電気使いは今日もノリで生きる
シオン先輩の実力
葉月二週目風曜日
「シオン先輩!」
「…」
シオン先輩に呼びかけをしてみても何も反応してくれない。まあそりゃあ操られているみたいだしまともな会話ができるとは到底思えないわけだしな。
「先輩を助けますからね!『電気鎧・第三形態』」
まずは相手の出方を伺う?いやそれをしても意味ないか?でもシオン先輩の使う魔法とかよくわからないからな。氷魔法ならいくつか知っているんだけど水魔法になるとまったくわからないからなー。属性的には僕の電気はかなり有利なんだけどどうなんだろうね
「『水柱』」
「!」
シオン先輩と僕の間に何本もの水の柱が出現する…いやこれは
「僕のとこまで…」
足者になにやら不穏な気配がしたから慌てて飛び退いたらさっき立っていた場所から水が吹き出してきた。そのまま勢いに押されて飛ばされてしまう。飛ばされながらも態勢を立て直して
「『放電』」
「『氷』」
「全部相殺されてる!?」
放った電撃は全部向こうも放ってくる氷の粒でかき消されてしまった。なんていうかかなり正確な魔法だな。僕の電撃に標準が全部合わさってしまっている。あんなにコントロールよく魔法を使えたらな。てかあんな風にもっともっと自由自在に魔法を使いこなすことができるようになりたいな。
「まあ今こんなことを考えても仕方がないよね!」
定期的に電撃を放ちながら隙を伺っていく。シオン先輩は氷の塊を放ちながらその場を動こうとしない。操られているといってもどこまで自我を持っているのだろうか
「『創造』」
幸い最初の攻防で外に飛び出してしまっている。なので素早く砂鉄で剣を生み出す。もはや剣というよりはむしろ鞭に近いのかもしれないけど。そのままシオン先輩に向かって振り下ろす。もしなにか対応されたら素早く解除してそのまま爆発へと移ればいい
「『冷凍』」
「やばっ『解除』」
砂鉄が先の方からどんどん凍っていく。そしてあと少し魔法の解除が遅れていたら僕の手までもが凍らされていたよ。うわーこれ遠距離戦闘は僕の完全な負けなのかな
「『氷』」
「近づけない…!」
シオン先輩の後ろに大量の氷が出現してそれが際限なく僕に向かって振り注がれる。おまけに四方を囲うように水の壁で囲まれている。氷を順次避けているものの少しづつ水の壁まで追い詰められている
「この壁壊せれないのかな…『放電』」
水に向かって電撃を放ってみる。壊すというよりは水を分解して水素と酸素にすることによって強制的に突破するって感じなんだけどさ。遠くまで逃げるという選択肢はないけれども戦える場所が制限されるというのもかなりキツイ。
「…まじかっ」
電撃が当たったところから水がどんどん凍っていく。そして一部が僕に向かって飛び出てきた。かなり追い詰められていたこともあって距離が近く、僕の腕に刺さってしまった。慌てて電撃を放ち氷を壊す。そのまま突き刺さっている氷を抜く。
「『自己活性』」
回復魔法を自分にかけてこれでしのぐ。本当は突き刺さったままの方が出血が止められているから失血死の心配が少なくて済むのだけどあの氷はシオン先輩が生み出したものだし自分の近くに置いておくのはなんか不安なんだよね
「シオン先輩は…」
あたりを見渡してもシオン先輩の姿が見当たらない。まさか見失った?もしかして他のところに向かってしまったとか?それはまずい!
「どこに」
「『水牢』」
「!」
息が…できない。これは水で作られた牢獄?いつのまにか魔法にかかっていたのか。とにかくまずは酸素を確保しないと『放電』自分の近くにある水を分解して酸素を確保する。いやてかもう全部吹き飛ばした方がいいか
「『電気の領域』…ぷはぁ」
僕にまとわりついていた水を全て吹き飛ばした。でも油断をしてはいけない。僕に魔法を使ったということは先輩はこの近くにいるということ。でもどこに?
「『感知』…反応が多すぎる!」
しまった。この周りには僕の電撃を当てた水が多すぎる。つまり何が言いたいのかというとその水は全部電気が流れてしまっているわけでつまり僕の感知の手段は電気を発生させているものを見つけるわけでシオン先輩の反応を見つけることができない…上!
