コネクト  創造する世界

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創造する世界 幸運の男6

あれから、数ターンたった。


自分は高校を受験したが【運が悪く】これまでのことが学校に伝わり合格取り消しになった。


その後、悪の大王の下っ端として、遊園地のスタントマンまぁヒーローショーの悪役等をやりながら生活している。


「残念だがクレームが入ってね、【犯罪者がでてたら本当に犯罪を起しかねんと】」


そう、上司の人に言われる。まぁようは【あいつが告げ口を行っている】ということだ。まぁよくやるなって話だ【自分はもうすでに近くに居ないのに】


恐らく・・・まぁ恐らくだが。もうあいつは、【ゲームに取り込まれているんだろう】


RPGでロールプレイングを忘れた感じか、いやボードゲームとしては、目的忘れて妨害に走っているって感じかな。


せっかくの成長を消すなんて、馬鹿な事やってるな。近くに居るなら余計馬鹿だしな。


そう思いながら、またルーレットがなる。


気づけば家に居て、両親と・・・


助けた彼女とその母親が居る。気づけば同居人として彼女達も着いてきていた。


「責任はとります」


とのことらしい。まぁ、元からそれに近いものを求めていたからそれでいいんだが、こうもすんなり行くと・・・


あぁ、【この状況はこれしかないのか】


可能性がなく、それがいい結果ならそれがそのまま動く。余計な事をする時間もなかったら、このイベントに関しては他に補完はしなかったのだろう。


そうして、今回都合【3度目の強化イベントが入る】


「トア」


「はい」


恐らく本来ならば、中学校で同棲して社会人としてうまく行かない記憶とかが出てきてカードが溜まるんだろう。


しかし自分は悪の大魔王の息子である。


「なぜあんたが首になったかわかる」


「それは」


僕が犯罪者だからと記憶が訴えてくるが。


「あんたが下手なのよ。例え犯罪者だとしても母さんみたいに仕事できるのよ」


そう・・・そうPCの母親は言う。ようはそういうことなのだ。


見つかることにより強化訓練が始まり、技能が【確定】で上がる。これは間違いなく【首になる以上に】良いイベントなんだ。


勿論そんなイベントは沢山起せるわけがない。しかし何故か【運が良く】このイベントが発生していく。


「ふん、流石は私の子。いい腺いってんじゃない」


自分はもう、演技が5になっている。センスと合わせて13だ。10が天才だとすれば、今の自分は素人の天才を超えていることになる【わずか十代で】


「僕から見ても、いい腺いってると思うよ。固定客も着いてきてるし」


そう、そうなのだ。今の自分は少ないながらも固定客も出てきている。


つまり首になり成長し、別の場所に移動は自分にとってかなり都合のいいループなのだ。場所を移動するにつれ規模が大きくなっていく。


「そろそろ僕が動いてもいいじゃないかな」


「まだ早い【クレーマーが対処できてないんだろ】演技で黙らすレベルまで至ってないからね」


つまりこれ以降は【更に深い技能を得ることができるのか】後二三回来てくれないかなあいつ。


そうしてイベントが終わる。今回は演技が5に、演説が3に、ついでに受身も2になった。あとついでにカリスマも覚えた。もう俳優として生きていくぐらいにはうまくなっているかもしれない。


そうしてまた数ターン動く。イベントもまた変わり、悪役のスーツがまた変わる。


そうしてまたあのイベントが起きる。


「犯罪者をだしていいのかー」


またあれが来てる。服装も変わっている。あいつはちゃんと技能が上がっているのか?


はっきり言って今の自分はボーナスタイムだ、そして自分の悪運なら・・・


「犯罪者」 「おいおい、まさか」


との声と。


「それがどうした」「続きとっとやれ」


との声が上がる。


結果【今回も】罵声を言われながらショーをやりきり。


「残念だが・・・」


またいつもの説明が始まる。つまりまた失敗してくれたのだ。


不幸カードを1枚入手しました。


幸福カードを2枚入手しました。


もうこの時点で旨みしかない。その後強化が始まり。


悪党1、演説4、カリスマ3上がりまた幸福カードが1枚増える。


「これ以上はきついかもね」


母さんから限界まで言ったと宣言させる。つまり・・・


「次からは新しい人雇わないと」


いやまだいけるらしい。しかし以降はどうなるかもわからないし、ここら辺が潮時なのかも知れない。


そして・・・


「犯罪者をだしていいのかー」


誰も賛同しない。


「どうした、あいつは」


「うるせぇ、黙ってろ」


ついにNPCが賛同しなくなった。つまりもう犯罪者と言う肩書きレベルじゃ問題じゃなくなる領域に達した。


「あいつは」


「おい黙らせろ」


そうして今回は罵声は収まり、そのまま演技を遂行できる。


「何故、君は悪党に」


正義のヒーローはそう聞いてくる。


「悪党?違うな。俺は悪だ。生まれながらにして悪。罪悪感も感じず。人の不幸を笑えるそれが俺が」


演説、演技、カリスマ、持ち前のセンス。その全てがのってしまい。


このイベント自体が自分に飲まれてしまった。いや1人だけ。


「だって、あいつは」


ただ1人演技を見なかったあいつだけは飲まれてなかった。


結局今回は悪役の勝ちで無理やり決着をつけてしまった。勿論スタントマンとしては首。しかし理由は


「君はここでは狭すぎる。僕の伝で新たな現場をよこそう」


「いいんですか、自分は・・・」


「さぁ、悪いことなんじゃないかな・・・けど」


上司は言う。


「君は悪い人なんでしょ」


その問いに


「えぇ、とんでもなく悪い人です」


笑顔でそう答えた。


そうしてイベントが終わった後


「不正を確認しました。【ナイトメア起動します】」


本来ありえないはずの【警告】が出された。


「あっ」


カラカラと音がなる。


場面は変わり人気の居ない薄暗い路地。そこを自分は歩いている。


何故か普段何回も通ってるはずのなのに薄気味悪かった。


誰かが居そうな気がする、視線を感じる方を向いても誰も居ない。


神経が集中される。緊張でありもしない音が聞こえる。


カランと音がした、咄嗟に振り返るとただ空き缶が転がる音なだけで


そうして振り返ると・・・


気持ち悪い笑みを浮かべた男が自分を刺していた。


不幸カード8枚手に入れました。


病院ゾーンに移動します。


モードを通常モードからクリエイティブモードに移行します。



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