生きて世界を見て廻る

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1章 5節 冒険者ギルド

広い草原の道を進んでいると目的地であるネール王国が、姿を表した。
「おぉ!あれか」
「そ、あれがネール」
まだ数100メートルはあるにも関わらず、その大きさは一目瞭然だった、大きな城を中心に町があり、周りを大きな壁で囲っている。
「かなりデカイな」
「それはそうでしょ、だってネール王国首都だからね」
「じゃあここ以外にも町はあるのか」
「一様ここもネール王国の領土だからね、あるだろうね」
「それは是非行ってみたいな」
「後でね」
2人の足は自然と早く歩み出した。




「入れませんね」
「はい?」
壁門までつきその大きさに圧倒されながら門番に言われた言葉。
「へ…?」
「身分証が無いなら入れませんね」
「ちょっと待ってよく分からないな僕」
「ですから身分証がないとね」
門番さんも呆れた顔で返す。
「おいサナは?」
「私もない」
「お前なんなんだぁ!」
「身分証が要るなんて知らなかった」
「身分証が無いなら銅貨2枚で一人入れますよ、そに代わり1週間しか滞在出来ません、その間に身分証を発行してください」
「お金もないです」
その返答に門番さんは、さらに呆れた表情になった。
「じゃあ通せないですね」
「おいサナは?」
「私もない、ドヤッ」
「お前なんなんだぁ!」
「はぁぁぁ…じゃあそこの取り調べ室で物品交換でお金を作って下さい」
門番さんは、もうめんどくさそうに指指しながら言った。
「あっはい」
指された方向へ足を進める2人、扉に手をかけ開けるとドラマとかでよく見る取り調べ室まんまの部屋だった。
「キミたちは、物品交換?」
「あ、そうです」
「何を交換するの?」
40代位だろうか、少し老け顔の黒髪オールバックの男性が部屋にいた。
「交換って言われてもポーションしかなくて」
「大丈夫大丈夫、ポーションでもそれなりの値がつく」
「そうなんですか」
ポーチの中を漁りながら解毒のポーションを1つだす。
「解毒か…なかなか綺麗でいい調合具合だな」
「本当ですか?」
「ああこれなら銀貨1枚はでるな」
「じゃあそれで!」
「分かった、ほら銀貨1枚だ」
男性から金を受け取り部屋を後にしようとする。
「おいお前、名前は?」
「ルートです」
「そうか、頑張れよ」
「…はい!」
少し意味が分からなかったが取り敢えず返事をしておいた。
部屋を後にし再び門番の所へ。
「で…お金は持ってきたの?」
「ええ銀貨1枚で」
「あ…本当にお金出来たんだね」
「失礼な!」
門番さんは、少し悪い顔をしながら道を開ける。
「悪い悪い、でも気をつけろよ1週間で追い出されるからな。」
「分かってます」
「ほらお釣の銅貨6枚」
「ありがとうございます」
「じゃあ、楽しめよ」
壁を抜け、町の景色が目に入る、真っ直ぐ歩き続けると屋台が出ていたり人が話していたりだと、賑わっている。
「凄い町じゃないか!」
「お腹すいた」
「そうだな、でもまずは冒険者になるかな」
進み続けると噴水が見えてきた、周りには鳥がいたりだと馬車が通っていたりだとで混んでいた。
「じゃあギルドに行かないとね」
「場所聞いてくるよ」
「んよろしく」
辺りを見渡し噴水の方を見ると休憩している人が何人かいたので、その一人に話しかけることにした。
「あのすいません」
ちょうど噴水に座っていた人で、赤いローブを来た老婆だった。
「はいはいなんでしょうか?」
「あの冒険者ギルドってどこにありますか?」
「ああ…それならこの噴水を正面から見て右側の道があるだろう、そこを真っ直ぐ行くと見えてくるよ」
「本当ですか?ありがとうございます!」
お辞儀をして、サナの所に戻る。
「どうだった?」
「分かったよ」
「お、幸先いいね」






