試験 パート4

「お主、どこへ行くのだ？」
「狩りの続きだよ。学園の試験でね」
「学園かぁ。聞いた事があるぞ。色々なことを知れる場所の事だろ」
「そうだよ」
「そこに行けば外の世界のことを知れるかもな」

美空はたぶん数百年、この森が出たことがないから外の世界がどんな風になっているか楽しみなんだろう。
美空の目がキラキラしている。

「わしはどうすればいいのだ？」
「ん？そこら辺で見物でもしてて」
「わしに戦わせてくれないのか！一応、お主の従魔だぞ」
「……………じゃあ、背中を任せるよ」
「分かったのだ。誠心誠意を持って背中を守るぞ！」

美空が気合を入れながら声を発した。
俺に「背中を守ってくれ」と言われたのがそんなに嬉しいのか、出会って8分程度の中で1番の笑顔で俺の後を付いて来る。
そんなに俺のことを気にってくれたのかな？
美空の相手をしていただけで10分ぐらい経ってしまった。
このままじゃマリナとの勝負に負けてしまう。

「今から魔物たちを誘き寄せるから気をつけろ」
「誘き寄せる？」

確か、魔物たちを誘き寄せる道具があったはずだ。と、いうことは魔法で魔物たちを誘き寄せることも出来るかもしれない。おそらく……………………。
イメージは魔素を広める感じで…………………。
魔物たちは魔素に反応してここに来る。
これでいいかな。

[幻惑げんわく]

すると、すぐ魔物たちが集まってきた。
色々いるな。
例えば合成魔獣キメラ、キマイラ、マンティコアなど様々な魔獣、魔物などがいる。 
キメラはイナズマビーストの身体と顔、シャインバードの羽、スモークスネークの尻尾を持っている。
キマイラはジャイアントディークとダークパレスモンキーの顔を持ち、身体はダークソウルビーストである。
マンティコアはデンジャラスビーストの顔と身体を持ち、フレイムバードの羽を持ち、ポイズンサソリの尻尾を持っている。
この中ではマンティコアが毒を持っているから厄介だな。

「それでは…………始めるとするか」

俺は魔物たちとの勝負バトルが開始した。