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ゲーマーでモブキャラ扱いの俺が何故かヒーローになった話。

怪盗80

第7話:ただの主人公の友人。

いま現在勇人が拉致られているのに俺は外で20キロの重しと戦闘服が入っているバッグをつけてランニングをしている。
それも防護服なんて着ずにラフな格好で町中を走っていた。
目的の場所を探すために。

「はぁ…はぁ…キツイ…」

てか、なんでこんな事をしているのか…それは…。



「まずどうやってアリア達をおびき寄せるか…」

「「「うーん…」」」

風見、美琴、美鈴は各々で考えているのだろう。
美琴は今までアリア達が現れた場所と時間を考えて場所を予測していたり。
何故かメイド服の風見はお茶を啜りながらも紙に何かを書いているようだ。
そして、うさ耳をつけた美鈴は…。

「はい、そこ一人絶対間違ってるから少し外そうか」

「ん?何事…?考えていたのに…邪魔しないで…」

「そうだよ、煉君は全く構ってちゃんだなぁ」

おい待て、うさ耳を付けて遊んでいる幼女には触れないのか?
無言でうさ耳を外そうとするとうさ耳が横に避けた。

…。

「なぁ、美鈴…そのうさ耳は?」

「…これは私の趣味…可愛いでしょ…?」

「いや、可愛いけどね、今そんな状況じゃないだろ?」

「うるさい…股間…蹴るぞ…」

すかさず股間を守った。
こいつ…確実にやる気だ…。
目を見ながらじっと警戒している俺たち二人の間に入り込んできたのは美琴だった。 

「あっ、煉君♪こーゆーのはどうかな?煉君が囮になるのー♪」

「美琴に限って俺を囮に…それだ!!」

って事があり今現在走っている。
でも風見曰く、『トレーニングにもなるから良い』との事。
てか俺が死んだらダメじゃね?。
そんな能天気な事を考えている間にフードを被った女が横に並んで走ってきた。
フードの隙間からゆういつ見えるのは黄色の獣のような目だった。

「…」

「…」

硬直した時間と空間が数秒間続く。
その時間を動かしたのはフードの女の方だった。

「キミ…焔魔煉だよね…」

「お前…アリアの…?」

「違う…今は敵対する必要が無いからこうして話しているだけ…真っ直ぐ前を向いて口を開けるのも小さく、これは命令だ無視したら…」

フードを被った女は警戒を解くように話しているが煉は警戒を解こうしない事が分かると勝手に話し始めた。

「簡単に話すと拉致られた勇人の居場所を教えようとここに来た」

「…本当か?罠とかじゃ無いだろうな…」

「そんな事だったらすぐに焔魔煉、キミの首を撥ねているところ」

とんでもない事を言いやがる…。
だが、この女の言う事を信じてみるのはありだ。
勇人の場所さえわかれば突撃して勇人を助けてから美琴の安全圏に入ってしまえば勝ちだ。

「んで、場所は?」

「ここから5キロ先の廃工場だ…早めに行かないと色々、、とマズイかもな」

フードの女は話し終わったのか横道に入って何処かへ行ってしまった。
俺は服のポケットに仕込んでおいた通信機を使って美琴にさっきの事を聞かせておいた。

『よくやった…あとで褒めてやる…』

『こらっ美鈴!その言葉使いをなおせば可愛いのに…』

「はぁ…美鈴は言葉遣いを直せば可愛いのに…なんであんな…」

砕けた喋り方で喋り返すとそれが逆にダメだったのかイラついた様子で。

『うるさい…やっぱり、殴る…』

『と、とりあえず…煉君はすぐにその場所に行かずに私達を待ってか…』

「ごめん…それ無理っぽい囲まれた」

目の前には三人ほどが小型のナイフ程のデバイスを取り出して戦闘態勢を取っていた。
おいおい…ここ住宅街だぞ…。
ゲームならこんなのすぐにぶっ飛ばせるんだけど…無理だよなぁ…。
がっかりとして肩を落とすのを見て敵はナイフを突き付けながら話しだす。

「おい、そこの貧弱そうなお前のSランクデバイスを奪えとの命令があってな、奪わせてもら…」

敵も馬鹿じゃない、普通の人がキレているのかどうかなんてすぐに分かるだろう。
敵の目に映っていたのはキレ気味の煉だった。
ゆったりとバッグを地面に下ろすと力を抜けたように軽くジャンプした。
その様子を見て後ずさる敵の目を見ながら八つ当たりを考えた。

