コネクト  創造する世界

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データの残骸 同じ日

変わることない日々。変わることない行動。終わることない日々。


何年たったかもう覚えていない。もはや後悔も絶望もない。


最初はあわてふためいたものだが、一年もたてばなんとか落ち着くものである。一応会話が成り立つNPCもいるし、やり込み要素もありそれなりに楽しんでいた。時には死にかけになったこともあったが、それも今となっては良い思い出だ。もう何年たったがわからないが、今でもまだ達成できていない項目もあるのでまだまだ狂わなくてすみそうだ。最も達成できるものかどうかはわからないけど。


「さて、今日はなにしようか?」


料理をしようか、まだ最高難易度の最高補正の料理が作れてないしな。まずは、釣りからだな……


そうしていつも通り、いつもの道を通り、いつもの人達に話しかけられ、いつものモンスターを倒して、いつもの行動をして進んでいく。ただ今日は【いつもじゃ起きない光景があった】


普段は見ない、黒い渦みたいなものが見えた、ワープゲートに近いだろうか。ここは何百、何千回も通ったが、そんな渦は見たことがなかった。


「ひょっとしてレアイベントか」


いつもは起きない光景を目をし、心が踊った。さてどうしようか。


「入って戻ってこれない可能性もあるんだよなぁ」


しかし、ここにいたって初めてのイベントだ次はいつ起きるかはわからない。もう二度とここに戻ってこれないかもしれないが。


「こんなチャンスもうないかも知れないしな」


好奇心にまけ、黒い渦に触れる。


体が変な感覚になる。グニャリと視界が歪み、まるで何十回も回転しているような気持ち悪さを覚える。


「あっ」


だめだこれ、気持ち悪い。そうして、僕の記憶はここで途絶えた

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