3521回目の異世界転生 〜無双人生にも飽き飽きしてきたので目立たぬように生きていきます〜

I.G

二百七十九話 ヨーテルと長老2

「おい、お前誰に向かって
言っている!!」


「こらこら、よすんじゃ。」


突如としてギルドに現れた長老に
対して失礼な態度をとったヨーテルに、
周りにいた長老の付き添い人が
ぶち切れる。
それを、落ち着きなさいと
長老が制した。


「え!? あの人って長老様じゃない!?」


「う、嘘だろ!? どうしてあの人が
こんなちんけな町にいるんだ?」


すると、ギルド内がざわめき始める。


誰よ......この老人......


「......お主がヨーテルちゃんじゃな?」


「は? 何で私の名前知ってんのよ。
てか、あんた誰?」


「おい! 失礼な口を聞くな! 
この方を誰と心得る!
数多いる職業者の頂点に君臨する
長老様であるぞ!」


ヨーテルの態度にしびれを切らした
付き添い人が誇らしげに言った。


「!? 頂点に......君臨?」


「そうだ! 貴様のようなガキが──」


「これ、よさんか。」


長老はいきり立つ付き添い人を
押し退けて、ヨーテルに歩み寄る。


その老人を前にしてヨーテルは
はっと思い出した。


聞いたことがある......
レルバ帝国にある城内には、
唯一レベルが800を越える
歴戦の職業者がいると。
もしも、その人物が
この老人なら......
今、目の前にいるこの老人は
人間の中で最も強い者となる。


じゃあ......この老人を倒したら、
私は人間の中で最も強い存在として
認められる。
そうすれば、私を捨てた家族や
私をいじめる弱者を見返す
ことが......!!


「ヨーテルちゃん。お主に
会いに来たのは──」


「あんた!! 私と勝負しなさい!!!」


いきなりのヨーテルの発言に
長老は目をぱちくりさせ、
再び後ろにいた付き添い人が


「何を言っているんだ! 愚か者めが!」


と、怒りの声を上げた。


「わしはお主と戦いに来たのでは
ないんじゃ。」


「そんなの関係ないわ! 
これはチャンスよ......ここであんたを
倒せば、私は......!!」


何を言っても聞かないヨーテルに、
長老はうーんと困ったような
顔をして


「......それでは、また別の機会に
するかの......」


と、諦めてギルドを出ようとする。



「ま、待ちなさいよ! 逃げる気!?」


だが、長老はヨーテルの挑発になど
乗るはずもなく、そのまま
ギルドの扉に手をかけた。


こんなチャンス、二度とないかも
しれない。
私が誰よりも強いと。
ここにいる弱者共に見せつけ
られる絶好の機会を
逃してなるものか!!


ヨーテルは自身のバックに
手を入れ、魔法の書を
取り出す。


「お、おい! お前何を!」


付き添い人はヨーテルの
怪しげな行動に気づいたが、
ヨーテルは手を止めなかった。


ここで見せつける!
私が最強だと言うことを!!!!



「サンダーバースト!!!」

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