異形の翼 (ツイッター小説)

ニセ梶原康弘

一九四五年九月一日、博多湾上空

「信じられない、コイツはプロペラが後ろについているぞ!」

我々に近づいて来た「それ」は今まで出会ったどの日本機とも違っていた。

『震電』

このB-29を落とすため電光の名を授かった戦闘機だと、その時の我々は知る由もなかった。
暫くの間、異形の機は我々と並んでいたが飛行士は息を呑んで見守る我々に鋭い一瞥をくれるとやがて翼を翻し、去っていった。


既に降伏した祖国の地へと……

コメント

  • ユウ・カジマ・スカーレット

    この国、家族のため散っていった英霊達に敬礼!!

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