最強剣士異世界で無双する
第132話 決勝戦 2
審判の合図で決勝戦が開始された。俺達は当初の作戦通りにチームワークを駆使して戦おうとシェリー達に合図を出そうとした瞬間、ブルームのメンバーがこちらへと向ってくる。
「シェリー範囲系の魔法を頼む」
突然の事に驚き、こちらの指示が少し遅れてしまった。
その指示がシェリーへと届く前に、
「ウォーターショット」
向こう側の魔道士による攻撃がシェリーへと直撃する。
それに他のメンバーにもブルームのメンバーが対面にいる状態。しかもミカには二人も付いている。完全に一対一の状態は作られてしまった。正直に相手がこの作戦を取ってくるとは思って居なかった事もあり、こちら側は完全に動きが止まってしまっている。
「全員、作戦変更。それぞれ各個撃破。相手を倒し次第仲間のサポートへと回れ!」
「了解!」
俺の指示にシェリー達の返事が返ってくる。出来れば誰か一人でも的を倒してミカの支援に回って欲しい、指示を出しながら心の中で思っていた。
そして俺の前にいるのはブルームのリーダーの男ケイ。先程の印象からはこんな作戦を仕掛けてくるような奴には見えなかったのだが。
「さて、そろそろ始めようか」
「その前に少し良いですか?」
「なんだい、ケンイチ君」
「何故このような戦闘を仕掛けてこられたのですか?」
疑問をそのままぶつけてみる。
「簡単なことさ、雷鳴を倒して調子に乗っている新人Sランクパーティーを痛い目に遭わせてやろうと思っただけだよ」
先程と少し変わった口調。俺とこの男が話している時、三人がいやな表情をしていた正体はこれだったのかと思った。
「もっとしっかりとした人かと思いましたよ。まさかこんなことをしてくるとはとても残念です」
「どういうことかな?」
「言葉の通りですよ」
俺は、言葉を中断すると同時に剣を抜き正面から攻めていった。
「能なしが、それは一回戦の試合で見せて貰ったわ」
小声で呟きながら、攻撃を受け止めようとしているケイ。
だが、ケンイチはこの攻撃でダメージを与えようとは思っていなかった。この攻撃は確実にかわされるか受け止められる。だが、それでも相手の動き、手札を確実に見ることは出来ると思っていた。
「風刀」
ケイが右手で持っている剣の刀身に風を纏わせる。その剣を俺に向って一振りしてくる。
「受け手見ろ」
その言葉と同時に何かが俺に向って飛んできている。動きを止めて右へと避けるとさっきまで俺が居た場所を何かが通り過ぎていった。地面を見てみると一筋の傷が残っていた。
「風の剣撃」
「ご名答! 一回見ただけでそれに気づくとはさすがだね。その年でSランク認定を貰うだけはあるわけだ。だが、分かったからってどうにかなるわけでもないがな」
「いえ、それだけ分かれば十分ですよ」
この技だけ情報としては十分であった。他の魔法も使えるかも知れないが、今の場面で使ってきたって事は一番自身のある魔法に違いない。それにこの魔法なら対策はいくらでも取ることが出来る。
「魔法反射」
剣への付与を終えると同時に斬りかかりに行く。先程と同じ軌道でだ。それを見たケイは一つのため息をつくと同時に先程と同じように剣を一振りしてくる。だが、今度は避ける動作を見せずにそのまま突っ込んでいく。
「それがお前の策か。笑わせてくれる」
これで戦闘も終了、後はいたぶるだけだなと言う表情のケイ。
だが、その表情は次の瞬間崩れることになったのである。風刀がケンイチへと当たる瞬間、消滅してしまったのだ。
「なにが起こった!!」
驚きで一瞬動きが止まる。その隙に正面をへと近づいていた俺。
「これで終わりですか?」
剣を振り下ろしながら声を掛ける。
「ふざけるな!」
剣で防ぎにくる。風を纏わせた剣で防御をすれば逆に攻撃をしている俺にダメージが行くとで考えたのであろう。だが、
「!!」
ケイの剣が纏っていた風は消滅してしまった。何とか剣で受け止めたが何故こうなったのか分からないでいる。
「一体何をした?」
恥と知りながらも聞いてしまったケイ。自分が見下していた相手に序盤から押されている。正直屈辱的な状況であろう。
「さあね。ただ、あなたの魔法が勝手に消えたように見えましたが」
俺はとぼけて答えてみる。
