ペンの勇者 勇者の秘密

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入学試験

 バルタ王立学園試験一週間前、今僕は、入学する予定である学園で試験を受けている。


 勇者や貴族ともなれば、別の日に受験することも可能である。これは誰かを特定されないために有能な手段であり、現に僕が受けたときも他に二名ほど受験している人がいた。


 ???「そこまで」


 試験官の声が響く。テストの手応えは抜群だ。ここ1年間で成長速度がかなり上がったと思う。


 父さん達は勇者に覚醒したことといっているが、どちらかと言うと自分が勇者であると自分に自信が持てたことが大きな要因だと思う。まぁ、覚醒の結果もあると思うけど。


 ???「昼休憩をはさんだ後実技試験を開始する。s001002」


 ライク「はい」


 ???「お前は昼食をとったあと、e305の部屋に行け」


 ライク「はい」


 どうやら僕は三階のどこかの部屋が実技試験の場所らしい。


 昼ご飯なんて持ってきていないので、即座にe305に向かう。


 王立学園は王立と言うだけあってかなり広い学園だった。それこそ1つの村が入るほどの大きさだ。


 それぞれ学科が異なっており、僕が向かってる学科はE科、確かアイテムの製造や錬金などを行う学科だったかな。


 e科の三階、に向かい305を目指す。


 とりあえず着いたので、そばにある椅子に座って時間まで待ってることにした。


 ライク「ふぅ」


 思いのほか、手応えがあって驚いた。特別枠だからか簡単な問題にしたのだろうか。特定の教科については間違っている気がしなかった。


 ???「あれ、もう来たの?ご飯は?」


 部屋の中から、僕よりも少し背の高い女性が出てくる。一年前よりかなり成長したがそれよりも大きいってことは女性としては背は高い方なんだと思う。


 ライク「今日は抜くことにしたんで」


 ???「はぇー、お腹すいて間違っても知らないよ。先生ー」


 ドアの方に戻り、先生を読んでくれる。面倒見の良い先輩なのかもしれない。


 ???「先生ー、もう受験者が来ているよー。聞こえてますー先生?」


 先生を何とかしてるやりといがここまで聞こえる。何分か外からも声が聞こえるやり取りを続けたあと。


 ???「はぁー、入んな」


 ぶっきらぼうな声で、入室を許可してくれた。声からして寝ていたのかな。


 ライク「失礼します」


 ノックを行い。扉を開く。


 扉を開けたさきはよく分からない臭いがあたりを充満し、コポコポという、液体の気泡の音が聞こえた。


 ???「こっちだよ」


 さっき先生を起こしたと思われる生徒が、案内をしてくれて。ほぼ待ち時間がなく先生の前まで来ることができた。


 ライク「こんにちわ」


 ???「今はおはようだぞ」


 そりゃ、寝起きならそういう回答になるよね。


 ???「全く学園長も、こんな朝っぱらに受験者をよこすなっつーの」


 ライク「夜行性何ですか?」


 ???「実験してたら寝てる時間がなくて、寝不足なだけだよ」


 ???「余計なことを言うな」


 先生に測定器具と思われる棒で頭を叩かれる。たくさんその棒があるのは実験ではなく叩くようなのだろうと僕は思った。


 ???「あったー。痛いですよ先生」


 ???「なら研究生は帰った帰った。今からは大人の時間だ」


 ???「ブーブー、見てたって良いじゃないですか」


 ???「仕様であの薬品を使っていたことを・・・」


 ???「お疲れ様でしたー、先生また明日ー」


 言い終わる前に帰っていった。


 ???「さて、邪魔物も帰ったし、試験に移るか」


 視線を感じるからまだ帰ってないと思うんだけどなぁ。


