3521回目の異世界転生 〜無双人生にも飽き飽きしてきたので目立たぬように生きていきます〜

I.G

六十八話 見送り

「着いた! ここが下の大陸......!」


歳は15才。黒髪短髪。
身なりは貧相だが
溢れでる爽やかなオーラと
綺麗な顔だちが全くそれを
感じさせない。



「ペルー! 行くよ!」


そんな一人の少女が
青い鳥を一羽連れて、下の大陸に
ある港に到着した。


「ピッ! ピッ!」


ペルーと名付けられた青い鳥も
おいていかれないように
必死にメグの後ろをついていく。


「すごーい! こんなにたくさんの
人初めて見た!! ね、ペルー。」


「ピッ!」


どこを見ても人の活気に満ち溢れ、
あまりの人の多さに場所がわからなく
なる。


「え~っと......地図、地図......あった。
今がこの場所だから......わかった!
あっちだ!」


はぐれてしまわないように、
メグはペルーをだいて走り出す。









隼人が到着した一ヶ月前の港は
いつも以上に人に溢れ、賑わいを
みせている。
なぜなら今日は、人間たちの
希望である魔王討伐軍の出向する
日だからだ。
そんな記念すべき日に魔王討伐軍を
一目見ようと下の大陸中から、この
港に人が集まっていた。



「うわっ! すっごい人......」



討伐軍が出向するまで
隼人が待機している施設
にたどり着いたメグだったが
そこにも多くの人がごったがえしている。


「隼人......見つかるかな......」


「ピィ......」


その時だった。


「おい! メグ! こっちだ! こっち!」


人混みの中から一人の男がメグに
向かって手を振りながら、近付いてくる。


「隼人!」



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