あの日誓った約束を
プロローグ〜妹との思い出〜
「ゆうにぃゆうにぃ、もう一回乗ろ♡」
興奮気味に話しかけてくる妹に俺は苦笑しながら答えた。
「また乗るのかよ、これで四回目だぞ」
その頃の俺は、よく妹の智恵と近くの遊園地に遊びに来ていた。
「だってぇ~、街が見渡せるんだよ、おうちを探さなくちゃ」
頬を染めてうれしそうに笑っている姿が可愛らしい。
当時、観覧車が好きだった智恵は、何度も一緒に乗ろうよとねだってきたものだ。
「家ならさっき見つけたぞ、右からふたつぅ 」
口を手でふさがれた。
「げほげほ、なにすんだよ」
「らぁーめ、こういうのは自分で見つけなくちゃ意味がないんだからね。だから早くのろーよ」
「でも、そろそろ帰らないと母さんと父さんが心配するぞ」
いつもならこんな智恵の我がままに付き合ってやれるのだが、もう夕暮れ時、早く帰らないと両親が心配するだろう。
「むぅ~、これで最後だもん」
「はぁー、これで最後にするんだぞ」
「えへへぇー、お兄ちゃんありがとう」
その日の夕暮れ時、夕日に照らされながら微笑んだ智恵の笑顔が、今でも忘れられない…。
ジリリリ。
俺は朝の雑音で目が覚めた。すばやく時計のアラームを止め、目をこすると、頬が湿っていた。
「またか…」
妹が失踪したあの日から毎日同じ夢を見る、もう随分経っているというのに。
「おし、学校行くか」
俺はすばやく身支度を済ませて家を出た。
「行ってきます」
こうしてまた一日が始まり、終わっていく。
興奮気味に話しかけてくる妹に俺は苦笑しながら答えた。
「また乗るのかよ、これで四回目だぞ」
その頃の俺は、よく妹の智恵と近くの遊園地に遊びに来ていた。
「だってぇ~、街が見渡せるんだよ、おうちを探さなくちゃ」
頬を染めてうれしそうに笑っている姿が可愛らしい。
当時、観覧車が好きだった智恵は、何度も一緒に乗ろうよとねだってきたものだ。
「家ならさっき見つけたぞ、右からふたつぅ 」
口を手でふさがれた。
「げほげほ、なにすんだよ」
「らぁーめ、こういうのは自分で見つけなくちゃ意味がないんだからね。だから早くのろーよ」
「でも、そろそろ帰らないと母さんと父さんが心配するぞ」
いつもならこんな智恵の我がままに付き合ってやれるのだが、もう夕暮れ時、早く帰らないと両親が心配するだろう。
「むぅ~、これで最後だもん」
「はぁー、これで最後にするんだぞ」
「えへへぇー、お兄ちゃんありがとう」
その日の夕暮れ時、夕日に照らされながら微笑んだ智恵の笑顔が、今でも忘れられない…。
ジリリリ。
俺は朝の雑音で目が覚めた。すばやく時計のアラームを止め、目をこすると、頬が湿っていた。
「またか…」
妹が失踪したあの日から毎日同じ夢を見る、もう随分経っているというのに。
「おし、学校行くか」
俺はすばやく身支度を済ませて家を出た。
「行ってきます」
こうしてまた一日が始まり、終わっていく。
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