 ???「それで、s001002。君は2つの選択肢が与えられている。選択肢があるってことは極めて優秀なんだな」


 どうやら、他の所からもお呼ばれしているらしい。


 ???「まぁ、どちらも落ちたら器用貧乏なだけなんだが」


 何も気にせず、こちらの心を抉ってくる。


 ???「とりあえず、何ができるか言えじゃないと話にならん」


 ライク「それは全てを用いてですが」


 ???「できるんなら何でもいい、だが言ったからには必ず成功しろ」


 そうかならば。


 あの時からパワーアップした力を見せるときだ。


 ライク「今何か復元したい薬とかありますか?」


 ???「シキン薬っていう、反応薬が欲しいな」


 ライク「材料は知ってますか?」


 ???「知るかよ、古代文字なんてD化の区分だ、まぁコピーは持ってるがほれ」


 先生から紙が渡される。ペンを取り出し、複写する。そうして複写後、シキン薬を空に記述する。


 それを手にとり、先生に渡す。


 ライク「シキン薬です使えるのは今から10分間」


 先生は何も言わず、別の机から何かをがさこそと探しその薬を振りかける。


 ???「まじかよ」


 僕は翻訳した際記憶した、作成方法を紙に書いていく。記憶を文字に投影することはこの1年間ほぼ毎日行っていたことなので今回もスムーズに行えた。


 ライク「どうでした?」


 ???「本物だった」


 ライク「なら、これも渡しておきます紙に書いてあったこの薬の製造方法です。古いので多少僕が知ってるのに置き換えはしましたが」


 先生はその紙を奪い取り、中身を見る。


 ???「なるほど、これなら確かに……」


 ライク「どうですか」


 ???「……」


 集中して中身を吟味をしている。まぁこれならまず間違いなく受かっただろう。


 暫く先生が読み終わるのを待つ。そうして、気づいたかのようにこちらを向く。


 ???「お前合格。入学してからうちにこい」


 ライク「それは次のところに行ってから考えます」


 ???「いや、まてここにこい。お前の能力はあいつらには持ったいなさすぎる」


 ???「あら、ひどくないかしらその言いぐさは」


 後ろから声が聞こえた、振り向けば帰った先輩とそれと同じくらいの女性がいた。


 ライク「初めまして」


 ???「お久しぶりね」


 おかしいなあったことないはずなんだけど。


 ???「うふふ、あなたの事は知っているわ。B科に行ったらリンチされることもね」


 あぁ、昔の事をまだ根に持っている奴がいるのか。


 ライク「なら、僕の特技も知ってますよね」


 ???「えぇ、英知のペンを……全く騎士団の脳筋どもは、ゴミだと笑うけど。私達からしたら全財産投げ打っても……いや命を差し出しても欲しい品よ」


 ???「英知のペンだと」


 英知?確か神の筆とかそういった名前だったような。


 ???「その1つよ、ある時は木、ある時は本、ある時は門。全てを知っているというもの英知。このペンもその1つにあてはまるはずよ」


 ???「まじかよ、ならやはりこっちだな」


 ???「いいえ、この子は私が貰うわ」


 なんだか、自分の知らないところで争奪戦が始まってるな。


 ライク「すみません、とりあえず試験はどうなりました」


 ???「合格っていっただろう」


 ライク「お姉さんは?」


 目線で自分がお姉さんだと呼ばれた先生は嬉しそうに。


 ???「あらあら、この感じも久しぶりね。勿論合格です」


 ???「ちっ、ババアが」


 ???「あっ」


 ライク「それじゃあ、私は学園長にこの後の打ち合わせを行うので」


 ???「学園長だと、何のようだ?」


 ライク「えぇ、ちょっと入る前に膿を出そうと思いまして」








