コネクト  創造する世界

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因果と収束 クエスト7

「なるほどそうするのか」


田中は納得しながら、状況を確認する。外部に流れてもいい情報だけ出すつもりだったが……


「まさか、レイストップで条件を満たすとは」


だからこそ面白い。だからこそ【考えがい潰しがいがある】


ピカロの会社は金剛グループに近い。何が言いたいかと言えば、【別にVRで儲けなくてもよい】完全に趣味でやってる。であるから。【全体が黒字になる程度の赤字など気にしていなく】自分のやりたいように作っていった。


彼にとってVRは、神のように振舞える場であり、プレイヤーが右往左往するのを愉悦してるだけだった。神の視点だから勝っても負けても楽しめる。こちらに不利なシステムになろうが、ユーザーが詰もうが知ったことではない。【苦労するのは社員であって、自分ではない】最もこんな環境だからこそ、好き好んで働いてくれる奴らが居る。低賃金でも文句無く働いてくれる奴らが居る。


「さて、条件を満たしたから。【想定よりも早く出ることになったが】問題ないか」


「問題はない、……いや一つあるな」


「ほう、それはなんだね」


「もしかしたら、想定よりも早すぎたため、ログアウト最中を根絶やしにしクエスト失敗になるかもしれん」


「そうか、それは……楽しそうだな」










・・・・


「なにしとるんじゃ、お主は」


「何って、ちょっとダメージ与えられそうだから、与えてみただけだが」


「そも、ログアウト時間は30分じゃろ、なんでこんなに早くきとるんじゃ」


「100円で5分でログアウトできるアイテムがある」


「……なるほど、そこが収入源か」


これだけでわかるから、話が簡単なんだよなロックは。


「ところコスト何できたんじゃ」


「零式できた。勿論コスト最大な」


「……そんなにか」


まぁ、ロックの言いたいこともわかるしかし……


「想定は最悪を、【侵略インベーダーが来ること前提だ】」


「最悪はなんじゃ」


「ラスボスの回収、【倒すか倒さないかは任せる】」


「やれやれ、骨が折れそうじゃの」


そのあと、転移するギリギリまでロックと調整を行う。パターン、スキル、ステータス、乱入者のスキル、ステータス。相手がとる手、こっちがとる手、そして最後に。


「それで、どうしようもなくなったらあれか」


「あれだな。なに、約9割の可能性で起こるから心配するな」


「年よりはいたわるもんだぞ」


「まだまだ現役だろ、ボケ防止の為にちゃんと仕事しろよ」


「全くこれだから、最近の若者は」


ぶつぶつと言いながら、転移していく。全く互いに口が減らない奴だ。


「さて、こっちも準備をしとくか」






・・・・


「さて、あやつか」


目の前には自分が乗ってる機体と同等の大きさの敵がいる。照準でロックオンし、打つ。


轟音と共にミサイルが発射される。山なりに、水平に。分裂をするミサイルもあれば。途中で加速するミサイルもある。


巨大な物体から、魔法の玉や羽が襲ってくる。


「誘導弾か……三流じゃの」


いくつかのミサイルが上に上がったかと思えば【相手の武器全てが】誘導されて上に上がる。そして一定の距離離れたら爆発し消えていく。


「三流が、それ専用の対策ぐらいするに決まっておるじゃろ」


ミサイルが当たる当たる当たる。ミサイルは止むことを知らず、暫くは轟音ざ鳴り響いていた。


「さて、イベントがくるまで耐えきえるかの」
















・・・・


「ふむ、少し困ったな」


接続したところでという気持ちはあった。しかし現実は【圧殺】されている。圧殺している理由は簡単で【リソース】が違う。こちらが1とするならば、相手は3.5位ある。これは狂気に近いといっていい。


今あそこに他のモンスターが居ないのは、【他にさくリソースがないからだ】実際今の付加状態はギリギリに近く。【もう何千回も遅延が発生してる】遅延はまだコンマ単位だが、たまに秒に近い遅延が発生してる時もある。


「やはり、もうかなりズレてきたな」


遅延が発生することは【処理落ちが発生していることになる】その結果何回か【自動回復やカウンター技が潰されている】処理が追い付かず、割り込みでダメージを与えられ、処理をキャンセルして別の処理が始まる。しかもあの相手は【感覚で遅延】を任意に起こしてる。


「全く、……全く持って面白い」


あたりに笑い声が響く、ただ高々と大声で笑う。


「楽しい、……楽しいな。そうだろ【クラウンクラウン】」


「……」


「おっともう向かっていたか」


さて、ここからが本番だ。


「さぁ、君達の【戦い】を見せて貰おう」










・・・・・・・・・


「ふむ、きおったか」


ここからだと見えないが、【陰湿な笑い声が聞こえてくる】それはおちょっくってるようで、憤怒しているようで、悲しんでるようで……


爆発音が響き渡る中、笑い声だけが響き渡った。

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