コネクト 創造する世界
仮想と現実 2日目 対応
徐々に感覚が戻っていく。早送りから低速。高音から低音へ。
若干の気持ち悪さもあるが問題はない。しいていうなら。器に出たり入ったりしてるので、体が動かしづらい。これも慣れないといけないな。
「おかがりまんあ」
増援できた兵士が声をかけてくる。
「わ・いが・な・ら・」
何を話しかけたかわからないから、「わからないからもう一度いってくれ」と言おうとしても、今度はこっちの体がうまく喋れない。
「おけがあ、りまんかぁ」
お怪我はありませんか? かな。
声がうまく出せないので。チャット文字を出し。「怪我はない」と文字を見せる。
自分の異常に気づいたのか、兵士も「それはよかった」とチャット文字を見せる。
兵士の顔は普遍的な顔だ誰が誰なのかは恐らく記憶にすら残らないだろう。声も同様、そこらへんは徹底してるか。
「隊長は」
「…拘束です」
拘束ねぇ。
「これって緊急対応?」
「…黙秘します」
先程と同じ間。知っているのか、知らないのかその判断はつかない。
ムムを起動して、目の前の兵士の解析を始める。
「何名失敗した?」
「…黙秘します」
「この規模での移送は渡航試験もかねてるのか」
「…黙秘します」
解析の方も失敗。しかし失敗の情報からも抜けるものはある。
「解析は完了したぞ。はぁなるほど、学園島組みの邪魔者を削除しにわざわざこんなことをね」
「…黙秘します」
「あぁ、だから大丈夫だって、はい、いいえは聞かなくてもわかってる。気づいているか? 現実の癖か何か知らないが、目で挙動がわかるぞ」
「…」
さて…変化は……なしか。それでは後は知ってることを知った風に話すしかないか。
「試験も、隊長の罰で一般軍人がやってるんだろ。5%で死ぬのによくこんなに集めたね」
「…あなたの時よりはまともになったはずですよ。実証もなしに無理やり行った貴方のときよりかはね」
「あの時?」
「…とぼけても意味ないですよ。貴方が【現実から仮想に意識を移せたから】私達は動いているんですよ」
あぁ、あの時か、確かにそんな感じのは行ったが。あれって確か。
「失敗したはずのあの移行でなんで、ゴーサインが出たんだ?」
あれって、記憶のバックアップ利用して記憶の復元しただけだから、実際は【戻ってきた】だけでなく、【復元した】が正解なんだけど……まぁ、意識の移行はできてるからここの意味では成功しているのか。
「…失敗? 何のことですか」
「あぁ、知らないならそれでいいよ。あれの事は考えないほうがいいしね」
「あれ? い『ごくろう、No.41』」
疑問への返信をさえぎるように、男が割り込んでくる。
その他の兵と比べて、武装が変わっており、声も響きやすいように調整されている。恐らくはこの現場を任されている上官なのだろう。
「…隊長」
質問を遮られたのか、先程まで話していた兵は露骨に不安がり、上官の顔を見やる。
「後は私に任せ、君は他の兵士同様、周辺の周回……、いや規律違反の軍人の監視に移れ」
ん、あぁフォローいれとかないとあいつらも懲罰ものか。
「佐藤隊員と菊池隊員は、止めに入った人間だから、拘束してるのなら開放を要求しますよ。後起こったことも全て隊長に責任でお願いします」
「貴公が頼める立場ではないはずだが」
「今回の事件は、大まかにはこちらに非があるといえ、その後の対応に関しては明らかに違法性のものであり、またこの状況から現実世界の本イベントの開催者、スポンサー、運営側にも違法性のある行動が行われていると考えられる」
「……」
「まぁ、かたいことは言わずにこちらはフランクに行かせて貰います。【今回のこと不問にするから、色々と融通をお願いします】落ち度は貴方のとこのイベント計画……、いやあの女性か、まぁ自分は被害者だし問題はないですよね」
その言葉に上官は苦そうな顔し返す。
「確かに被害はかけたが……、いいのか先程同様このまま潰し事だって可能だ」
こちらに向け銃を向けてくる。
「脅しですか」
