後に闇の勇者は異世界で自由に生きる

神港 零

3章 空間で特訓

俺達は今、魔界を出てすぐの森でリーナを鍛えている。なぜかというとリーナが「二人の足でまといになりたくないので鍛えてください」って言って来たからだ。今から鍛えるのは時間がないから。俺は空間魔法でこの世界と異なる時間の空間を作り、そこでリーナを鍛えている。ちなみにここの時間は一時間が一年だ。俺はリーナを鍛えるため魔物のゴーレムを作ったり、俺とメア直々に鍛えたりした。
それから空間に入ってから五年くらい

「もうそろそろ五年くらいか」
「そうですね」
「神人。血を飲ませて身体が乾いて来ちゃった」

俺はメアに血を吸わせた。メアが血を欲する頻度は一ヶ月に一、二回だ。  

チューチュー

メアが俺の血を吸っている。

「ああ、美味しかった」
「少し生々しいかったですね」
「しょうがない。神人の血が美味しいから」

と、リーナが感想を言っているとメアがそういう種族だみたいに答えた。

「今日はリーナの最後の試練だ」
「最後の試練?」

何があるんだろうみたいな顔で見た。
 
「今日はこいつを倒してもらう」

[創造]

俺はデカイドラゴンを作り出した。

「ドラゴンゴーレムを倒してくれ!」
「何笑顔で「倒してくれ!」ですか!殺すつもりですか?」
「大丈夫。リーナなら倒せる」
「そうそう」
「そうですか」

メアと俺が倒せると言ったから信じるしかないかって感じでリーナが言った。

「怪我したら治してくださいよ」

リーナはドラゴンゴーレムの前に構えて魔法を発動した。

[竜巻ハリケーン]

リーナがドラゴンゴーレムに向けて放った。

ドカーン

大きな音が鳴り響いた。

「な、な、何ですかこれは!?」
「リーナの魔法」
「それは分かります。何ですかこの威力は?」
「リーナ。最近本気出してなかったようだしちょうど強そうな物出せば本気出してくれるかなっと思っただけ」
「でもまだ生きている」

メアが言ってリーナが身が舞える。

「リーナ。次こそ仕留められるよ」
「リーナ、頑張って」
「はい」
「私も二人みたいに人外になったのかな。なるつもりだったけど自分で自分を引いちゃう」

と、リーナがブツブツ言っている。
その後リーナはすぐに気を取り直してドラゴンゴーレムに向かっていくのであった。

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