元王太子は気ままに暮らしたい
ある少女との出会い
「あの、もしかして相談屋さん、ですか?」
ある日、公園で声をかけてきたのは貴族学院の学生服を来た少女だった。
黒色にウェーブのかかった長髪で見た目清楚な感じがする。
・・・・・・う~ん、何か何処かで似たような感じなんだけどなぁ。
「えぇ、そうですけど? 何かお話したい事があるんですか?」
「・・・・・・はい。」
表情から深刻そうな表情をしている。
「良かったら聞きますよ。料金は後払いで結構です。納得いかなかったらお代はいりません。それから、絶対に人に話しませんので。」
「・・・・・・本当ですか?」
「はい。」
「・・・・・・実は私、他国からこの国に留学で来ているんですが、母国からある命令を受けているんです。」
「へぇ、その命令というのは?」
「『この国の皇太子様を口説き落とせ』と。」
・・・・・・はい?
いやいや、それどんな無理ゲーなの。
帝国はそこら辺の国より貴族ランクを重視してるし徹底されてるし皇族となると絶対に近寄れないし話しかけられない。
まぁ、向こうから話しかけられたら別だけど。
「それはまた・・・・・・、ハードルが高いね。」
「そうなんですが・・・・・・、皇太子様から話しかけられてこられて・・・・・・。」
前言撤回!
皇太子ハードル低すぎ!!
「しかも気に入られたみたいで・・・・・・、皇太子の御付きの皆様も仲良くしてくれて・・・・・・。」
「て言う事は命令は達成されてますよね?」
「そうなんですけど・・・・・・、皇太子様には婚約者がいて・・・・・・、それが心苦しくて。今は婚約者よりも私と会う時間が多くなっていて。」
王族や皇族は幼い頃に婚約者を決められる。
理由は王妃教育。
幼い頃からマナーとか知識とかを叩き込まれる。
元婚約者もよく泣いていたよなぁ・・・・・・。
それを僕は慰めていたけど、いつの間にか弟といる時間の方が増えてたよなぁ。
僕の隣にいたのは男爵令嬢で・・・・・・。
ん?
そういえば、この子男爵令嬢に似ているよなぁ。
「私は正直に言うと嫌なんです。『姉』は上手くいきましたけど、私は姉みたいに振る舞えないし・・・・・・。」
「お姉さんは何処かの王族の王子と結婚出来たの?」
「いえ、姉は宰相の息子様がお好きだったみたいで・・・・・・。」
「え~と・・・・・・、貴女の家名は?」
「家名、ですか? 『レンクス』ですが?」
その家名を聞いた瞬間、僕のハートはズキンッ!となった。
「お姉さんの名前てもしかして『エマ・レンクス』じゃありませんか?」
「えっ!? なんで知ってるんですかっ!?」
・・・・・・はい、ビンゴ。
忘れもしない僕を嵌めてくれた男爵令嬢がエマ・レンクスだ。
「貴女の出身地はアントレア王国ですね? 僕もアントレア王国の出身で元王族でした。」
「えっ・・・・・・、もしかして・・・・・・。」
「はい、見事に嵌められた元王太子です。」
ある日、公園で声をかけてきたのは貴族学院の学生服を来た少女だった。
黒色にウェーブのかかった長髪で見た目清楚な感じがする。
・・・・・・う~ん、何か何処かで似たような感じなんだけどなぁ。
「えぇ、そうですけど? 何かお話したい事があるんですか?」
「・・・・・・はい。」
表情から深刻そうな表情をしている。
「良かったら聞きますよ。料金は後払いで結構です。納得いかなかったらお代はいりません。それから、絶対に人に話しませんので。」
「・・・・・・本当ですか?」
「はい。」
「・・・・・・実は私、他国からこの国に留学で来ているんですが、母国からある命令を受けているんです。」
「へぇ、その命令というのは?」
「『この国の皇太子様を口説き落とせ』と。」
・・・・・・はい?
いやいや、それどんな無理ゲーなの。
帝国はそこら辺の国より貴族ランクを重視してるし徹底されてるし皇族となると絶対に近寄れないし話しかけられない。
まぁ、向こうから話しかけられたら別だけど。
「それはまた・・・・・・、ハードルが高いね。」
「そうなんですが・・・・・・、皇太子様から話しかけられてこられて・・・・・・。」
前言撤回!
皇太子ハードル低すぎ!!
「しかも気に入られたみたいで・・・・・・、皇太子の御付きの皆様も仲良くしてくれて・・・・・・。」
「て言う事は命令は達成されてますよね?」
「そうなんですけど・・・・・・、皇太子様には婚約者がいて・・・・・・、それが心苦しくて。今は婚約者よりも私と会う時間が多くなっていて。」
王族や皇族は幼い頃に婚約者を決められる。
理由は王妃教育。
幼い頃からマナーとか知識とかを叩き込まれる。
元婚約者もよく泣いていたよなぁ・・・・・・。
それを僕は慰めていたけど、いつの間にか弟といる時間の方が増えてたよなぁ。
僕の隣にいたのは男爵令嬢で・・・・・・。
ん?
そういえば、この子男爵令嬢に似ているよなぁ。
「私は正直に言うと嫌なんです。『姉』は上手くいきましたけど、私は姉みたいに振る舞えないし・・・・・・。」
「お姉さんは何処かの王族の王子と結婚出来たの?」
「いえ、姉は宰相の息子様がお好きだったみたいで・・・・・・。」
「え~と・・・・・・、貴女の家名は?」
「家名、ですか? 『レンクス』ですが?」
その家名を聞いた瞬間、僕のハートはズキンッ!となった。
「お姉さんの名前てもしかして『エマ・レンクス』じゃありませんか?」
「えっ!? なんで知ってるんですかっ!?」
・・・・・・はい、ビンゴ。
忘れもしない僕を嵌めてくれた男爵令嬢がエマ・レンクスだ。
「貴女の出身地はアントレア王国ですね? 僕もアントレア王国の出身で元王族でした。」
「えっ・・・・・・、もしかして・・・・・・。」
「はい、見事に嵌められた元王太子です。」
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