コネクト 創造する世界
仮想と現実 3日目 熱戦 1
時間はたつ、彼女の設定を終わる気配はない。いやもう終わっていて時間稼ぎに入っているかもしれない。しかし例えそうだとわかっていても放置が最良だと信じ解析する。
あれはただの泥ではない。何者も受け入れ、何物も与えるだろう。与えられたものに耐えられる物語いるかはどうかは別として。
質、量共に最高の泥なんだろう。別のゲームでは賢者の石とか人をはじめに作った原初の泥とか、それのランクを上げたようなものがこれだ。
これに生半可な攻撃は通用しない。飲み込まれるだけだ。
これに触れてはいけない。圧倒的な質に体が耐えきれず自壊する。
これに関して考えてはいけない。これは認識すればするほどこちらに近づき、取り込もうとしてくる。
現状では対策はなく、ただ解析することしかできない。その解析に関しても周囲の泥を避けながらの作業だ、おまけに解析データは破損し使えない可能性が高く。解析したとしてもまた新たな酒類に変わり使えなくなる。
攻撃をしようと思えばすぐさま囲まれ、攻撃事態は通らず。体力を余計に消耗するだけ、全くどうしてこう『楽しそうね』
すぐさま、泥の薄いところに移動し迎撃の準備を行う。
「あらら、数時間で嫌われたな」
ヘドロの中で分かりやすく赤い泥に覆われた人形がいる。
「設定は終わったのかい?」
「まだまだ、あっちは時間がかかりそう。だから……」
周辺の泥が赤く染まっていく。赤い泥の周辺からは人の形をした泥人間が現れ、彼女めがけ攻撃している。
殴られば殴られるほど、蹴れば蹴るほど、泥は固まり液状から固形と変わっていく。
何発か混じって攻撃を行うが泥に飲み込まれダメージを与えているようには見えない。攻撃が与えられないならと水をだし固形かを防ごうとするがそんなものでは止まらなく。むしろ邪魔をしたからか攻撃をしてくる泥人間がこちらにくる始末だ。
そうやって、泥んこ遊びが終わった頃には中途半端に固形化された赤い彼女がこちらを待っている。
「全て固形化させなくていいのかい?」
「未完成だからこそのものだってあるのよ」
ごもっともで、……さてどうしようか。
手はないわけではない、この程度で止まるほどの自分ではない。しかしこの状況は余りいいものではない、彼女に集中すればその分、本物の彼女が意識からはずれる。それは良くないしかしだからといって中途半端に戦っても事態は悪化するだけだ。
「さて、どうすればいいと思う?」
「私の意見としては私だけを見てもらいものだけど」
「与えるだけではないのかい?」
「それは【私】であって【私】でないからねぇ」
やはり個別で思考を持っているか。
泥は無尽蔵と考えていい、つまり、持久戦なんてものは不利になるだけだ。かといって目の前の彼女を倒してもほとんど意味はない。
「はぁ」とため息をつく。結局は彼女のことを思わなければ、早々に決着をつけるべきだった。しかしその選択肢は選ばなかった、選ばなかったからには、彼女を満足させる方向で動かなければならない。それが今までのやり方だ。やるからには徹底をやらないんなら撤退を、決めたのならそれに向かって突き進み、あるかはわからないゴールを目指す……それがやり方だ。
例え自分の本質が【先延ばし】だとしても、それを棚にあげて約束を反故にはできない。
「あぁ、わかった。その願い聞いてやる」
環境音を入れる。流れるのは決めた曲前奏が少し長い始まりの曲。
「だから、すぐに降参だけはするなよ。ストレスが溜まるだけだから」
音を鳴らしていた召喚を消し、一昔前の姿に戻る。
手には二丁の銃が握られ、足には羽の模様が描かれた靴が、首にはよく分からないネックストラップがあり、おまけにじゃらじゃらと首飾りが音をなる。
自分の領域に戻る、高度は身長一個分。停止はできない、止まったら終わりだから。設定の変更もできない。後はこれで抗い続けるだけ。
銃を放つ。反動で逆方向に飛ばされながら、旋回で元の場所まで戻る。泥も飛んでくるが問題はない。
その程度の攻撃など何度も体験している。上から飲み込まれようがしたから急速に出ようが。全体から囲われようが逃道や突破口は見えている。
撃つ撃つ撃つ、固形が剥がれ再度生成し直す、流動体となりダメージが減少する。それでも撃つのを止めない。食らっていようがいまいがそんなものは関係ない。それしかできないからそれだけを徹底してやる、今はただそれだけだ。
「いいね」
赤い彼女は嬉々としてこちらを攻撃してくる。固形になることは諦め、液状のヘドロを使いこちらを落とそうとしてくる。
形状も変わってくる。ただの泥ではなく、より複雑に、より綿密に……
網状の泥でこちらを覆いかぶさるようにしてくる。こちらはでかいのを網に撃ち、反動をなるべく逸らしながら切り抜ける。
解析したデータから、泥を固形化するような弾を作り、相手を固形化させ、再生不可能な状態を作る。体積の限界はわかっているので限界の量付近になったところを固形化し、最大量を削っていく。勿論相手もデータを変化するので、変化に合わせながら攻撃を行う。
