自由気ままな最強パーティ!

水無月空

二十二話 嶽の仕事ってなに?

「最近、嶽のやつどこ行ったんだ?」
 そう、最近出番がなくなってきた嶽は
 ちょっと出かけるとか言ってここ1週間くらい
 屋敷に帰ってきていない。
「あ、ホントね。最近見ないわね。」
「私、仕事に行くとかなんとか。」
 あいつ、仕事してっけ。
 初めて知ったんだけど・・・。
「嶽さんって、どんな仕事してるんですか?」
 愛音も俺と同じことを考えたらしい。
「「「「・・・・・・。」」」」
「誰も知らないんですか!?」
 みんな、目を逸らす。
 いや、あいつ自分のこと話さないんだよなぁ。
 んー。ここはあれするか。
「ちょっと、あいつを尾行してみよーぜ。」
「いいですね!しましょう。」
「でも、黙ってたってことは、見せたくないって
 ことでしょう?それでも、見に行くの?」
 黙って聞いていたルシファーが、口をはさむ。
 しかも、超ド正論で。
「そうか、気になるけど仕方ないな。」


 深夜2時。
「昼間はあんな事言ったが、こればかりはな。」
「そうね、街の人から聞いた情報だと・・・。」
 夜に見かけることが多いらしい。
 しかも、ナイフを腰の後ろに差して。
「ミーク、隠密魔法は大丈夫か?」
「大丈夫、能力はマックスで発動中よ。」
 最近ミークはいろいろな魔法を習得している。
 今の隠密魔法なんて、匂い・足音・姿・気配の
 全てを消すことができる。だが、消えていても
 誰かに触れると能力も消失する。
「ミーク、そろそろだぞ。」
「遠視魔法、ロング・センス。」
「発見!十時の方向に嶽いた。」
 めっちゃ、こそこそしている。気になるな。
 しかし、歩き方は普通だけど、路地に入ったり
 路地から出てきたり、何してんの?

コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品