能性も
充分に有り得ある。


ここは一つ
反撃と行きたいところだ。


-


瞬間移動でゴーレム一体の
懐に潜り込んだ勇者、
巨大な鉄板のようなシールドを
前面に出現させ、
敵の巨大な銃弾を弾き返す。


シールドで跳ね返された銃弾は
角度を変えそのまま突き進み
もう一体のゴーレムに直撃する。


跳弾を敵への攻撃に利用したのだ。


胸部に被弾し
局部的に爆発を起こす
一体のゴーレム。


『俺の記憶が確かなら、
こいつら核エネルギーで
動いてるんじゃなかったか?』


勇者は核爆発を
起こすことを心配したが、
どうやら動力炉を
直撃でもしない限りは
大丈夫そうではある、
以前実際に核爆発を何度も
見たことがある勇者は確信する。


-


『やはり、
デカい人型の弱点と言えば、
足下か?』


勇者は小さい頃、
この巨大ゴーレムに酷似した
巨大ロボットのプラモデルを
組み立てたことがあったが、
足の関節がヘタレて来ると
当然のように自立出来なくなり
すぐに倒れてしまう。


それは大型であろうとなかろうと
二足歩行の人型
すべてに共通すること。


巨大ゴーレムの膝関節、
勇者はその裏側に回り込むと
稼働可能なように
装甲が外されており
柔らかくなっている
膝の裏側、わずかな関節部分に
大剣を突き刺し、これを切り裂く。


膝を裏側から破壊された
巨大ゴーレムは自重を
支えきれなくなり
バランスを崩して
その場に倒れた。


これで二体目の巨大ゴーレムの
動きを止めた勇者。


-


残り一体となった巨大ゴーレム、
勇者は瞬間移動で
その背後に回り込むと、
魔法を使い超強力な電流を
巨大ゴーレムの全身に流した。


勇者が電気を流し続けると
やがて機械部分がショートして
動かなくなるゴーレム、
赤く発光していた目からは光が消え、
その場に崩れ落ちる。


このゴーレムがどのように
動いているかは知らないが、
巨大ロボットである以上、
強力な電気を流せば
電子機器や機関は
ショートして動かなくなる筈。


中に人間が乗っている場合は
感電死するかもしれないが
それも止む無し。


そうなれば
残り二体のパイロットから
事情を聞き出せばいい。


霊魂憑依式の場合だけ、
まだ動く可能性はあったが、
そもそもの巨大ロボットの
機構を基に動いているなら
それでも影響は出るだろう、
勇者はそう考えた訳だ。


これでとりあえず三体のゴーレム、
その動きを止めることが出来た勇者。













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