固形化させてもそこから読み合いが始まる。相手の攻撃を避けながら、流動体の泥を貫通させて固形ごと破壊しなければならない。火力は当然必要で更に貫通させるためにデータの解析をし減衰しないようにやらなくてはならない。当然火力は確保できないため溜め撃ちとなるが、その時間は銃は使えないので攻撃が激化する。至近距離じゃないと恐らく無理なので、激化した攻撃をかわしながら攻撃を当てる。
互いが互いに興ざめするような攻撃をせず、ぎりぎりで攻撃を行い続けている。
泥が当たった。溶かされるように体に浸透し、体に激痛が走る。反応を早くし、治療を行いながら攻撃を行う。
攻撃を行う際。彼女の感情を中ててきたのか、不意に怒りが沸いてきて制御できなくなり無理やり撃って、体勢を立て直す。
弾を時限式爆弾に、タイミングを狙って攻撃し、爆発の後に本命を攻撃を当て固形化を当てる。
時間が経つにつれ、集中もまし、敵しか見えなくなる。常時反応を上げ、スローモーションにし、別の行動も並行して行っていく。
それは彼女も同様で行動を先読みした行動や保険の行動も増えていく。攻撃を守る流動体のヘドロは今は彼女から間隔を空けて守っており、網掛けや叩き落すような攻撃は設置されており、こちらの攻撃に合わせて反応するものもでてきた。
泥も常に流れているようになり、形状の変化の予測が難しくなり、視界を奪ってからの本命等の攻撃も行うようになってきた。
「いいね、はは。もっとだ、もっと」
お互い集中しあって、良い感じに戦闘が続いている。もうそろそろ戦いも終わるだろう。そうしたら少し余韻に浸り、次の戦闘も行う予定だった。
そう予定だった。これで終われば少なくとも【赤い彼女】は満足するはずだった。だというのに……
横からは大きな泥の津波が押し寄せる。余りにも大きく今からでは逃げることに間に合いそうにない。しかしそれよりも……
この大量の質量に対し、あの赤い彼女はどうなるのだろうか言われるまでもない飲まれ、泥として生まれ変わるだろう。ただの泥として……
【気に入らない】
全く持って気に入らない。タイミングも気に入らなければ、行動も気に入らない。
「いいだろう、今からお前は」
善意には善意を、悪意には悪意を、不正には鉄槌をそんなこと言うつもりは無い。しかし自分がやられたのなら話は別だ。
「お前は、俺の【敵】だ」
時計はチクタクと音を刻む。格好は変わり銃は消え。弱そうな青年だけが残される。
「敵だ」
【彼の周りから泥は消えていた】
あれはただの泥ではない。何者も受け入れ、何物も与えるだろう。与えられたものに耐えられる物語いるかはどうかは別として。
質、量共に最高の泥なんだろう。別のゲームでは賢者の石とか人をはじめに作った原初の泥とか、それのランクを上げたようなものがこれだ。
これに生半可な攻撃は通用しない。飲み込まれるだけだ。
これに触れてはいけない。圧倒的な質に体が耐えきれず自壊する。
これに関して考えてはいけない。これは認識すればするほどこちらに近づき、取り込もうとしてくる。
現状では対策はなく、ただ解析することしかできない。その解析に関しても周囲の泥を避けながらの作業だ、おまけに解析データは破損し使えない可能性が高く。解析したとしてもまた新たな酒類に変わり使えなくなる。
攻撃をしようと思えばすぐさま囲まれ、攻撃事態は通らず。体力を余計に消耗するだけ、全くどうしてこう『楽しそうね』
すぐさま、泥の薄いところに移動し迎撃の準備を行う。
「あらら、数時間で嫌われたな」
ヘドロの中で分かりやすく赤い泥に覆われた人形がいる。
「設定は終わったのかい?」
「まだまだ、あっちは時間がかかりそう。だから……」
周辺の泥が赤く染まっていく。赤い泥の周辺からは人の形をした泥人間が現れ、彼女めがけ攻撃している。
殴られば殴られるほど、蹴れば蹴るほど、泥は固まり液状から固形と変わっていく。
何発か混じって攻撃を行うが泥に飲み込まれダメージを与えているようには見えない。攻撃が与えられないならと水をだし固形かを防ごうとするがそんなものでは止まらなく。むしろ邪魔をしたからか攻撃をしてくる泥人間がこちらにくる始末だ。
そうやって、泥んこ遊びが終わった頃には中途半端に固形化された赤い彼女がこちらを待っている。
「全て固形化させなくていいのかい?」
「未完成だからこそのものだってあるのよ」
ごもっともで、……さてどうしようか。
手はないわけではない、この程度で止まるほどの自分ではない。しかしこの状況は余りいいものではない、彼女に集中すればその分、本物の彼女が意識からはずれる。それは良くないしかしだからといって中途半端に戦っても事態は悪化するだけだ。
「さて、どうすればいいと思う?」
「私の意見としては私だけを見てもらいものだけど」
「与えるだけではないのかい?」