老婆の言う通り進んでいくと他の家や店と比べ一回り大きい建物が現れた。
「あれじゃないか?」
「そうっぽいね」
側まで行き両開きのドアを開くと、町と同様話声が沢山聞こえてくる、食事をする人、酒を飲む人、座って会話する人など様々だ。
「おお、ぽいな」
「ぽいって?」
「いやいやこっちの話」
「どっちの話?」
入り口で立っているのも邪魔になってしまうので、受付であろうカウンターまで行く事にした。
「あの、冒険者になりたいんですけど」
「はい、かしこまりました!少々お待ち下さい!」
受付の人は、金髪でショートヘアーで大人の色気と言うやつだろうか、とても綺麗でぱっちりと開いた目に笑顔が眩しくルートも少しみとれてしまった。
「やっぱりこの世界の顔のレベルは、高いのな」
「顔のレベル?何言ってるの?大丈夫雷でやられた?」
「そう言うやましい意味じゃ無くてな、綺麗だったりカッコいい人が多いって意味だ」
「つまり自分もカッコいいと…」
「そう言うつもりはないけど、決して汚くは無いだろうと!」
「それが自分で言えるルートが怖いよ」
「サナもその内の一人」
「はいはい」
と呆れた顔でサナが答えると先程の受付の女性が戻ってきた。
「お待たせいたしました!」
「いえいえ全然」
「まずは、冒険者になる上で必要な冒険者カードをお作りにならなくてはいけません」
「ほうほう」
「そのため銅貨3枚いただきます!」
「銅貨3枚…」
「何してるの早く出して」
「お前なぁ…はい2人なんで6枚」
「ありがとうございます!ではこちらが冒険者カードになります!身分証にもなりますから失くさない様に気をつけてくださいね」
「了解です」
「でこのカードにですね名前と自分の武器や戦闘スタイルをお書きください、スタイルとは、言うなれば職業の事です、剣士、盗賊、戦士、プリースト、魔法使いなどなど様々です」
「はい了解ですと…名前はルート、武器は……剣……スタイルは…なんだろ…剣士?」
「そうだね剣しか武器無いからね」
「剣士と…」
「剣が使えない剣士とか…ププ…」
「笑うな!サナはどうなんだよ!」
「私は、弓が使えるのと…ナイフが少しかな」
「うでまえはどうなのかね」
「後で見せるよ」
ルートが書き終わる頃にはサナはすでに書き終えていた。
「とまあこんな感じですかね」
「はい!確認いたします!」
受付の女性は、2枚のカードをチェックする。
「はい!問題ありません!これでカード登録は完了ですので次にいくつかのルールをお教えします」
「ルール?」
「はい、冒険者と言う名前ですから冒険をしていただかなければならないのですが中には、冒険者カードの身分証だけが必要っていう人もいるのですよ、それを無くすべく1週間に一回はクエストを受けていただかなければなりません」
「それはどんなクエストでもいいんですか?」
「はいもちろんです、簡単な薬草採集でもいいですとにかく1週間に1クエストです、これが守られない場合は、身分証としても機能しませんし冒険者でもありませんので注意してください、ここまででご質問はありますか?」
「大丈夫です」
「では続けさせていただきます、冒険者にはランクがありまして高いのからS、A、B、C、D、までございます今登録されたばかりなのでルート様とサナ様はDランクでございます、DランクではDランクのクエストまでしか受ける事が出来ませんですがCランクはC、Dランクのクエストが受ける事ができますクエストは受付にて探すか、掲示板に貼ってあるクエストを受付に持ってきて受ける事も可能です、ですが掲示板のクエストはこちらで指定したランク以上でないと受ける事が出来ませんので注意してください」
「ここまででご質問はありますか?」
「ランクをあげるためにはどうすればいいですか?」
「はい、それこちらの冒険者ギルド側が基本的には判断いたします、Dランククエストではそこまで強いモンスターを狩って欲しいなどと言う依頼はございませんですが、Cランクになると少し強めのモンスターを狩って欲しい依頼などが出てきますなのでこちらの判断で、クエストクリア状況でこちらからランク上げクエストをご用意いたします、そのクエストをクリアしていただければランクアップでございます、それはB、Aも同様です、ですがSランクは別です」
「別?」
「そうです言うなれば伝説みたいなものです」
「はぁ…伝説ですか」
「例えば過去のSランク冒険者をあげるなら100年前の勇者様であったり…とか」
「超人たちと言う事ですか」
「はい…私も詳しくは分からないのです…すいません」
「いえいえ気にしないでください!」
「正直Sランクは曖昧でして、今いるのかも分からないのです、とまあ説明はこんな感じです」
「なるほど、理解しましたじゃあ早速クエストを受けられるんですね?」
「はい!今日から冒険者ですよ!それでですね!私が2人の担当受付になりました!アイリーナです!よろしくお願いします!」
「あ、こちらこそよろしくお願いします」
「よろしくね」
受付の女性、アイリーナさんは笑顔でお辞儀をした。
「あ!そうだアイリーナさん教会ってどこにあるの?」
「教会ですか?ここに来るまでに噴水がありましたよね?冒険者ギルドの反対の道に行けば見えてきます」
「本当ですかありがとうございます」
「行ってらっしゃい」
「はい、いってきます」
アイリーナさんは、笑顔で手を振りルートもそれに返した。