 ……


 試験日当日、ばれないように受験票を持ち、教室に入る。


 ???「受験票を見せてください。はいe102ですね」


 ???「おい」


 受験票を見せた女性の隣でがたいの大きな男性が妨害をする。


 ???「そいつはb102だ、先程学園長からそういう指令がきた」


 ???「そんなのわたしは……」


 ???「貴様、我々騎士を愚弄するきか」


 その声は周辺一帯に響いた。


 ???「痛い目みたくはないだろう」


 大きい男は武器を手にかけている。


 ???「ごめんなさい」


 受付の人は謝る。


 ???「ふん、こい、ああこのことをいったらお前の寮生がどうなるか……わかるよな」


 脅しに恐喝。騎士とはまるで正反対の行動だな。


 王立学園にはいくつかの噂がある。その中の1つに魔法科の幽霊という噂がある。


 なんでも【必ず魔法科の生徒は毎年死ぬらしい】まぁ原因はこいつらだと思うが。


 ???「おお、忘れてた」


 b科の校舎に入ったら。いきなり叩きつけられ、荷物を奪われる。勿論全部ダミーだ、自分の持ち物なんて何一つ無い。


 ???「この剣は勿体無い、私が代わりに使ってやる」


 ライク「なにを」


 すかさず蹴られる。


 ???「口答えをするなできそこないの分際で……ふんこんなものか。おい」


 いつのまにか現れた2人組みに手足を拘束される。


 ???「受験場、あで連れて行け丁重にな」


 そういい終わると。2人は僕を床に落とし、腹を蹴られながら目的地へと移動させられる。


 これが逐一記録されている、ついでに公開放送されているのを知らずによくやるな。


 ライク「がは、ごほ」


 半端者でも勇者は勇者だ、それに鍛えたからこの程度の攻撃等痛くもないのだが、痛がらないと良いものが取れないのでいかにもダメージがありますよの状態を作ることにした。特殊なメイクのおかげで今の僕はかなりボロボロに見えるだろう。


 そうしてボロボロになりながら部屋の中に蹴飛ばされ。胸倉を掴まれ席に座らされる。


 ???「貴様何をやっている。ええぃ君大丈夫か」


 騎士科を受けた人物の中でまともな人物に開放される。


 ???「何をやってる」


 ???「何をだと、貴方こそ何をやってるんだ」


 どうどうと教師に向かって反発する、間違いなく騎士なのだろうしかし。


 ???「身をわきまえんができそこないが」


 ???「貴方はこの人を何を知ってるというのだ」


 ???「こいつはな、できそこないの屑だ。勇者という権利を得ながらペン等という脆弱な物質を手に入れた屑だ」


 ???「なっ、別にいいではないか。それのどこができそこないだ」


 駄目だ、騎士の人。こいつに言葉は通じない。人だと思ってはいけない相手だこいつらは。


 ???「バルタの国には騎士以外いらん。よって他は全てできそこないだ」


 王立学園を全否定だなこいつは。


 ???「あぁ、魔法科は許可しよう慰み者としてな」


 ???「貴様」


 ゾング「黙れ、ここが何処だかわかっているのか。王立学園、騎士科。そして俺は騎士科のエリート教師ゾングだぞ。身の程をわきまえよ底辺が」


 その言葉は受験案内の時のように教室全体に響き、ゾングは武器を持ちこちらを構えている。


 ???「しかし、それだけで拘束するのか」


 ゾング「ペンなんて軟弱者なら、答案の盗み見……いや、特殊な手段も考えられる」


 ???「なら何で書けというのか」


 ゾング「口があるじゃないか?」


 全く何も抵抗無くゾングはそう言い放った。これらを考えれば、魔法科の幽霊は騎士科の慰め者確定だろう。ついでに多分洗脳の類もしているはず。ゾングがそんなことできるはず無いから。