「それは【私】であって【私】でないからねぇ」
やはり個別で思考を持っているか。
泥は無尽蔵と考えていい、つまり、持久戦なんてものは不利になるだけだ。かといって目の前の彼女を倒してもほとんど意味はない。
「はぁ」とため息をつく。結局は彼女のことを思わなければ、早々に決着をつけるべきだった。しかしその選択肢は選ばなかった、選ばなかったからには、彼女を満足させる方向で動かなければならない。それが今までのやり方だ。やるからには徹底をやらないんなら撤退を、決めたのならそれに向かって突き進み、あるかはわからないゴールを目指す……それがやり方だ。
例え自分の本質が【先延ばし】だとしても、それを棚にあげて約束を反故にはできない。
「あぁ、わかった。その願い聞いてやる」
環境音を入れる。流れるのは決めた曲前奏が少し長い始まりの曲。
「だから、すぐに降参だけはするなよ。ストレスが溜まるだけだから」
音を鳴らしていた召喚を消し、一昔前の姿に戻る。
手には二丁の銃が握られ、足には羽の模様が描かれた靴が、首にはよく分からないネックストラップがあり、おまけにじゃらじゃらと首飾りが音をなる。
自分の領域に戻る、高度は身長一個分。停止はできない、止まったら終わりだから。設定の変更もできない。後はこれで抗い続けるだけ。
銃を放つ。反動で逆方向に飛ばされながら、旋回で元の場所まで戻る。泥も飛んでくるが問題はない。
その程度の攻撃など何度も体験している。上から飲み込まれようがしたから急速に出ようが。全体から囲われようが逃道や突破口は見えている。
撃つ撃つ撃つ、固形が剥がれ再度生成し直す、流動体となりダメージが減少する。それでも撃つのを止めない。食らっていようがいまいがそんなものは関係ない。それしかできないからそれだけを徹底してやる、今はただそれだけだ。
「いいね」
赤い彼女は嬉々としてこちらを攻撃してくる。固形になることは諦め、液状のヘドロを使いこちらを落とそうとしてくる。
形状も変わってくる。ただの泥ではなく、より複雑に、より綿密に……
網状の泥でこちらを覆いかぶさるようにしてくる。こちらはでかいのを網に撃ち、反動をなるべく逸らしながら切り抜ける。
解析したデータから、泥を固形化するような弾を作り、相手を固形化させ、再生不可能な状態を作る。体積の限界はわかっているので限界の量付近になったところを固形化し、最大量を削っていく。勿論相手もデータを変化するので、変化に合わせながら攻撃を行う。
固形化させてもそこから読み合いが始まる。相手の攻撃を避けながら、流動体の泥を貫通させて固形ごと破壊しなければならない。火力は当然必要で更に貫通させるためにデータの解析をし減衰しないようにやらなくてはならない。当然火力は確保できないため溜め撃ちとなるが、その時間は銃は使えないので攻撃が激化する。至近距離じゃないと恐らく無理なので、激化した攻撃をかわしながら攻撃を当てる。
互いが互いに興ざめするような攻撃をせず、ぎりぎりで攻撃を行い続けている。
泥が当たった。溶かされるように体に浸透し、体に激痛が走る。反応を早くし、治療を行いながら攻撃を行う。
攻撃を行う際。彼女の感情を中ててきたのか、不意に怒りが沸いてきて制御できなくなり無理やり撃って、体勢を立て直す。
弾を時限式爆弾に、タイミングを狙って攻撃し、爆発の後に本命を攻撃を当て固形化を当てる。
時間が経つにつれ、集中もまし、敵しか見えなくなる。常時反応を上げ、スローモーションにし、別の行動も並行して行っていく。
それは彼女も同様で行動を先読みした行動や保険の行動も増えていく。攻撃を守る流動体のヘドロは今は彼女から間隔を空けて守っており、網掛けや叩き落すような攻撃は設置されており、こちらの攻撃に合わせて反応するものもでてきた。
泥も常に流れているようになり、形状の変化の予測が難しくなり、視界を奪ってからの本命等の攻撃も行うようになってきた。
「いいね、はは。もっとだ、もっと」
お互い集中しあって、良い感じに戦闘が続いている。もうそろそろ戦いも終わるだろう。そうしたら少し余韻に浸り、次の戦闘も行う予定だった。
そう予定だった。これで終われば少なくとも【赤い彼女】は満足するはずだった。だというのに……
横からは大きな泥の津波が押し寄せる。余りにも大きく今からでは逃げることに間に合いそうにない。しかしそれよりも……
この大量の質量に対し、あの赤い彼女はどうなるのだろうか言われるまでもない飲まれ、泥として生まれ変わるだろう。ただの泥として……
【気に入らない】
全く持って気に入らない。タイミングも気に入らなければ、行動も気に入らない。
「いいだろう、今からお前は」
善意には善意を、悪意には悪意を、不正には鉄槌をそんなこと言うつもりは無い。しかし自分がやられたのなら話は別だ。
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