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牧之原智花は人を殺さない

もやもや

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朝七時半。東武東上線朝霞台駅の池袋方面のベンチに智花は座っていた。制服を着ている学生よりも、幅広い層のスーツを着たサラリーマンやOLが多い。
 
どのサラリーマンやOLらしい人も黒い靄(もや)のようなものを身体から発している。学生でも発しているのだが、学生はそれほどでもない人の方が多い。ただ学生の場合、大きな靄がある場合はかなり危険度が大きい。

今日はあの人たちにしよう。
智花は座っているベンチから離れた。

 スマートフォンをいじっている二十台の若いサラリーマンと新聞を読んでいる五十代くらいの男性。そして同じくスマートフォンをいじっている四十代前後の女性と二十台の女性が並んでいる後ろに並んだ。
 二人の男性の顔は浅黒く、女性のほうも身体に精力が感じられない。それに周囲と比べ身体から発せられている黒い靄が特に強い。
もうすぐ駅に池袋方面の電車が来ることを伝える放送が流れた。
 
智花が四人の後ろに並ぶと、池袋方面行の電車が来ること伝える放送が聞こえてきた。
三十秒ほどで池袋駅方面に電車が到着し、電車のドアが開いた。
 電車の中はまさに通勤ラッシュという名の地獄絵図だった。降りる人はほとんどお内為、すぐに歩みを進める。
 その瞬間、智花は前の四人の男女の身体に触れた。
するとそれまで四人の男女から発せられていた黒い靄は消え、二人の男性の顔は青白いものから、つやの良い表情に変化し、女性のほうも黒い靄がなくなると、肌艶が良くなり瞳に輝きが戻った。
りあえず四人は終了。あと六人。
 
扉の近くいる智花は急な電車の速度原則で扉に押しつぶされるような形になった。
「毎日だけど、これは……ツライ……」


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