神々に選ばれた少女 ~チートスキルでがんばります~

夢見叶

第6話 ファニアの町へ

 日が昇り始めたころ、鈴花は目を覚ました。


 「おはよう~ フィナ。」


 「おはよう。スズカ。 朝早いのね。」


 「まあね、あっちの世界の癖でね。」


鈴花は、日本にいたころから、いつも朝の6時には起きて母親の手伝いをしていた。そのため、その癖が抜けていなく、いつもの調子で目が覚めてしまったのだ。昨日捕まえた盗賊たちはまだ気を失ったままだった。
そして、簡単にフィナと朝の挨拶を交わした後、軽い体操をした後、太陽の方に向かって、


 「今日も一日が・ん・ば・る・よ~」


と、大声で叫び気合を入れて、異世界での2日目の朝を迎えた。


 その後、昨日の残りのスライムゼリーを食べた後、盗賊たちを起こして、少し剣で脅し暴れないようにした後に、もう少ししたら出発するからと伝え、その準備を始めた。


 その後、1時間して、目的である町を目指して歩き始めた。


 それから1時間ほど歩くと、やっと森の終わりが見え始めた。
フィナ曰く、「この森を出たら、道なりに5キロほど進んだところに町がある。」とのことだった。それに従い、森を出た後は、道を見つけ(道といっても草が生えていないだけで日本みたいに整備がされているわけではない。)それに従い歩き始めた。


歩いていると、草原のほうから三匹の魔物が現れた。その魔物がこっちに気ずき近づいてきた。そのモンスターをよく見てみると、少し大きなウサギで頭の方に角を1本はやしており、体の色が青色だったことから、水属性のスキルを持つモンスターであることが分かった。だが、どんなモンスターかわからなかったため、


 「フィナ、あれってなん手モンスターなの?」


と、フィナに質問してみると、


 「あれはね、ビッグラビットってモンスターよ。あの角での攻撃が得意だけど、特にスピードが速いわけでもないわ。普通に戦えばスズカが負けけることはないわ。」


 「了解。じゃ~サクッと狩ってくるから待ってて。」


と、フィナに伝えて、ビッグラビットめがけて走っていった。その光景を見ていた盗賊の男達は、「何を1人でしゃべっているのだろう。」と思っていた。


 鈴花は、ビッグラビットの目の前に到着すると、すぐさまストレージから、昨日あの男達の小屋で見つけた、ライトニングブレイドを取り出し戦闘態勢に入った。それを見ってビッグラビット達も鈴花を標的に定め襲い掛かってきた。


 フィナが言ってた通り、角で攻撃をしてきたが、スピードは確かに遅く余裕に交わすことができた。その隙にビッグラビットのステータスを確認して強奪で、スキルとステータスを奪い、3匹を一刀両断で倒し、証拠部位となる角と皮をフィナに言われた通りに回収し、町に向かって歩き始めた。この戦闘で鈴花のレベルは上がらなかったが、ステータスのプラス値が魔力以外は3上がり、魔力だけ5上がった。上がった。スキルも奪ったが、そちらは、相手の熟練度が1だったこともあり、あがらなかった。


 それからは特に何もなく、日がちょうど真上に来ようかというぐらいの時間に、無事に最初の町の入り口近くまでたどり着いた。そこでは、町に入るための町に入る審査のためにすこし行列ができていたためそこにならぶことにした。


 それから待つこと数分ぐらいだろうか、やっと鈴花達の番が来た。門番をしてる人に男達のことを聞かれたので、


 「森で私に襲い掛かってきた盗賊ですよ。」


と、答えておいた。門番たちは鈴花の答えを聞いて確認を取るためにMステータス確認水晶を使い確認していた。そして門番に、


 「身分証明書は持っておるか?持っていないならこちらで簡単な手続きをしてもらうことになる。」


 「持っておりません。」


と、答える。


 「では、こちらで手続きがあるから、少しついてきてくれ。」


と言われたので、前を歩く男について行った。


 手続きと言っても簡単なことであった。外で行っている水晶を使ったステータス(名前とレベルと職業)の確認が行われ。その次に、身分証を持っていないため通貨税として銅貨5枚払うことになった。その後、何も問題ないといわれたが、先ほどの盗賊たちのことがあるため、もう少しここで待てと言われ門番の男は、部屋を出って行った。


その後、 お茶などを出してもらえたので、それを飲みながら待つこと10分ぐらいだろうか、先ほどステータス鑑定を行ってくれた男が戻ってきた。


 「待たせて悪かったな。嬢ちゃんが捕まえてきた盗賊は、数日前より、指名手配がかかっておった連中だったんだよ。で、嬢ちゃん。単刀直入で悪いが、どうやってあの連中を捕まえたんだい。あの連中平均してもレベル15・16はあった。しれにボスのやつに関してはレベル20もあったんだ。さすがに嬢ちゃん1人であの連中を捕まえられたとは信じられないんだよ。すまんがな。」