「まじかよ」
上の方になにか反応があったので見てみればとてつもない数の氷の柱が出現していた。そしてその中心には浮いているシオン先輩の姿が
「どうやって…いやそれよりもあの数」
「『氷の槍』」
僕に向かって一斉に降り注いでくる。さっき『領域』を使ってしまったし消し飛ばすことは不可能だ。なら、迎え撃てばいい
「『創造』」
この砂鉄の剣で向かってくる氷を斬る。そうすれば被害をかなり抑えることができるだろう。『電気鎧・第三形態』によって強化された反射神経と筋力を使って飛んでくる氷を全部片っ端から切り落としていく。この剣はどんだけ使っても刃こぼれとかが発生しないのがいいね。てか氷だしそこまで硬いわけではないのか。
「…どうするかな」
さっきもそうだけど自分の魔法がいかに偏っているのかをつくづく痛感させられる。どうすればこの不利な状況を変えることができるのかな。少なくとも接近することができればなんとかなるのかな?…
「考えても仕方がないし、こういう時は全力で取り組めばいいか」
相手が僕の接近を邪魔する…遠距離戦闘を望むというのならそれを打ち砕く勢いで近づけばいいのではないだろうか。そのためには『電気鎧・第三形態』程度の加速では間に合わない。弾き返されてしまう。『蓄積』もいいんだけどそれだとあまりにも短期間すぎる。二つを合わせることができればきっといい感じなのができそうなんだけどな
「まあ物は試しだ」
見渡す限りの氷を全て切り裂いたので剣を解除して両手を合わせる。そして電流を流して自分に静電気のエネルギーを蓄積していく。ここで貯める量を多めにとればそれだけたくさん動き回ることができるのかな。いやそもそも体の中で循環する仕組みを作ってしまえばそれも無事に解決するか
「でもコイルの仕組みとかわかんないんだけど…」
イフリート、助けてくれっていっても今あいつはクレアと戦っている最中だし呼びかけに応えてくれるはずもないな。
「『氷の槍』」
「またきたよ」
うだうだしている間にまた次の攻撃がきたよ。てかそもそも最初の時どうやってあんなに長距離を移動したんだっけ…あ!
「『電気の領域』」
自分を中心にして『領域』を展開する。そうだ。そもそもこの魔法って『領域』を展開してそこを自分がぐるぐると回ることによって莫大なエネルギーを生み出していたんじゃないか。今地面には『領域』が広がっていて強力な磁場が形成されている。そしてそれは上空に移動したとしてもそこまで衰えることはない。ならば
「『蓄積』」
今回は『領域』を円状に展開した。そしてその演習を移動するように走り出す。磁場の向きや電流の流れをうまい具合に調整することで僕は…空を飛ぶ!
「シオン先輩!」
「…」
シオン先輩に呼びかけをしてみても何も反応してくれない。まあそりゃあ操られているみたいだしまともな会話ができるとは到底思えないわけだしな。
「先輩を助けますからね!『電気鎧・第三形態』」
まずは相手の出方を伺う?いやそれをしても意味ないか?でもシオン先輩の使う魔法とかよくわからないからな。氷魔法ならいくつか知っているんだけど水魔法になるとまったくわからないからなー。属性的には僕の電気はかなり有利なんだけどどうなんだろうね
「『水柱』」
「!」
シオン先輩と僕の間に何本もの水の柱が出現する…いやこれは
「僕のとこまで…」
足者になにやら不穏な気配がしたから慌てて飛び退いたらさっき立っていた場所から水が吹き出してきた。そのまま勢いに押されて飛ばされてしまう。飛ばされながらも態勢を立て直して
「『放電』」
「『氷』」
「全部相殺されてる!?」
放った電撃は全部向こうも放ってくる氷の粒でかき消されてしまった。なんていうかかなり正確な魔法だな。僕の電撃に標準が全部合わさってしまっている。あんなにコントロールよく魔法を使えたらな。てかあんな風にもっともっと自由自在に魔法を使いこなすことができるようになりたいな。
「まあ今こんなことを考えても仕方がないよね!」
定期的に電撃を放ちながら隙を伺っていく。シオン先輩は氷の塊を放ちながらその場を動こうとしない。操られているといってもどこまで自我を持っているのだろうか
「『創造』」
幸い最初の攻防で外に飛び出してしまっている。なので素早く砂鉄で剣を生み出す。もはや剣というよりはむしろ鞭に近いのかもしれないけど。そのままシオン先輩に向かって振り下ろす。もしなにか対応されたら素早く解除してそのまま爆発へと移ればいい
「『冷凍』」
