一つのスキルで突き破れ

ノベルバユーザー332788

一人の少女

城につくと一人一個足かせがつけさせられた。抵抗しても無駄なことはわかっていたので、それに応じた。しかし、心の底では何をされるのか不安で仕方なかった。足かせをつけたあと2人1組で牢屋に入れられた。まぁ、国にとっては立派なお荷物なのだから仕方ないと思いながら、今の状況からこの先いいことが起こるように感じられなかった。すると、一緒に牢屋入れられた少女が話しかけてきた。「あなたのパラメータ見せて」あまり意識していなかったので気づかなかったがその少女は、尻尾が生えていた。だが、モコモコではなく鱗があり硬そうだったしかも瞳は少し赤く足先や手には力強そうな爪が生えていた。おそらく竜族の少女だと思い初めて異世界に来てよかったと思った。その彼女は、髪が赤くロングで身長は150cmくらいだった。その可愛い姿を見て、自分の顔がにやけているのを気にせず「いいよ」言って見せるとにやけた顔には何も言わず、少女は地面に漢字を書いたあと、少女は、「私の名前は坂時雨神楽」と言った。異世界にきて漢字に出会うとは思ってもいなかったから驚いた。そして、自分も自己紹介をしなくてはと思い「俺の名前は神田慧、転生して今はツタン=フィールと呼ばれている。」と言うと、少女が考え込みながら神田と呟いている。あまりにもその行動が不思議だったので、「神田がどうかしたか?」と聞くと少女は口元に手を当てて呪文を唱えると、
火の文字が空中に浮かんでいる。声に出して読んでみると、「実はあなたを異国の地から迎えにこようとした所この国の馬車の兵に見つかり連れてこられてしまった。
と言うことでいいかなぁ?」と聞くと少女は激しくうなづいた。そこで俺が「なんで俺が来るってわかったの?」と聞くと、少女はまたしても口元に手を当てて呪文を唱えた。すると、またしても空中に「私のいる国には預言者と言う者がいて必ず異世界から来た人間を引き取り知識や技術をもらって栄えた。この国の建国者は神田隼人
と言う人物だ。」ここで俺は「そんなはずがあるわけがない。俺の先祖の家系図を見たとき神田隼人は戦死と書いてあったから。なんであの方がこの世界で国を作っているんだ?」と聞くと彼女はあの行為をし火の文字を出した。「わからない。だが、お前の先祖の神田隼人は剣術、漢字また魔法を残していったと言われている。」少女が少し自慢げに胸を張りながらこちらを見てきた。その文字を見た俺は、
「魔法まで?」と大きく声を出してしまい看守の兵に、「13番うるさい!」と怒鳴られてしまった。そこで少しでも場を和ませようと、坂時雨に「どうして火文字で会話するんだ?」と聞くと、坂時雨は「しゃべるの面倒くさいから」と言ったので、あまりのしょうもない理由に声を出して笑ってしまった。すると、看守がこちらの方に来てうるさいと怒鳴りつけ眠れない夜が始まった。


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