アイリーナさんに聞いた通り教会へ向かった、冒険者ギルドの道とは変わって少し薄暗い雰囲気を感じる。
「なんか変な空気」
「そうだななんか淀んでるみたいな」
まだ太陽も出ていて明るいのにも関わらず、寒気を感じる。
「おいおい、いい獲物じゃねぇか」
「隣の獣人の子なんてかわいいじゃん」
「ああ、捕まえて食っちまおうぜ」
薄暗い空気の中の、ガラの悪い男が3人現れた、1人は、図体が大きく髭が生えていた、もう1人は、細身でやさぐれた顔をしている、3人目は、他の2人と比べたら標準的な体型で頬に傷があった。
「なんなんだお前たち」
ルートがサナの前にたち3人を威嚇する。
「あ~ん?お前に要はねぇよ」
「そうだとっとと帰んな!」
図体が大きい人と細身の人が前へ出て威嚇する。
「こいつに何をするき…」
「ルートは怪我してるんだから無茶しない」
ルートが話をしてる途中後ろにいたサナが前へ出ていて会話を止めた。
「おお、嬢ちゃん、俺らの相手する気になった?」
「楽しませてやるよ」
「あんさ…そう言うの面白くないからやめな」
サナは、あくまでも冷静にそしてゆっくりと今まで肩に掛けていた弓を出す。
「お?なんだ戦うのか」
「いいぜぇ…屈服させたほうがやりがえがあるからなぁ!」
サナが弓を出すのに対し3人は、短めの剣を出す。
「あーそう言うには興味ない、1人でやってな」
弓構え矢をつがえる。
「サナ、何してる?」
「ルートは見てて」
サナは淡々とそして冷静に3人に向かって矢を構える。
「おいおい、この距離で弓かよ!」
「笑わせないで欲しいなぁ」
「待て様子がおかしい」
3人が気づくころにはすでに遅かった。
「風の加護を…」
サナが放った弓は、ゴォォォンと言う音と共に3人の頭の上ギリギリを飛んで行ったが、その速度は尋常じゃなく早く、辺りの薄暗い空気をも吹き飛ばすくらいのスピードだった。
「もういいっしょ、これくらいで当てなかっただけ感謝してよね」
「はぁ…?」
「魔法だ……」
「く……覚えてやがれよ!!」
テンプレとも言えるゴロツキどもは、逃げていった。
「はいは~い忘れました」
「サナ、強いんだな」
「でしょ、褒めてもいいんだよ?」
「はいはい、良くできました」
サナの強さに驚きはするがしっかりと誉めるルート、サナの頭を数回撫でる。
「んーどういたしまして」
撫でられたサナも満更ではなさそうだ。
「じゃ教会に行くか」
「ん」
2人は、教会へと足を進めた。



     

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