電気使いは今日もノリで生きる
「蟲の王」との再戦
葉月二週目風曜日
「これは…」
「『あら、あなたが見込んだ人間はどれも優秀のようね、イフリート』」
『あったりまえでしょ』
僕がシオン先輩と中に入ると出て行く前と比べてある程度変わっていた。決着がついているのがクレアとシェミン先輩。クレアはともかくシェミン先輩って一人で二人と戦っていたよな…それはともかく、シズク先輩とセリア先輩はまだ戦い中。相手が相手だしね。そしてクレアとシェミン先輩はセリア先輩の援護をしている感じか。三人と戦っていて余裕を見せているあいつは本当にやばいな
「ミライ!手伝ってくれ、シオンはシズクの援護を」
「はい!」
「わかりました!」
セリア先輩に言われて僕はセリア先輩を助けるために向かう。自分の残り魔力は…おおよそ4割。結構使っちゃったけれどまあまだ戦える。
「『放電』」
「『無駄ね「蟲の世界」』」
「くっ」
電撃も防がれてしまう。あ、この『世界』って範囲内にいると頭が痛くなってくるんじゃなかったっけ?大丈夫かな
「それは…私が…無力化してる」
「『あなたがいると私の「世界」は通じないものね』」
「そうなんですね!ありがとうございます」
それは本当にありがたい。シェミン先輩がいると…いや、先輩がいると本当に安心するな。
「『とはいえ、4人を相手となるとさすがに厳しいわね。「領域」持ちが二人に、さらに…』」
「よそ見してる暇はないぞ『炎』『氷結』『雷』」
「『ほんと属性が多いわね』」
セリア先輩からたくさんの魔法が飛び出していく。いやほんとこの人のスキルってなんなんだ?多分だけど特別なスキルなのは間違いないんだけどまったく予想がつかない。
「『まあいいわ。水の使い手は離れちゃったけど…まだ私には氷の使い手がいるもの』」
「まずい」
「『「傀儡蟲」』」
あいつが魔法を使うとサリア先輩が急に動き出した。あーこれはあれかシオン先輩と同じ感じなのかな。つまり先輩を正気に戻すためには戦わなければいけないと
「『ああ、今回はちょっと特殊よ。なんせ』」
「『精霊召喚・フェンリル』」
「げっ」
サリア先輩がフェンリルを召喚する。え?まじかよ。ようは今回は精霊も敵としているわけか。それはかなり厄介だな。でもなんでシオン先輩の時はウィンディーネの力を使ってこなかったのだろうか。
『すまないな。イフリート、ウィンディーネ』
『わかってるわよ…セリア、シェミン、ここはあなたたちがお願い』
「…わかった」
どうやらフェンリルはちゃんと意識があるみたいだ。つまり精霊自身があいつに従っているということなのだろうか。精霊の考えていることはわからないけど…もし今魔族側に着けばサリア先輩を開放してくれるとでも言われたのだろうか。それならまあ…ありえるか
「『じゃあ私の相手はあなたたちよ電気使いと炎使いさん』」
「みたいだね」
「結局こうなっちゃったか」
てかイフリートは僕らがこいつと戦うことを避けて欲しかったんじゃなかったのか?
「いや、僕らの実力じゃあ精霊の力も加わったサリア先輩を倒すのも厳しいという判断じゃないのか?」
「なるほどね。確実に倒してもらって全勢力を持ってあいつと戦うってことか」
「『ああ、自己紹介をしておくわ。私は「蟲の王」よ』」
「はいはい」
そして僕とクレアは蟲の王に向かって突っ込んでいく。でもこのままだとワンパターンに落ち着いてしまう。できることならどこか変化球を加えたいところだな
「『電気の領域』」
「『あら、へぇ…』」
「何が言いたいんだよ」
「『いえ、運が良いわね』」
「どういうことだよ」
すごい意味深なことを言われたんだけど…まあいいか。それよりもどうすればこいつを倒すことができるか考えよう。
「『放電』」
「『ふふっ、「蟲翅」』」
かなり鋭いものがあいつの手から取り出てきたかと思うとそのまま僕の電撃とぶつかる。こいつのスキルから考えるとおそらくかなり固い蟲の翅を使っているのだろう。なんの種類なのかまったく見当もつかないけれど
『あんたの知識も役に立たないようね』
「うるせー。転移者がなんでもかんでも知っていると思ったら間違いなんだよ」
「『…可哀想に』」
「まさか敵にまで同情されるとは思わなかったよ」
そうだよ。僕の持っている蟲の知識なんてほとんどないんだよ。雀蜂の毒で毎年何人もの人間が死んでいるとかタランチュラという有名な毒蜘蛛がいるとかそこら辺の知識しか持っていないからな
「『「毒牙」』」
「危ない」
あいつの後ろから紫色の巨大な刃物のようなもの…いやどちらかといえば巨大な翅?そんなものが飛び出してきて僕らに襲いかかってくる。魔法の名前からしてあれに当たったら多分毒にあたるんだろうな
「『心配しなくとも死なないわ…多分』」
「そこは明言してくださいよ!?」
まあ僕らと敵対しているわけだし僕らを殺そうとしていたとしても別になんのおかしくもないな。そもそも命に別条がないと言われたところで別に信用するかと言われれば多分信用しないだろうからね。絶対に疑ってかかると思う。