 ゾング「おい、もしかしたら魔法を使うかもしれん、魔法を使えなくしろ」


 ???「……はい」


 魔法でさらに拘束される。もしこんなことがばれたら一大事なのに平然と行っている。


 ゾング「遅いぞ、全く出来損ないめ」


 ???「もうしわけございません」


 恐らく従属関係なのだろう。逆らえないのだ。


 ???「これが、これがバルタの私が憧れた騎士だと言うのか」


 ライク「そんなわけないだろ」


 こんな屑どもが、騎士なわけないだろ。


 ライク「少なくとも、俺は認めない。こんな不正者どもを」


 ゾング「不正者だと」


 怒ってる怒ってる。ついでにこいつからも一撃貰おうか。


 ライク「まともにやったら受かるから、わざわざ自分のホームに持ち込んで。拘束もする。まさに不正者じゃないか」


 顔面を武器で叩かれる。衝撃は大きく机を巻き込んで吹っ飛ばされる。


 ???「君」


 そこで彼は僕の違和感に気づいた。


 ???「君は……」


 ライク「今は耐えろ。それも騎士には重要な事だ」


 はっした顔になる騎士と怒りが収まらないゾング。結局腹に何発か蹴りを入れられた後。試験が始まった。


 席に叩きつけられ、試験が開始する。


 ゾング「ふん、そいつと俺にたてついた奴は不正対策用の問題をやってもらう」


 当然内容は範囲外。古代語なんて習ってるわけないだろ。


 ???「ふざけるな、これは魔法科の問題ではないか」


 いやそれも違うぞ、こんなの入学試験には出ない範囲だ。


 ゾング「不正対策だ。恨むなら歯向かった自分を恨め」


 そうして試験が始まった。当然口で咥えて問題を解く。


 ゾング「ぷっ本当に咥えてやってるぜ、おい見てみろよ」


 試験中だというのに人がわんさか来る。拘束をかけた人は怯えきってる。ようはそういうことなんだろう。


 ???「ぷっだっせえ」


 ケラケラと笑いこちらを侮蔑する生徒と思われる人たち。お前ら全員退学まで追い込んでやるからな覚悟しとけよ。


 そうして筆記試験が終了した。


 ゾング「どうせだ、ここで1人だけ点数をだしてやる」


 さらに晒し者か、こいつ俺が一応他国からの受験生だってこと忘れてないか。


 ゾング「おい、とっとと計算しろ」


 ???「……はい」


 ただ運の悪いことに古代語は無理やり頭に詰め込んだ言語である。何回も書いたから頭にインプットされている。つまり


 ???「えっ」


 ゾング「どうした、1問あってたか。まぁチュパチュパしてたしそれぐらい見逃してやろう」


 どっと前で笑いが起きる。品位もないなこいつら。


 ???「……点です」


 ゾング「あっ」


 ???「満点です、1問も間違ってません」


 ???「おぉ」


 後ろの方で騎士が賞賛してくれる。


 ゾング「ふざけるな」


 ゾングが答案を見る。お前が見てもわかるはず無いだろ。


 ゾング「この愚図が回答を見られたな」


 ???「そんなわけありません」


 ゾング「じゃあなんだ、魔法科の卒業生が解く問題をこの落ちこぼれが解いたというのか」


 はい、問題流失とおまけに難易度の改ざんも追加。いいねいいね。余りにも都合よく進むから思わず笑ってしまうよ。


 ゾング「貴様、何がおかしい?」


 にぃとただ笑う。その顔は限りなく不快だろう。


 ゾング「ちっ」


 父さんを破り捨て、足でふむ。


 ???「なっ、教官」


 ゾング「はは、これで貴様の点数はゼロだゼ・ロ」


 ここまで糞だとすがすがしいな。


 ???「もう我慢の限界だ。私は」


 ライク「先生、次の試験はなんですか?」


 ???「なっ」


 ゾング「んー、聞いてなかったのか。お前の筆記は0.実技で満点でも取らない限り合格はないぞ」


 もう2つ合格貰ってるから特に問題ないぞ。


 ライク「なら、問題ないですね」


 ゾング「あっ」


 また怒ってやがる単純だな。


 ライク「拘束を解除してください。実技に不正も何も無いでしょ」


 1つ1つの拘束を、体を叩きつける形で取っていく。


 ゾング「うーん、外れないな」


 時には壁に投げ飛ばし、時には机にぶつけ、そうして何発か叩き落した後ようやく1つの拘束が解除された。


 都合これをもう1回繰り返した。


 ゾング「ふぅ、それで実技なんだっけか」


 口の中が切れた。その血を先輩に吐き。


 ライク「すいマセん、ガマンできなかっタもので」


 真っ赤になった口でもう一度同じ事をいってやった。


 ライク「マンテンとれるから、次の試験をお願いします」


 床に武器を叩きつけ、床を破壊した後。


 ゾング「いいだろう。演習所に来い。私は準備してから行く」