「そんな事あるわけないだろう!」
そのときあることを思い出した。
「シェリー範囲系の魔法を頼む」
突然の事に驚き、こちらの指示が少し遅れてしまった。
その指示がシェリーへと届く前に、
「ウォーターショット」
向こう側の魔道士による攻撃がシェリーへと直撃する。
それに他のメンバーにもブルームのメンバーが対面にいる状態。しかもミカには二人も付いている。完全に一対一の状態は作られてしまった。正直に相手がこの作戦を取ってくるとは思って居なかった事もあり、こちら側は完全に動きが止まってしまっている。
「全員、作戦変更。それぞれ各個撃破。相手を倒し次第仲間のサポートへと回れ!」
「了解!」
俺の指示にシェリー達の返事が返ってくる。出来れば誰か一人でも的を倒してミカの支援に回って欲しい、指示を出しながら心の中で思っていた。
そして俺の前にいるのはブルームのリーダーの男ケイ。先程の印象からはこんな作戦を仕掛けてくるような奴には見えなかったのだが。
「さて、そろそろ始めようか」
「その前に少し良いですか?」
「なんだい、ケンイチ君」
「何故このような戦闘を仕掛けてこられたのですか?」
疑問をそのままぶつけてみる。
「簡単なことさ、雷鳴を倒して調子に乗っている新人Sランクパーティーを痛い目に遭わせてやろうと思っただけだよ」
先程と少し変わった口調。俺とこの男が話している時、三人がいやな表情をしていた正体はこれだったのかと思った。
「もっとしっかりとした人かと思いましたよ。まさかこんなことをしてくるとはとても残念です」
「どういうことかな?」
「言葉の通りですよ」
俺は、言葉を中断すると同時に剣を抜き正面から攻めていった。
「能なしが、それは一回戦の試合で見せて貰ったわ」
小声で呟きながら、攻撃を受け止めようとしているケイ。
だが、ケンイチはこの攻撃でダメージを与えようとは思っていなかった。この攻撃は確実にかわされるか受け止められる。だが、それでも相手の動き、手札を確実に見ることは出来ると思っていた。
「風刀」
ケイが右手で持っている剣の刀身に風を纏わせる。その剣を俺に向って一振りしてくる。
「受け手見ろ」
その言葉と同時に何かが俺に向って飛んできている。動きを止めて右へと避けるとさっきまで俺が居た場所を何かが通り過ぎていった。地面を見てみると一筋の傷が残っていた。
「風の剣撃」
「ご名答! 一回見ただけでそれに気づくとはさすがだね。その年でSランク認定を貰うだけはあるわけだ。だが、分かったからってどうにかなるわけでもないがな」
「いえ、それだけ分かれば十分ですよ」
この技だけ情報としては十分であった。他の魔法も使えるかも知れないが、今の場面で使ってきたって事は一番自身のある魔法に違いない。それにこの魔法なら対策はいくらでも取ることが出来る。
「魔法反射」
剣への付与を終えると同時に斬りかかりに行く。先程と同じ軌道でだ。それを見たケイは一つのため息をつくと同時に先程と同じように剣を一振りしてくる。だが、今度は避ける動作を見せずにそのまま突っ込んでいく。
「それがお前の策か。笑わせてくれる」
これで戦闘も終了、後はいたぶるだけだなと言う表情のケイ。
だが、その表情は次の瞬間崩れることになったのである。風刀がケンイチへと当たる瞬間、消滅してしまったのだ。
「なにが起こった!!」
驚きで一瞬動きが止まる。その隙に正面をへと近づいていた俺。
「これで終わりですか?」
剣を振り下ろしながら声を掛ける。
「ふざけるな!」
剣で防ぎにくる。風を纏わせた剣で防御をすれば逆に攻撃をしている俺にダメージが行くとで考えたのであろう。だが、
「!!」
ケイの剣が纏っていた風は消滅してしまった。何とか剣で受け止めたが何故こうなったのか分からないでいる。
「一体何をした?」
恥と知りながらも聞いてしまったケイ。自分が見下していた相手に序盤から押されている。正直屈辱的な状況であろう。
「さあね。ただ、あなたの魔法が勝手に消えたように見えましたが」
俺はとぼけて答えてみる。
「そんな事あるわけないだろう!」
そのときあることを思い出した。
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