後に闇の勇者は異世界で自由に生きる

神港 零

デート パート5 (修正)

「もう日が暮れそうだな」
「そう………だね。楽しい一日が終わっちゃった」

メアは名残惜しそうに俺を見つめる。

「メア、またデートしようか!」
「うん!」

メアは花開いたような笑顔で答える。
やはり俺の相棒かのじょは可愛い。

「日が暮れる前に帰ろう」

俺たちが路地の横を通った時、少女の大きな声が聞こえた。

「なんなのあんた達」
「お嬢さん俺たちに付き合ってくれない」
「なんであんた達みたいなのに付き合わないといけないの」
「今の声…………」
「ナンパされてる女の子がいるな」

俺たちは目線を少女に向けた瞬間、男が少女を殴ろうとした。

「つべこべ言わず付いて来ればいいんだ」
「やべぇ」

俺は急いで男の腕を掴み止めた。

「お兄さん、やめなよ」
「なんだと!?」

男はいきなり現れた俺を見てびっくりしている。

「あんたには関係ない話だ」
「女の子に暴力はいけないと思うなぁ」
「うるせい!野郎どもやっちまえ」
「おう!」

それ、完全に悪役のセリフじゃね。
ちょっとだけ痛い目にあって貰おうか。
大振りで殴りかかる男のパンチを受け流して腹にパンチをお見舞して、刃物を持ってた男には男の腕を掴み後ろに回り抑えつけた。
どんどん男たちを気絶させた。
そして、後一人になった。

「貴方もやる?」
「お、覚えてろ」
「おい仲間を置いていくなよ」

男はお決まりの決めゼリフと共に消えた。

「君、大丈夫」
「大丈夫も何も私はあんな奴ら一瞬でやっつけられるだけどね」
「あんたの助けなんか要らなかった」
「……そうだろうね」

俺は彼女から予想外の言葉が飛んできたので返事がワンテンポ遅れた。

「お前、神人が折角助けてくれたのになんでお礼言わないの?」
「頼んでないし。もしかしてあんたこの偽善者の恋人だったりするの?」
「なんだと!」
「メア、落ち着いて」
「神人…………でも!」
「君も暗くなる前に帰ってね」
「それじゃあ」

これ以上この場にいるとメアの怒りがピークを向かえそうなので俺はメアを連れてこの場から離れることにした。

 それから数分して

「マリナ様、見つけましたよ」
「どうしましたか?マリナ様!」
「なんでもないわ」
「少し昔のことを思い出しただけ」

ここに炎の勇者●●●●マリナとの出会いは神人たちにどんな影響を及ぼすのか………。


「メア。あんなに怒らなくても良いのに」
「それは…好きな人があんなにバカにされたら普通怒る」
「そう?そうだよね。俺もメアの事をバカにされたら怒るかも」
「そうでしょ」
「ありがとう。俺のために怒ってくれて」
「どういたしまして」

ここに笑顔で帰路に着く少年少女が二人。

メアとのデートも楽しかった。
俺のために怒れるこの子が……………俺を思ってくれるこの子が俺の彼女でしあわせだ。
帰った後、メアがくん呼びをやめてしまった。
なので、「くん呼び続けてくれない?」と言ったら顔を真っ赤にして無理と言われた。
途中からくん呼びをすんなり呼べたのはテンションが上がってたおかげだろう。
これで初デートは幕を閉じたのであった。



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