僕の道
2話
「ハッ」
 目が覚めるとそこは砂漠だった。さっきまで病院にいたはず、確か地震の後突然光に包まれて…。
 そう考えていると横から聞き慣れた声が聞こえた。
「ったく、やっと起きたかグズ。」
「せん、せい…?」
 自分の耳を疑った。いつも優しい先生がこんな言葉遣いをするはずがない。
「何だよこれ、早く説明しろよ。」
「せ、説明…ですか?その、病院にいて、地震があって、気がついたらここに…。」
「そんな事分かってんだよ、そうじゃなくてなんで砂漠なんだって聞いてんだよ!」
「わっ、分かりません。」
 ありのままの事実を伝える。自分も何故こんな所にいるのか想像もつかない。
「ッチ、使えねぇな。」
 先生はそう言った後も1人で何か話しているようだ。僕はと言うとまさかと思いある事を試す。
「ステータス!なんて、ね…。」
種族  人間
名前  五十嵐 命
性別  男
年齢  18
レベル   18
攻撃  (10)
防御  (10)
魔攻  (1)
魔防  (1)
敏捷  (10)
ユニークスキル
 テイム(MAX)
 忘却(MAX)
スキル
 鑑定1
耐性
 苦痛耐性5(MAX)
「嘘だろっ!」
 まさかの事態につい声に出してしまった。
「なんだよ、うるせぇな。」
「あの、その、ステータスと言ったら何か変なものが出てきて…。」
「何も無いじゃねーか、馬鹿な事言ってないで何とかしろよ!」
 どうやら先生にはこのステータス画面は見えていないようだ。どうにかしろと言われたが、自分に何か出来る訳もなく途方に暮れていた。そんな時だった。
「キエェェェェェェル」
 突然恐竜のような生物が、奇声を上げて襲いかかってきた。咄嗟に身体を傾け恐竜の突進を避けたものの、恐竜は次の攻撃の機会をうかがっている。
「せ、先生、これって…。」
「知るかっ、お前は俺の盾になっていればいいんだ。」
「そっ、そんなぁ。」
 何とかしなければ殺られる、そんなことは分かっているが自分がこの恐竜に勝てるとは思えない。ステータス画面を見る限りでは攻撃スキルはなさそうだ。そんなことを考えていることに気付くと、早くもこの世界に順応してきたなぁと思う。
「ガルルル」
 そんなことを呑気に考えている暇はないようだ。どうにかこの窮地を脱したいところだが解決策は今の所見あたらない。先生はと言うと地震の時と同様、岩陰に隠れガクガクと震えているだけだ。何かしてくれるとは考えがたい。
「かっ、鑑定。」
種族  リザード
名前  リザードA
性別  男
年齢  3 
レベル   4
攻撃  30
防御  17
魔攻  10
魔防  3
敏捷  28
スキル
 火属性魔法1
耐性
 火耐性2
「くそっ。」
 やはりステータスでは自分が劣っているようだ。さらに恐竜には、どうやら攻撃スキルがあるらしい。続いて、自分のスキル、テイムにも鑑定を行う。
「鑑定っ!」
テイム
自分より"格下もしくは同レベル"の生物を仲間にする。
 これは使えると瞬時に悟った。
「テイム。」
『リザードAが仲魔になりました。』
「これでいいんだよな…?」
「何してる、早くそいつを殺せ!」
 そうか。先生にはさっきの声は聞こえてないんだ。
「大丈夫です。彼はもう仲間です。」
「馬鹿なこと言ってるな!」
「その証拠に、ほら、動かないでしょう。」
「た、確かにそうだが…。」
 どうやら先生も納得してくれたようだ。これでひとまず安心か、そう思った瞬間全身の力が抜け、僕は眠りについた。
 目が覚めるとそこは砂漠だった。さっきまで病院にいたはず、確か地震の後突然光に包まれて…。
 そう考えていると横から聞き慣れた声が聞こえた。
「ったく、やっと起きたかグズ。」
「せん、せい…?」
 自分の耳を疑った。いつも優しい先生がこんな言葉遣いをするはずがない。
「何だよこれ、早く説明しろよ。」
「せ、説明…ですか?その、病院にいて、地震があって、気がついたらここに…。」
「そんな事分かってんだよ、そうじゃなくてなんで砂漠なんだって聞いてんだよ!」
「わっ、分かりません。」
 ありのままの事実を伝える。自分も何故こんな所にいるのか想像もつかない。
「ッチ、使えねぇな。」
 先生はそう言った後も1人で何か話しているようだ。僕はと言うとまさかと思いある事を試す。
「ステータス!なんて、ね…。」
種族  人間
名前  五十嵐 命
性別  男
年齢  18
レベル   18
攻撃  (10)
防御  (10)
魔攻  (1)
魔防  (1)
敏捷  (10)
ユニークスキル
 テイム(MAX)
 忘却(MAX)
スキル
 鑑定1
耐性
 苦痛耐性5(MAX)
「嘘だろっ!」
 まさかの事態につい声に出してしまった。
「なんだよ、うるせぇな。」
「あの、その、ステータスと言ったら何か変なものが出てきて…。」
「何も無いじゃねーか、馬鹿な事言ってないで何とかしろよ!」
 どうやら先生にはこのステータス画面は見えていないようだ。どうにかしろと言われたが、自分に何か出来る訳もなく途方に暮れていた。そんな時だった。
「キエェェェェェェル」
 突然恐竜のような生物が、奇声を上げて襲いかかってきた。咄嗟に身体を傾け恐竜の突進を避けたものの、恐竜は次の攻撃の機会をうかがっている。
「せ、先生、これって…。」
「知るかっ、お前は俺の盾になっていればいいんだ。」
「そっ、そんなぁ。」
 何とかしなければ殺られる、そんなことは分かっているが自分がこの恐竜に勝てるとは思えない。ステータス画面を見る限りでは攻撃スキルはなさそうだ。そんなことを考えていることに気付くと、早くもこの世界に順応してきたなぁと思う。
「ガルルル」
 そんなことを呑気に考えている暇はないようだ。どうにかこの窮地を脱したいところだが解決策は今の所見あたらない。先生はと言うと地震の時と同様、岩陰に隠れガクガクと震えているだけだ。何かしてくれるとは考えがたい。
「かっ、鑑定。」
種族  リザード
名前  リザードA
性別  男
年齢  3 
レベル   4
攻撃  30
防御  17
魔攻  10
魔防  3
敏捷  28
スキル
 火属性魔法1
耐性
 火耐性2
「くそっ。」
 やはりステータスでは自分が劣っているようだ。さらに恐竜には、どうやら攻撃スキルがあるらしい。続いて、自分のスキル、テイムにも鑑定を行う。
「鑑定っ!」
テイム
自分より"格下もしくは同レベル"の生物を仲間にする。
 これは使えると瞬時に悟った。
「テイム。」
『リザードAが仲魔になりました。』
「これでいいんだよな…?」
「何してる、早くそいつを殺せ!」
 そうか。先生にはさっきの声は聞こえてないんだ。
「大丈夫です。彼はもう仲間です。」
「馬鹿なこと言ってるな!」
「その証拠に、ほら、動かないでしょう。」
「た、確かにそうだが…。」
 どうやら先生も納得してくれたようだ。これでひとまず安心か、そう思った瞬間全身の力が抜け、僕は眠りについた。
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