最強剣士異世界で無双する
第144話 VSアレクシス2
俺はアレクシスの言葉で動き完全に止まってしまった。
 何故そこまで詳しく知っているのか正直わからない。
「よく見てるな」
「一目見れば分かるさ。昔それによって俺達魔族は追い詰められたんだからな」
確かに俺の読んだ本にもそんなことが書いてあった。
「それにその魔法、あの三人には魔法反射しか見破れなかっただろうな」
「確かにその通りだ」
「どうしてそこまで分かるんだって顔をしているな」
そんなことまでお見通しか。
「簡単な話さ、直接その魔法を使っていた者から聞いただけだよ。まあ、嫌な思い出だがな」
つまり魔王を倒した勇者をこいつは知っているわけだ。
「お前がその魔法の使い手でしかも神器を全てそろっているときたらなおさらお前達をあの人の元へと行かせるわけにはいかなくなったな」
この反応を見て確証した。この魔法とリングで魔王倒すことができる。さすがにお爺さんの話だけではどうにも信用できなかった。
「なら無理やりにでも魔王の元へと行かなくちゃな」
「ほざけ、俺に勝てないやつが魔王様の元へと行けると思うな」
すでに買った気でいるアレクシス。
俺は足に気を集めて神道一刀流攻撃の型早足を使い一瞬で距離を詰める。だが、
「お前の本気とはその程度か」
ゾーンに入り身体能力を上げた上で体に流れる気の殆どを足へと集めてアレクシスとの間合いを詰めた。だが、それをゆったりと眺めているアレクシス。
「正直ガッカリしたぜ。もしも俺達互角に渡り合える人間がいるとしたらケンイチお前くらいだと思っていたんだがな」
何を言っているのか俺にわからない。
「少しは楽しめると思っていたんだぜ。だが、その程度がお前の本気というのなら期待外れだったみたいだな」
気づくと俺の体は後方へと吹き飛ばされている。最初に受けて攻撃より速度、威力共に倍以上で全く反応出来なかった。微妙な空気の動きを感じ取っている暇すらない。
「お兄ちゃん!」
ミカの心配する声が聞こえてくる。確かに俺がやられている姿をあいつに見せたことはなかった。それに今回、ゾーンまで発動させている状態で手も足も出ない。
「ごっほ!」
口からこぼれる血。それにミカだけでなくシェリーやヒョウカも心配の目でこちらを見ている。
まさかここまでの差があるとは思っていなかった。さすが異世界といったところだな。
劣勢なのに何故かワクワクしてきた。こんな感覚になるのは初めてある。親父との戦いのときも勝ちを確信していたし、今までの戦いだってギリギリとは全力を出すほどの相手はいなかった。でもこの相手になら本気を出しても互角に戦ってくれるのではないかと思ってしまう。
「どうしたケンイチ君? もしかして降参かな」
俺この世界に転生するときに一つだけ決めている事があった。それは自身の全力は出さないでおこうと。魔法がある世界で自分の力どこまで通用するのかを試したい気持ちと、全力出してしまえばどんな戦いでも一瞬で終わってしまうからである。
「俺さ、絶対全力を使わないと決めていたんだよ」
アレクシスの言葉と対して全く方向違いの返答する俺。
「何を言っているのかな? まさか余りの実力の差に頭がおかしくなっちゃたのかな?」
「そうだな。少し頭がおかしくなったのかもしれないな」
むしろそっちのほうがアレクシスからしたらよかったのかもしれないと思っている。なぜなら、こんな状況の中でも俺の頭の中はとてもすっきりとしているのだから。逆にこの状況だからこそなのかもしれない。
「ミカ、シェリー達をこっちに近づけるな」
「分かった」
「アレクシス、簡単にやられないでくれよ」
その言葉を放った後、俺はアレクシスに向かって突っ込んでいった。
 何故そこまで詳しく知っているのか正直わからない。
「よく見てるな」
「一目見れば分かるさ。昔それによって俺達魔族は追い詰められたんだからな」
確かに俺の読んだ本にもそんなことが書いてあった。
「それにその魔法、あの三人には魔法反射しか見破れなかっただろうな」
「確かにその通りだ」
「どうしてそこまで分かるんだって顔をしているな」
そんなことまでお見通しか。
「簡単な話さ、直接その魔法を使っていた者から聞いただけだよ。まあ、嫌な思い出だがな」
つまり魔王を倒した勇者をこいつは知っているわけだ。
「お前がその魔法の使い手でしかも神器を全てそろっているときたらなおさらお前達をあの人の元へと行かせるわけにはいかなくなったな」
この反応を見て確証した。この魔法とリングで魔王倒すことができる。さすがにお爺さんの話だけではどうにも信用できなかった。
「なら無理やりにでも魔王の元へと行かなくちゃな」
「ほざけ、俺に勝てないやつが魔王様の元へと行けると思うな」
すでに買った気でいるアレクシス。
俺は足に気を集めて神道一刀流攻撃の型早足を使い一瞬で距離を詰める。だが、
「お前の本気とはその程度か」
ゾーンに入り身体能力を上げた上で体に流れる気の殆どを足へと集めてアレクシスとの間合いを詰めた。だが、それをゆったりと眺めているアレクシス。
「正直ガッカリしたぜ。もしも俺達互角に渡り合える人間がいるとしたらケンイチお前くらいだと思っていたんだがな」
何を言っているのか俺にわからない。
「少しは楽しめると思っていたんだぜ。だが、その程度がお前の本気というのなら期待外れだったみたいだな」
気づくと俺の体は後方へと吹き飛ばされている。最初に受けて攻撃より速度、威力共に倍以上で全く反応出来なかった。微妙な空気の動きを感じ取っている暇すらない。
「お兄ちゃん!」
ミカの心配する声が聞こえてくる。確かに俺がやられている姿をあいつに見せたことはなかった。それに今回、ゾーンまで発動させている状態で手も足も出ない。
「ごっほ!」
口からこぼれる血。それにミカだけでなくシェリーやヒョウカも心配の目でこちらを見ている。
まさかここまでの差があるとは思っていなかった。さすが異世界といったところだな。
劣勢なのに何故かワクワクしてきた。こんな感覚になるのは初めてある。親父との戦いのときも勝ちを確信していたし、今までの戦いだってギリギリとは全力を出すほどの相手はいなかった。でもこの相手になら本気を出しても互角に戦ってくれるのではないかと思ってしまう。
「どうしたケンイチ君? もしかして降参かな」
俺この世界に転生するときに一つだけ決めている事があった。それは自身の全力は出さないでおこうと。魔法がある世界で自分の力どこまで通用するのかを試したい気持ちと、全力出してしまえばどんな戦いでも一瞬で終わってしまうからである。
「俺さ、絶対全力を使わないと決めていたんだよ」
アレクシスの言葉と対して全く方向違いの返答する俺。
「何を言っているのかな? まさか余りの実力の差に頭がおかしくなっちゃたのかな?」
「そうだな。少し頭がおかしくなったのかもしれないな」
むしろそっちのほうがアレクシスからしたらよかったのかもしれないと思っている。なぜなら、こんな状況の中でも俺の頭の中はとてもすっきりとしているのだから。逆にこの状況だからこそなのかもしれない。
「ミカ、シェリー達をこっちに近づけるな」
「分かった」
「アレクシス、簡単にやられないでくれよ」
その言葉を放った後、俺はアレクシスに向かって突っ込んでいった。
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