と、門番の男は言った。(まあ確かにそうである。外見からも年としては15かそれより少し下に見えているだろう。レベルもさっきのステータス確認水晶で確認しているはずだ。どしようかと頭を悩ませていると、


 「私にいい考えがあるから、それに従って。」


と、フィナが言ってきた。その言葉に心の中で『了解』とだけ答えて、フィナの考えを聞き、言われた通りに話した。


「私も森で襲われたときはもうダメだと思いました。ですが、そこに1人の冒険者が訪れて助けてもらったのです。そしてその人から、『私はお金に困ってない。だからお嬢ちゃんが、その男達を村に連れっていって報奨金でも貰って生活の足しにでもしな。』と、言ってくれたため私がここまで連れてきました。」


と、フィナが考えてくれた作り話を門番の男の人に伝るた。まあそれならと納得してくれ。その後、報奨金が鈴花の前に運ばれてきた。それをストレージに収納した。その後、襲われた近くで何か見つけなかったかと聞かれたので、何も見つからなかったと伝えると、あっさり信じてもらえた。


 その後、苗字についても聞かれたが、自分の両親が元貴族であると答えると何かを察してくれたのか、それ以上聞かれれることはなかった。その後、冒険者ギルドの場所だけ聞いてから、門を後にした。


 さすがに、お昼過ぎにこの町について、門でいろいろと質問攻めみたいなことにあってしまいやっと解放されたのだが、お腹がすいてしまいギルドに向かう前に何かを食べようかなと考えながら歩いていた。すると、どこからか、すごくいい匂いがしてきた。それは、日本でもよく嗅いだことのある匂いだったこともあり、その方向に自然と足が向き気が付いたら匂いの元の店の前についていた。


 昼を少し過ぎたあたりだったこともあり店は少しすいていた。ここでいいかと思い、扉を開け店に入ると、


 「いらしゃいませ。ようこそ カリーへ。」


1人の女性が元気な声で言った。鈴花は入ってすぐのカウンター席に座った。それを確認し、女性の定員が水を持ってきてくれて、


 「お客さん。ご注文は、何になさいますか。」


と、聞かれたので壁にかけてあるメニューを見て。その中に店の名前と同じメニューがあったのでそれを注文することにした。それから待つこと5分、


「お待たせいたしまし。カリーでございます。ごゆっくりお召し上がりくださいませ。」


と、出来上がった料理が運ばれてきた。その料理を見て、このお店の名前といい。このスパイシーな匂いといい。


 「やっぱカレーだったのね。」


と、思わず口に出してしまった。周りに座っている人が1度こちらを見てきたがすぐに食事に戻った。
 鈴花は、(この世界に来て初めての料理がこれで本当にいいのだろうか。)と思いながらもカリーを食べてみる。すると、絶妙な辛さとその後にくる甘さがうまいことかけ合わさっておりかなり美味しかった。鈴花は、あまり本格的なカレーを食べたことがあるわけでおなかった。それでもこのカリーに『星3つ』と、思わず言ってしまいそうになった。


  カリーを食べ終わり、


 「おいしかったです。また来ますね。」


と、笑顔で言いお店を後にした。




そして、目的地である冒険者ギルドに向けて歩き始めた。その道中、


 「フィナ。 なんでこの世界にカレーがあるの。名前は少し変わっていたけど。」


と、聞いてみると、


 「それわね。昔にもね、スズカと同じ世界から来た転生者によって伝えられたのよ。その人達から伝えられたものは、この世界に沢山あるわ。」


と言われた。そうだったのか思いながら、冒険者への道を歩いていた。




 そして、歩く事ものの数分でそれらしき建物に辿りていた。高さは、普通の2階建ぐらいの大きさで周りの家と同様に木造建築のようであった。間違ってはいないと、思ったのだが、もし間違えていたら嫌だったので、建物から出てくる人を見つけ、ここが冒険者ギルドかどうか聞いてみると、


 「ああ、そうだよ。ここがこの町の冒険者ギルドさ。」


 「そうですか。ご親切教えていただきありがとございます。」


と、いい中に入ろうとしたら、


 「嬢ちゃんこの町じゃ見ない顔だな。もしや冒険者登録をしに来たのかい?」


 「はい、そうですが何か?」


と、頭を捻りここに来てそれ以外に何かあるのかと、思いっていると、


 「やめとけやめとけ、嬢ちゃんみたいな子には冒険者なんか無理だよ。何か別の仕事を探した方が身の為だぜ。」


と、言われた。そのことに対し少しイラッとしたので、


「大きなお世話ですよっだ。べー」


と、いいギルドの中に入っていった。

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