「『創造』…あの翅は僕がなんとかする」
砂鉄の剣で向かってくる翅を全部弾く。強度はそこまでないのかな?僕の砂鉄がそこまで欠けていないわけだし。鞭のようにしならせて全部に対応する
「『火』」
「ナイス」
クレアが火を出して攻撃してくれる。にしてもあの翅、かなり自由自在に動いているんだけど。数が2本しかないからなんとか対応できているけどこれ以上数が増えていったら対応できなくなるな。
「『予想以上に粘るわね…でもいつまで形を保っていられるのかしら』」
「え?」
不思議に思って砂鉄を回収というか自分の近くに引き寄せようとする。すると「まじか…」先の方、翅と触れていたところが溶けてしまっている。いや、溶けるというか、なんか液体みたいなドロドロとした感じになっている。あーこれ毒に当てられて溶けているみたいな感じなのかな
「しょうがない『解除』、クレア」
「わかってる『火』」
毒にはやっぱり燃やすのが一番。ということで砂鉄をバラバラにして燃やす。これで毒も全部解毒というか殺菌されたらいいんだけど
「『電気の領域』」
爆風によって少しだけ視界が悪くなってしまっていたので全部吹き飛ばす。
「『まあ、少しは期待したんだけどそうそう成長なんてしないわよね』」
「ぐっ」
「『別にいいわよ。急成長を遂げることができるのなら、あなたは今ここにいないんだから』」
「?」
「『といってもねぇ、さすがに及第点を上げるわけにはいかないのよね』」
『あんたの希望が高すぎるのよ』
「『でもそうしないといけないじゃない?』」
『それは…そうだけど』
「ようは僕らの成長を見せればいいんだな?」
「『そうね、何かあるかしら?』」
新技を見せろってことなのか?いや、それはともかくして、さっき、僕は『領域』を貼った。だから
「『電気鎧・第五形態』」
両手を合わせて魔法を発動する…そうだ
「『電気鎧・複合・第三形態and第五形態』」
これなら、どうだ!
「これは…」
「『あら、あなたが見込んだ人間はどれも優秀のようね、イフリート』」
『あったりまえでしょ』
僕がシオン先輩と中に入ると出て行く前と比べてある程度変わっていた。決着がついているのがクレアとシェミン先輩。クレアはともかくシェミン先輩って一人で二人と戦っていたよな…それはともかく、シズク先輩とセリア先輩はまだ戦い中。相手が相手だしね。そしてクレアとシェミン先輩はセリア先輩の援護をしている感じか。三人と戦っていて余裕を見せているあいつは本当にやばいな
「ミライ!手伝ってくれ、シオンはシズクの援護を」
「はい!」
「わかりました!」
セリア先輩に言われて僕はセリア先輩を助けるために向かう。自分の残り魔力は…おおよそ4割。結構使っちゃったけれどまあまだ戦える。
「『放電』」
「『無駄ね「蟲の世界」』」
「くっ」
電撃も防がれてしまう。あ、この『世界』って範囲内にいると頭が痛くなってくるんじゃなかったっけ?大丈夫かな
「それは…私が…無力化してる」
「『あなたがいると私の「世界」は通じないものね』」
「そうなんですね!ありがとうございます」
それは本当にありがたい。シェミン先輩がいると…いや、先輩がいると本当に安心するな。
「『とはいえ、4人を相手となるとさすがに厳しいわね。「領域」持ちが二人に、さらに…』」
「よそ見してる暇はないぞ『炎』『氷結』『雷』」
「『ほんと属性が多いわね』」
セリア先輩からたくさんの魔法が飛び出していく。いやほんとこの人のスキルってなんなんだ?多分だけど特別なスキルなのは間違いないんだけどまったく予想がつかない。
「『まあいいわ。水の使い手は離れちゃったけど…まだ私には氷の使い手がいるもの』」
「まずい」
「『「傀儡蟲」』」
あいつが魔法を使うとサリア先輩が急に動き出した。あーこれはあれかシオン先輩と同じ感じなのかな。つまり先輩を正気に戻すためには戦わなければいけないと
「『ああ、今回はちょっと特殊よ。なんせ』」
「『精霊召喚・フェンリル』」
「げっ」
サリア先輩がフェンリルを召喚する。え?まじかよ。ようは今回は精霊も敵としているわけか。それはかなり厄介だな。でもなんでシオン先輩の時はウィンディーネの力を使ってこなかったのだろうか。
『すまないな。イフリート、ウィンディーネ』
『わかってるわよ…セリア、シェミン、ここはあなたたちがお願い』
「…わかった」
どうやらフェンリルはちゃんと意識があるみたいだ。つまり精霊自身があいつに従っているということなのだろうか。精霊の考えていることはわからないけど…もし今魔族側に着けばサリア先輩を開放してくれるとでも言われたのだろうか。それならまあ…ありえるか
「『じゃあ私の相手はあなたたちよ電気使いと炎使いさん』」
「みたいだね」
「結局こうなっちゃったか」
てかイフリートは僕らがこいつと戦うことを避けて欲しかったんじゃなかったのか?
