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牧之原智花は人を殺さない

もやもや

2

眠りから覚め、智花は近くにあったスマートフォンに目を移す。
「十三時……か」
 お腹に乗っていた重い感覚はすでになく、あるのはお尻にあたる未だに慣れない感覚のものだった。
 
なんだろ……尻尾があるってことは魔族? 魔物?
 腕を触るとごつごつとした魚のうろこのような感触。 
ああ――魔族か――。智花は身体を起こし大きく伸びをした。少し離れたところで毘沙門天がへそを天に向けたまま眠っていた。

智花は改めて洗面所に行き、自分が魔族に変化したことを認識した。牛のような角に濁った血のような肌の色。少なくとも魔族や魔物に変化した場合は外を出歩くことはできない。
「十三時だったから後五時間後か……長いな」
 買ってきた残りの菓子パンを開けテレビを点けたが、目ぼしいものはなくすぐに消した。のんびりとした昼下がり。
メロンパンを食べようとしたが、幸せそうに眠っている毘沙門天をみて菓子パンを食べるのを止め、再び寝ることにした。


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