後に闇の勇者は異世界で自由に生きる

神港 零

神睦会議後

神のみんなが出ていって数分が経過していると思う。最初に口を開いたのはマナだった。

「絶対神様は優しいですし、他の神達はほぼ同期なので思うところはあるのでしょう」

マナがぼそっと複雑な顔で言った。
それもそうだ。マナ、俺、メアはほぼ最近に入ったと言っても過言はないし、ネクサスやサタンにそんなに思い入れがない。
そんな事を考えているとメアが口を開いた。

「ねぇ、神人。この人とどんな関係?」
「どんな関係と言うと?」
「恋人とかじゃない?」
「恋人ではないな」
「じゃあどんな関係?」
「ただの相棒みたいな物です」

俺が答え方が分からないのを察したのかマナが相棒と答えた。間違ってはいないと思う。
思うけどメアの雰囲気が少し怖くなった。

「言っときますがメア様が考えてる事は一切ありませんよ」

マナがメアの誤解を解く。
それよりもマナに聞きたい事がある。

「マナってクラスタさんと仲悪いの?」
「仲が悪いわけではないのですが価値観は違うから口喧嘩する事はあります」
「な、なるほど」

確かにクラスタさんは頑固な所があるし、マナだって「これだ 」っと思ったら譲らない所があるし似た者同士なのかもしれない。

「ネ………………」

俺はマナに「ネクサスやサタンの事を殺して恨んでる奴は居ると思う?」と聞こうと思ったが辞めた。

「メア、帰ろう。」
「うん」
「マナ、俺とメアは帰ろうと思うがマナはどうする?」
「神人様達が帰るのであれば私も帰ります」
「じゃあね」
「さようなら」
「また会いましょう。多分、神人様を恨んでる人はいませんよ」

俺はその言葉を理解するのに時間は掛からなかった。
多分、マナは俺が聞こうとした質問に対しての回答を言ったのであろう。
マナには敵わないなと思いながら帰路に着いたのであった。



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