3521回目の異世界転生 〜無双人生にも飽き飽きしてきたので目立たぬように生きていきます〜

I.G

六十九話 見送り2

「悪いな、こんなとこまで来て
もらって。」


「ううん、いいの。費用は隼人が
出してくれたし、それに私も一度、
ここに来てみたかったから。」


「そうか......そう言ってもらえると
助かる。よ、ペルー。......あれ、
少し大きくなったか?」



「ピィ?」


「そうかな?」


毎日一緒にいたせいか、メグは
あまりその変化に気づいていなかったが、
明らかにペルーは大きくなっていた。


「そういえば、もう出発するの?」


「あと二時間くらいしたら、
討伐軍のみんなと船に乗り込む。」


「そうなんだ......」


一ヶ月ぶりの再会なのに、
もうすぐ出発してしまうのかと
悲しい顔をしたメグを隼人は
見逃さなかった。


「それまで時間もあるし......そ、
そこらへんの港町で買い物でも
しないか?」

「え?」


「あ、いや。俺実はまだ旅の支度
ほとんどしてなくてさ、だから──」


「え!? あと二時間で出発でしょ!?
なのにまだなにもしてないの!?」


「いや、だって、訓練で忙しかったし......」


「う、うそ......ほ、ほら早く!
行こ! 時間なくなっちゃう!」


「ぅお!?」

そう言って慌てながら
メグは隼人の手を引っ張り
港町に向かったのだった。









それから二人と一匹は最後の
二時間を楽しんだ。

隼人はまだ旅の支度をしていないと
言っていたが、彼はすでに三日前に
準備を終わらせており、ただ単に
メグと残りの時間をぶらぶら
過ごしたかっただけなのだろう。

一方でメグは本当に旅に役立ちそうな
ものを、必死に選んでいた。


ペルーは合計4回うんこをした。



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