挫折した召喚勇者は転生勇者の師匠になりました (タイトル変更)
初めてのモンスター退治
 
この世界には迷宮がある。
いつの時代から存在しているのか?
神々が地上にいた神話の時代だと言われている。 ハッキリ言うと眉唾ものだ。
しかし、世界のあちらこちらに存在している魔物が湧き出る大穴は、あきらかに自然物とは異なっている。
整理された通路に悪意がある罠。 飲み水もあれば、周囲を照らす光源まである。
破壊しても時間と共に自動修復を開始する通路と光源。
猛毒や血液、排出物を混ぜられて浄化してしまう水源。
神々が造ったものではないとしたら? 少なくとも人間ではない。
人の手には持て余る巨大な遺物……
それがダンジョンだ。
「魔物を相手にすると聞いて私はダンジョンに行くと思ったのだけど?」
俺たちがやって来たのはダンジョンではなく、周辺の森だった。
やや不満げなアイル。 そんな彼女の様子に苦笑する。
「駆け出し冒険者にダンジョンは早いのさ。 それに今回はお前の対モンスター戦闘の実力をみるのが目的だ。しかし――――」
俺はアイルの装備……というよりも服装を見た。
例によってアイルの服装は小学生の読者モデルみたい格好だ。
デニムのショートパンツ。 裾にはモコモコした謎の素材。
上半身は片方の肩だけが出るような白いシャツ。 下に見えるように黒いインナー(?)を着ている。
この世界で、どこで購入したのだろう? むしろ自作なのか?
いやいや、そんな事よりも、間違いなくモンスター退治に似つかわしくなく格好だ。
そんな俺の視線に気づいたアイルは抗議をしてくる。
「別にアンタがロリコンでも私は構わないと思っているわ。けど、そこまで堂々と舐めるような視線を送ってくると……」
「そんな視線は送っていない! およそ戦う服装をしていない事が気になっているんだ!」
「あら? 冒険者の中に水着みたいな服装で戦う女性を何人か見かけたわよ?」
「……ビキニアーマーやアマゾネスたちか。あれは……なんなんだろうね?」
防御力が皆無というよりも露出の多い格好でモンスターと戦うメリットがよくわからない。
しかし、ライブRPGというジャンルのゲーム。
貸しきった場所に集まり、実際にロールプレイング(与えられた役割を演じること)を行うという遊びがあるそうだが、アメリカにはビキニアーマーガチ勢の女性が一定数いるらしい。
……何かメリットあるんだろうなぁ。
「それはともかく、そんな上等な服装してダンジョンや森でモンスターと戦うと汚れるぞ?」
「それは嫌だけど、布性装備の完全修復を請け負う防具屋さんとかいるって聞いているわ。 さすがは異世界ね。便利だわ」
「まぁ、今回の目標なら怪我もしないだろう」と俺は諦めのため息を1つ。
装備については徐々に改善していこう。
そんなこんなで森に潜む俺とアイル。しかし、アイルの派手な服装は森になじむことはない。
モンスターは野生動物と五感を超える種類が多い。
潜んでいる事がバレバレで近づいてこないのではないか? そんな俺の不安を抱いていただ……
「きたぞ」と可能な限り小さな声でアイルに伝える。
現れたモンスターは――――
森と同化するような緑色の皮膚。 茂った草木に紛れて素早く動くできる小柄な肉体。
獰猛な眼と牙。 低い知性は、欲望を暴力性を隠そうとしていない。
最弱モンスターとも言われるゴブリンだった。
この世界には迷宮がある。
いつの時代から存在しているのか?
神々が地上にいた神話の時代だと言われている。 ハッキリ言うと眉唾ものだ。
しかし、世界のあちらこちらに存在している魔物が湧き出る大穴は、あきらかに自然物とは異なっている。
整理された通路に悪意がある罠。 飲み水もあれば、周囲を照らす光源まである。
破壊しても時間と共に自動修復を開始する通路と光源。
猛毒や血液、排出物を混ぜられて浄化してしまう水源。
神々が造ったものではないとしたら? 少なくとも人間ではない。
人の手には持て余る巨大な遺物……
それがダンジョンだ。
「魔物を相手にすると聞いて私はダンジョンに行くと思ったのだけど?」
俺たちがやって来たのはダンジョンではなく、周辺の森だった。
やや不満げなアイル。 そんな彼女の様子に苦笑する。
「駆け出し冒険者にダンジョンは早いのさ。 それに今回はお前の対モンスター戦闘の実力をみるのが目的だ。しかし――――」
俺はアイルの装備……というよりも服装を見た。
例によってアイルの服装は小学生の読者モデルみたい格好だ。
デニムのショートパンツ。 裾にはモコモコした謎の素材。
上半身は片方の肩だけが出るような白いシャツ。 下に見えるように黒いインナー(?)を着ている。
この世界で、どこで購入したのだろう? むしろ自作なのか?
いやいや、そんな事よりも、間違いなくモンスター退治に似つかわしくなく格好だ。
そんな俺の視線に気づいたアイルは抗議をしてくる。
「別にアンタがロリコンでも私は構わないと思っているわ。けど、そこまで堂々と舐めるような視線を送ってくると……」
「そんな視線は送っていない! およそ戦う服装をしていない事が気になっているんだ!」
「あら? 冒険者の中に水着みたいな服装で戦う女性を何人か見かけたわよ?」
「……ビキニアーマーやアマゾネスたちか。あれは……なんなんだろうね?」
防御力が皆無というよりも露出の多い格好でモンスターと戦うメリットがよくわからない。
しかし、ライブRPGというジャンルのゲーム。
貸しきった場所に集まり、実際にロールプレイング(与えられた役割を演じること)を行うという遊びがあるそうだが、アメリカにはビキニアーマーガチ勢の女性が一定数いるらしい。
……何かメリットあるんだろうなぁ。
「それはともかく、そんな上等な服装してダンジョンや森でモンスターと戦うと汚れるぞ?」
「それは嫌だけど、布性装備の完全修復を請け負う防具屋さんとかいるって聞いているわ。 さすがは異世界ね。便利だわ」
「まぁ、今回の目標なら怪我もしないだろう」と俺は諦めのため息を1つ。
装備については徐々に改善していこう。
そんなこんなで森に潜む俺とアイル。しかし、アイルの派手な服装は森になじむことはない。
モンスターは野生動物と五感を超える種類が多い。
潜んでいる事がバレバレで近づいてこないのではないか? そんな俺の不安を抱いていただ……
「きたぞ」と可能な限り小さな声でアイルに伝える。
現れたモンスターは――――
森と同化するような緑色の皮膚。 茂った草木に紛れて素早く動くできる小柄な肉体。
獰猛な眼と牙。 低い知性は、欲望を暴力性を隠そうとしていない。
最弱モンスターとも言われるゴブリンだった。
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