 勇者となれば当然、特定の勇者でもなければ力も上がる。半端者でもそれは同じ、一流までとは行かなくても二流まではいける。まぁ、何が言いたいかといえば。


 ゾング「うおぉ」


 全身フルプレートや補助魔法を使った所でそこらへんの騎士もどきになんて負けるはずないんだよ。


 攻撃をかわし、体勢を崩し範囲外に押し出す。押し出して倒れた所をみて。


 ライク「マンテンですね」


 魔法も拘束されたままの勝利だ。マンテン以外だったら満点を教えて欲しいな。


 ???「おぉ、よくやった」


 騎士がハイタッチを求める。それに答えようとして。


 ブオンと後ろから一撃が放たれる。不意打ちだ。


 ゾング「この、この」


 何発も何発も、自慢らしい剣で殴られる。斬る事すらできない三流だ。


 さてこれで最後だ。ボロボロでフラフラな振りをして最後の面接を望む。


 ゾング「ふん、よくきた出来損ない」


 その出来損ないに満点取られたのは何処のどいつだ。


 ゾング「貴様はまことに出来が悪かったが特別に合格にしないでもない」


 ゾングから一枚の紙が渡される。従属の書類と呼ばれるものだ。別名奴隷の書類。でもこれおかしいな、


 ゾング「それに名前を書き、自ら一生……おい何故主の名前を書かない」


 ???「もう嫌です」


 ゾング「貴様、私を裏切るのか。いいのかまたあの頃に戻るぞ」


 ライク「あの頃」


 さて、ここが最後のドッキリ箱か。


 ゾング「最初にいったはずだ、魔法科は慰み者だと。毎年生贄を出すことで許してやっていたのに。最近はあのババアのせいで贄がでなくなった」


 許すってそもそもなんだよ。そして魔法科の先生の評価がグーンと上がった。


 ゾング「しかし、それもウル様がきたらあのババアも終わりだそうして騎士はあるべき姿を戻す」


 1番欲しい単語ゲット。これでウルは言い逃れできない。しかしこれだけだと足らんな。


 ライク「しかし、国王様が黙ってないはずだ」


 ゾング「国王?届くはず無いだろ。騎士科の卒業先を何処だと思っている」


 オッケー。これなら騎士科ごと破壊しても問題ないな。


 ゾング「ついでに一部の魔法科の教師はこういうことだ。【主の命令だ書類に私の名前を書け】」


 ???「いやぁぁぁ」


 ここらが引き時か。合図を送る。


 ドアが開かれる。


 ゾング「なんだ、何故ドアが開く」


 中に入ってくるのは、実技試験をやった先生2人、学園長、そして。


 ゾング「こ、国王陛下」


 シス国王に、隣も国王らしい。


 ???「あんたのやった事は、全部聞いていた」


 ???「もっとはやく殺しておけば良かった」


 先生が完璧に切れている。いや切れてるのをいったら。


 シス「おい」


 シス国王の切れ方が半端内。


 ゾング「なんだこの豚」


 ゾングの下に穴が出来る。


 シス「誰に向かって口を聞いてる。ベルの国王、シス・ヴァリアンだぞ」


 ゾング「こ、国王が2人」


 シス「まぁ、貴様の今回の度重なる【我が国の勇者の侮辱】は【音声と映像を持って周知させていただく】ついでに王立学園の危険性もな」


 まぁ、こんなことがあれば国同士の問題に発展するよな。


 シス「貴様らの騎士のあり方を教えてくれてありがとう。久しぶりに怒ったよ。バルタの騎士のあり方として我が国では教育資料として使わせて貰おう」


 反面教師としてはいいことか。


 シス「さて、我が国の勇者ライクよ。本当にこの国で学ぶのか?はっきり言うがこの国は未開拓地域以下の治安だぞ」


 ライク「まぁ、友人と約束してますし。そのまま学びますよ」


 あいつが受かってなかったら、変えるが多分あいつも同じように・・・


 ???「おや、シス殿。奇遇ですな」


 シス「その声は、クアンの国王である。ハザール殿ではないですか、いや奇遇ですな。今回はどうしてこちらに」


 ハザール「いや、なに【我が国の勇者がこの学園の膿を出すっていって】我々魔術部隊一同でその膿を確認しましてな」


 シス「ほぅ、そちらも。我々は禁忌とされている【奴隷の書類】を現行犯で確保したところですが」


 ハザール「ほう、こちらも奴隷の書類をいくつかと、人体実験のレポートを幾つか、国王の親衛隊と提携してやってみたらしいので。【我が国の宝を奴隷した責任】を国王に聞こうとしまして」


 ジョッシュ「どうやらそっちもうまく行ったみたいだな」


 この懐かしい声は。


 ライク「ジョッシュ」


 昔やった一連の動作を行う。


 握手し、腕を組みハイタッチする。


 ジョッシュ「まぁ、なにはともわれ落ち着いてゆっくり話そうか。どうやら思った以上にきな臭くなってるらしいぞ」



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