「いや、警告だ。最もこんな辺鄙な環境を覗いてるやつなんて、いないとは思うが」
……
「……ここの解析は行いましたか?」
頭上を指差す。何も移ってはいないが恐らくそこにあれはある。
「……、…」
目の前から動かないが、何かを行っているのはわかる。そして恐らくまぁ予想通りの結果かな……
「貴公……、いやお……、スカイアース殿はこの状況を打破する、策はあるか」
「我々も、日頃、かげながら支えられる貴方達に関し、感謝の意を尽くすべくこの騒動の沈静に全力を尽くすしだいであります」
ここにあった。動画配信システムを使って、今までの一部始終を公開し続けているな恐らく。タイミングは圧力がかかったときだから、恐らくあの隊長がこっちに来たあたりから。
【民間人の脅迫】【越権行為】【そして民間人の殺人未遂、及び殺人が簡単に行えること】が外部に漏れてしまった可能性がある。最もあの女性なら、公開はさせず交渉の材料に使っている可能性が高いが。
まぁとにかく、対応はしなきゃいけないわけで。……
「もう一度聞きますが、緊急対応ですよね。ローリスクの」
「……。そうだ」
ということは、【データは残らず】【特定はできず】【帰還も困難】の状態なんだよな。
「次の帰還は」
「最速だと今から10分後に帰還が可能だ」
しかし帰還したところで、意識が戻るかは不明でかつすぐに戻れる奴は重要参考人か犯人しか居ないと。
「……先に交渉しとくんで【上の人】と一緒に来てください。後失敗してもこちらは責任持ちませんから」
「了解した・・・」
上官の指示の元、一斉に帰還の準備が始まる。
「では戻る前に多少の打ち合わせをしたいので、二名の方を貸していただけますか」
「それはいい。しかし二人で十分ですか」
「何の疑問もなしに上官の命令を聞いてた人と、嫉妬で人が殺せる隊長って使えると思います」
「……すまない」
「別にいいですよ。イチャモンつけられるのには慣れてますし」
それより、今回の仲裁の方が大変そうなんだよなぁ。まぁ
「やるだけやってみますよ」 
若干の気持ち悪さもあるが問題はない。しいていうなら。器に出たり入ったりしてるので、体が動かしづらい。これも慣れないといけないな。
「おかがりまんあ」
増援できた兵士が声をかけてくる。
「わ・いが・な・ら・」
何を話しかけたかわからないから、「わからないからもう一度いってくれ」と言おうとしても、今度はこっちの体がうまく喋れない。
「おけがあ、りまんかぁ」
お怪我はありませんか? かな。
声がうまく出せないので。チャット文字を出し。「怪我はない」と文字を見せる。
自分の異常に気づいたのか、兵士も「それはよかった」とチャット文字を見せる。
兵士の顔は普遍的な顔だ誰が誰なのかは恐らく記憶にすら残らないだろう。声も同様、そこらへんは徹底してるか。
「隊長は」
「…拘束です」
拘束ねぇ。
「これって緊急対応?」
「…黙秘します」
先程と同じ間。知っているのか、知らないのかその判断はつかない。
ムムを起動して、目の前の兵士の解析を始める。
「何名失敗した?」
「…黙秘します」
「この規模での移送は渡航試験もかねてるのか」
「…黙秘します」
解析の方も失敗。しかし失敗の情報からも抜けるものはある。
「解析は完了したぞ。はぁなるほど、学園島組みの邪魔者を削除しにわざわざこんなことをね」
「…黙秘します」
「あぁ、だから大丈夫だって、はい、いいえは聞かなくてもわかってる。気づいているか? 現実の癖か何か知らないが、目で挙動がわかるぞ」
「…」
さて…変化は……なしか。それでは後は知ってることを知った風に話すしかないか。
「試験も、隊長の罰で一般軍人がやってるんだろ。5%で死ぬのによくこんなに集めたね」
「…あなたの時よりはまともになったはずですよ。実証もなしに無理やり行った貴方のときよりかはね」
「あの時?」
「…とぼけても意味ないですよ。貴方が【現実から仮想に意識を移せたから】私達は動いているんですよ」
あぁ、あの時か、確かにそんな感じのは行ったが。あれって確か。