「あ?やれるもんならやってみろ…こちとら色々とあってイラついてんだゴラァ!!」

「「八つ当たりかよ!」」

すぐにデバイスを起動して足に付いていた重しを振り落とす。
やはりいつもより足が軽くなってなんでもできる気がした。

「オラァ!!」

紅色に染まった結晶の刃で思いっきり空を斬ると風圧で後ろに仰け反った。
鉱石で思いっきり殴ってんだからさぞかし痛いだろう。
二人は頭を押さえながら地面に転がっていた。

「だから嫌だったんだよ!こんな危ない仕事!!」

「兄者!そんな事言わずに逃げないと殺される!!」

「待てやゴラァ!!」

荒っぽい言葉を使ってしまうがしたがない。だって、敵なのだから。
下手すれば死んでしまうかもしれないのにこんなに気軽に話せるのはどうしてだろうか。
そんな他愛のない事を考えながら敵に近づく。

「なぁ…お前らの服を貰ってもいいよな?それか…とりあえずお前を斬ってからでも…」

「ひ、ヒィィ!!」

『煉お前…やり過ぎ…』

通信機から聞こえてくる声には呆れた声しか聞こえなかった。
そんな呆れた声に何も言えずに黙っていた。

『お前…まだ瓶を使ってないよな?』

「んぁ?使って無いけど…使った方が良かった?」

『いや…まだ研究段階だったから…心配だっただけ…』

待て、それは不具合が出るかも知れないんじゃ…。
不安に駆られながらもポケットにしまってある瓶を取り出すとやはり中にある液体が日に当たってキラキラと輝いていた。
自身のスマートフォンに通知が来たので確認の為にスーマートフォンの画面を開く。
溜息をついながら決心したような顔つきで文字を打ち込むと何処かへ歩き出した。

『煉…何処に行くつもりだ?』

「悪りぃ…少し用事が出来た」

そう言うと煉は何か話し掛ける通信機の電源を切った。
通信機から赤色のランプが点滅を繰り返したのちに電源が切れた。



「ねぇ、勇人君はさぁ…煉君に関してどう思ってるの?」

「は?なんで言わなきゃなんないんだよこの赤髪負けヒロイン(笑)それと煉に手出してねぇだろうな…」(バキッ…)

「もっとこう…まともな言い方なかったの?」

呆れながら頭を抱えるアリアは牢屋に閉じ込められている勇人に向けて諦めがついていた。
なんでこんなギャルゲーオタクを捕まえて来てしまったのだろう…。
なんて事ではなく逆の意味で自分自身に呆れていた。
自分に出来るのはこの状況を無くすために違う話に切り替える事だった。

「知らん!俺はただ何も知らずに拉致られただけだ!」

「いや、だから煉君の好きなものとかさ」

「知らん!それとテメェは煉に謝れやゴラァ!!」(バキッ!)

「ちょ…助け…ごめんって!さっきは悪かったから!君の友達をクソガキとか言ったこと謝るから!!」

数分前に勇人は煉に対して煽り散らした監視役を気が狂ったように牢屋の中で掴みかかってマウントを取り殴り続けていた。
自身ではなく煉を煽られた事にそれ相応の苛立ちなのだろう。
殴られ続けている監視役は甘く見ていたのか武器なども持たずに牢屋内で煽ってしまった為抵抗出来ずに殴られていた。
武器を使って説得するが殴っている人を盾にする為に無理だった。
次は五人で無理矢理止めようとしても逆にこちらの4人が顔や腹などを殴られて重傷、一人安全圏で見ていた為大丈夫だっだがダメだった。
何故か大の大人を片手で掴んで投げるといった非現実的なことをしていたので無理には手が出せない。

「あの…勇人君…その人解放してくれたら…ちゃんと三食ご飯あげるから…デザートもつけるから…それにちゃんとパソコンとか希望する物全て買い揃えるから…」

「ウルセェ!!」(ボキッ!!)

殴られている監視役を助けようと説得するが苛立ちが収まらないのか殴り続ける勇人。
何この子…怖い…。
引き気味のアリアは心の中で思っていた事を反復していた。

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