ドラゴンの世界と人の世界の物語

　                                      第一章  
　                               一幕  偽りの朝 
　    ーーある朝、目が覚めるといつもと違う違和感を感じた。
　その違和感に疑問を持ちつつも、水場に顔を洗いに立ち上がった。すると、”外がなにやら騒がしい”とそう感じた。


　    顔を洗いすぐさま外に出てみると、ひどい有り様だった。
　すると、一本の木下に人影が見えた。その人物は全身怪我だらけで、とても動けるような状態ではなかった。
　しかし、その人物が目に入った瞬間から何が起こったのかを悟った。


　    ーーそう、ドラゴンが、襲ってきたのであるーー


　    約１ヶ月前この村で最も信頼されている司教様が予言した通りになってしまった。
　   この1ヶ月間ドラゴンのための対策をしてきたのだが、もはや我々の想像の域を越えていた、いや、、、越えすぎていたのだ。
　    
　    そんなことを考えていると、村の奥から人が、否、長老である。若干30歳にして長老に任命された正義感溢れる人だ。    こちらに近づいて、問いただされる。


「お前は今まで何をしていたのだ、、と」


自分は一瞬、戸惑いながらも、今まで寝ていたことを話そうとしたときである、自分の胸に大きな傷があると、気づいたのは、、、、、その時その傷に気づいたのは不幸か幸いか分からないただ、ひとつだけ言えるのは、その傷に気づいた瞬間自分の視覚が奪われまわりが真っ暗になったことだけだった。


　昼過ぎに目を覚ますと、妙なダルさが体の内側からきている。ダルイ体を起こすとその理由がわかった、昨日のあの夢のせいだ、そう思いながらも洗面所へ向かう。


　都内に住んでいる”中野・かのん”名前は女っぽいがこれでも立派な男性だ。
年齢は16歳。
　高校1年生なのだが、昔から自分の名前が嫌な上に女っぽいといじめられていたのが、嫌で不登校になってしまった。
普段は、飯と夜の勉強以外の時間はすべてゲームをやっている。
いわゆる、ニートでゲーマーというやつだ。


そんななか、昨日の夢を見た。
　昨日のはいつになく、リアルで自分がゲームでやっているものじゃないものだった。
そんな不思議な夢を気にしつつも、洗面所から部屋へ戻り、ゲームを再開した。
　すると、「ただいま」と聞こえた。
父親が帰ってきたようだった、、そんなことは気にせず、RPGを続けた。


そんなこんなで夕飯になろうと言うときだった、外からものすごい音が聞こえてきたのである。
　「なんだ！！」っと外へ出てみると、直径20メートルくらいの大きな穴が開いていた。
かのんは、どうしても間近で見たかった。
人混みを無理やり通り目の前まで来た、その時だった誰かに押された気がしたのは。
　誰かがぶつかったのではない、そう自分を誰かが押したのだ。だが、
そんなことを考えている暇はない、地面に落ちて気絶した。






　ーーー起きたときには、いつもと、、、、違う風景が広がってきた。だが、どこかで見覚えのある風景だった。