「失敗したはずのあの移行でなんで、ゴーサインが出たんだ?」
あれって、記憶のバックアップ利用して記憶の復元しただけだから、実際は【戻ってきた】だけでなく、【復元した】が正解なんだけど……まぁ、意識の移行はできてるからここの意味では成功しているのか。
「…失敗? 何のことですか」
「あぁ、知らないならそれでいいよ。あれの事は考えないほうがいいしね」
「あれ? い『ごくろう、No.41』」
疑問への返信をさえぎるように、男が割り込んでくる。
その他の兵と比べて、武装が変わっており、声も響きやすいように調整されている。恐らくはこの現場を任されている上官なのだろう。
「…隊長」
質問を遮られたのか、先程まで話していた兵は露骨に不安がり、上官の顔を見やる。
「後は私に任せ、君は他の兵士同様、周辺の周回……、いや規律違反の軍人の監視に移れ」
ん、あぁフォローいれとかないとあいつらも懲罰ものか。
「佐藤隊員と菊池隊員は、止めに入った人間だから、拘束してるのなら開放を要求しますよ。後起こったことも全て隊長に責任でお願いします」
「貴公が頼める立場ではないはずだが」
「今回の事件は、大まかにはこちらに非があるといえ、その後の対応に関しては明らかに違法性のものであり、またこの状況から現実世界の本イベントの開催者、スポンサー、運営側にも違法性のある行動が行われていると考えられる」
「……」
「まぁ、かたいことは言わずにこちらはフランクに行かせて貰います。【今回のこと不問にするから、色々と融通をお願いします】落ち度は貴方のとこのイベント計画……、いやあの女性か、まぁ自分は被害者だし問題はないですよね」
その言葉に上官は苦そうな顔し返す。
「確かに被害はかけたが……、いいのか先程同様このまま潰し事だって可能だ」
こちらに向け銃を向けてくる。
「脅しですか」
「いや、警告だ。最もこんな辺鄙な環境を覗いてるやつなんて、いないとは思うが」
……
「……ここの解析は行いましたか?」
頭上を指差す。何も移ってはいないが恐らくそこにあれはある。
「……、…」
目の前から動かないが、何かを行っているのはわかる。そして恐らくまぁ予想通りの結果かな……
「貴公……、いやお……、スカイアース殿はこの状況を打破する、策はあるか」
「我々も、日頃、かげながら支えられる貴方達に関し、感謝の意を尽くすべくこの騒動の沈静に全力を尽くすしだいであります」
ここにあった。動画配信システムを使って、今までの一部始終を公開し続けているな恐らく。タイミングは圧力がかかったときだから、恐らくあの隊長がこっちに来たあたりから。
【民間人の脅迫】【越権行為】【そして民間人の殺人未遂、及び殺人が簡単に行えること】が外部に漏れてしまった可能性がある。最もあの女性なら、公開はさせず交渉の材料に使っている可能性が高いが。
まぁとにかく、対応はしなきゃいけないわけで。……
「もう一度聞きますが、緊急対応ですよね。ローリスクの」
「……。そうだ」
ということは、【データは残らず】【特定はできず】【帰還も困難】の状態なんだよな。
「次の帰還は」
「最速だと今から10分後に帰還が可能だ」
しかし帰還したところで、意識が戻るかは不明でかつすぐに戻れる奴は重要参考人か犯人しか居ないと。
「……先に交渉しとくんで【上の人】と一緒に来てください。後失敗してもこちらは責任持ちませんから」
「了解した・・・」
上官の指示の元、一斉に帰還の準備が始まる。
「では戻る前に多少の打ち合わせをしたいので、二名の方を貸していただけますか」
「それはいい。しかし二人で十分ですか」
「何の疑問もなしに上官の命令を聞いてた人と、嫉妬で人が殺せる隊長って使えると思います」
「……すまない」
「別にいいですよ。イチャモンつけられるのには慣れてますし」
それより、今回の仲裁の方が大変そうなんだよなぁ。まぁ
「やるだけやってみますよ」 
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