「いや、僕らの実力じゃあ精霊の力も加わったサリア先輩を倒すのも厳しいという判断じゃないのか?」
「なるほどね。確実に倒してもらって全勢力を持ってあいつと戦うってことか」
「『ああ、自己紹介をしておくわ。私は「蟲の王」よ』」
「はいはい」
そして僕とクレアは蟲の王に向かって突っ込んでいく。でもこのままだとワンパターンに落ち着いてしまう。できることならどこか変化球を加えたいところだな
「『電気の領域』」
「『あら、へぇ…』」
「何が言いたいんだよ」
「『いえ、運が良いわね』」
「どういうことだよ」
すごい意味深なことを言われたんだけど…まあいいか。それよりもどうすればこいつを倒すことができるか考えよう。
「『放電』」
「『ふふっ、「蟲翅」』」
かなり鋭いものがあいつの手から取り出てきたかと思うとそのまま僕の電撃とぶつかる。こいつのスキルから考えるとおそらくかなり固い蟲の翅を使っているのだろう。なんの種類なのかまったく見当もつかないけれど
『あんたの知識も役に立たないようね』
「うるせー。転移者がなんでもかんでも知っていると思ったら間違いなんだよ」
「『…可哀想に』」
「まさか敵にまで同情されるとは思わなかったよ」
そうだよ。僕の持っている蟲の知識なんてほとんどないんだよ。雀蜂の毒で毎年何人もの人間が死んでいるとかタランチュラという有名な毒蜘蛛がいるとかそこら辺の知識しか持っていないからな
「『「毒牙」』」
「危ない」
あいつの後ろから紫色の巨大な刃物のようなもの…いやどちらかといえば巨大な翅?そんなものが飛び出してきて僕らに襲いかかってくる。魔法の名前からしてあれに当たったら多分毒にあたるんだろうな
「『心配しなくとも死なないわ…多分』」
「そこは明言してくださいよ!?」
まあ僕らと敵対しているわけだし僕らを殺そうとしていたとしても別になんのおかしくもないな。そもそも命に別条がないと言われたところで別に信用するかと言われれば多分信用しないだろうからね。絶対に疑ってかかると思う。
「『創造』…あの翅は僕がなんとかする」
砂鉄の剣で向かってくる翅を全部弾く。強度はそこまでないのかな?僕の砂鉄がそこまで欠けていないわけだし。鞭のようにしならせて全部に対応する
「『火』」
「ナイス」
クレアが火を出して攻撃してくれる。にしてもあの翅、かなり自由自在に動いているんだけど。数が2本しかないからなんとか対応できているけどこれ以上数が増えていったら対応できなくなるな。
「『予想以上に粘るわね…でもいつまで形を保っていられるのかしら』」
「え?」
不思議に思って砂鉄を回収というか自分の近くに引き寄せようとする。すると「まじか…」先の方、翅と触れていたところが溶けてしまっている。いや、溶けるというか、なんか液体みたいなドロドロとした感じになっている。あーこれ毒に当てられて溶けているみたいな感じなのかな
「しょうがない『解除』、クレア」
「わかってる『火』」
毒にはやっぱり燃やすのが一番。ということで砂鉄をバラバラにして燃やす。これで毒も全部解毒というか殺菌されたらいいんだけど
「『電気の領域』」
爆風によって少しだけ視界が悪くなってしまっていたので全部吹き飛ばす。
「『まあ、少しは期待したんだけどそうそう成長なんてしないわよね』」
「ぐっ」
「『別にいいわよ。急成長を遂げることができるのなら、あなたは今ここにいないんだから』」
「?」
「『といってもねぇ、さすがに及第点を上げるわけにはいかないのよね』」
『あんたの希望が高すぎるのよ』
「『でもそうしないといけないじゃない?』」
『それは…そうだけど』
「ようは僕らの成長を見せればいいんだな?」
「『そうね、何かあるかしら?』」
新技を見せろってことなのか?いや、それはともかくして、さっき、僕は『領域』を貼った。だから
「『電気鎧・第五形態』」
両手を合わせて魔法を発動する…そうだ
「『電気鎧・複合・第三形態and第五形態』」
これなら、どうだ!
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