「やばっ『解除』」
砂鉄が先の方からどんどん凍っていく。そしてあと少し魔法の解除が遅れていたら僕の手までもが凍らされていたよ。うわーこれ遠距離戦闘は僕の完全な負けなのかな
「『氷』」
「近づけない…!」
シオン先輩の後ろに大量の氷が出現してそれが際限なく僕に向かって振り注がれる。おまけに四方を囲うように水の壁で囲まれている。氷を順次避けているものの少しづつ水の壁まで追い詰められている
「この壁壊せれないのかな…『放電』」
水に向かって電撃を放ってみる。壊すというよりは水を分解して水素と酸素にすることによって強制的に突破するって感じなんだけどさ。遠くまで逃げるという選択肢はないけれども戦える場所が制限されるというのもかなりキツイ。
「…まじかっ」
電撃が当たったところから水がどんどん凍っていく。そして一部が僕に向かって飛び出てきた。かなり追い詰められていたこともあって距離が近く、僕の腕に刺さってしまった。慌てて電撃を放ち氷を壊す。そのまま突き刺さっている氷を抜く。
「『自己活性』」
回復魔法を自分にかけてこれでしのぐ。本当は突き刺さったままの方が出血が止められているから失血死の心配が少なくて済むのだけどあの氷はシオン先輩が生み出したものだし自分の近くに置いておくのはなんか不安なんだよね
「シオン先輩は…」
あたりを見渡してもシオン先輩の姿が見当たらない。まさか見失った?もしかして他のところに向かってしまったとか?それはまずい!
「どこに」
「『水牢』」
「!」
息が…できない。これは水で作られた牢獄?いつのまにか魔法にかかっていたのか。とにかくまずは酸素を確保しないと『放電』自分の近くにある水を分解して酸素を確保する。いやてかもう全部吹き飛ばした方がいいか
「『電気の領域』…ぷはぁ」
僕にまとわりついていた水を全て吹き飛ばした。でも油断をしてはいけない。僕に魔法を使ったということは先輩はこの近くにいるということ。でもどこに?
「『感知』…反応が多すぎる!」
しまった。この周りには僕の電撃を当てた水が多すぎる。つまり何が言いたいのかというとその水は全部電気が流れてしまっているわけでつまり僕の感知の手段は電気を発生させているものを見つけるわけでシオン先輩の反応を見つけることができない…上!
「まじかよ」
上の方になにか反応があったので見てみればとてつもない数の氷の柱が出現していた。そしてその中心には浮いているシオン先輩の姿が
「どうやって…いやそれよりもあの数」
「『氷の槍』」
僕に向かって一斉に降り注いでくる。さっき『領域』を使ってしまったし消し飛ばすことは不可能だ。なら、迎え撃てばいい
「『創造』」
この砂鉄の剣で向かってくる氷を斬る。そうすれば被害をかなり抑えることができるだろう。『電気鎧・第三形態』によって強化された反射神経と筋力を使って飛んでくる氷を全部片っ端から切り落としていく。この剣はどんだけ使っても刃こぼれとかが発生しないのがいいね。てか氷だしそこまで硬いわけではないのか。
「…どうするかな」
さっきもそうだけど自分の魔法がいかに偏っているのかをつくづく痛感させられる。どうすればこの不利な状況を変えることができるのかな。少なくとも接近することができればなんとかなるのかな?…
「考えても仕方がないし、こういう時は全力で取り組めばいいか」
相手が僕の接近を邪魔する…遠距離戦闘を望むというのならそれを打ち砕く勢いで近づけばいいのではないだろうか。そのためには『電気鎧・第三形態』程度の加速では間に合わない。弾き返されてしまう。『蓄積』もいいんだけどそれだとあまりにも短期間すぎる。二つを合わせることができればきっといい感じなのができそうなんだけどな
「まあ物は試しだ」
見渡す限りの氷を全て切り裂いたので剣を解除して両手を合わせる。そして電流を流して自分に静電気のエネルギーを蓄積していく。ここで貯める量を多めにとればそれだけたくさん動き回ることができるのかな。いやそもそも体の中で循環する仕組みを作ってしまえばそれも無事に解決するか
「でもコイルの仕組みとかわかんないんだけど…」
イフリート、助けてくれっていっても今あいつはクレアと戦っている最中だし呼びかけに応えてくれるはずもないな。
「『氷の槍』」
「またきたよ」
うだうだしている間にまた次の攻撃がきたよ。てかそもそも最初の時どうやってあんなに長距離を移動したんだっけ…あ!
「『電気の領域』」
自分を中心にして『領域』を展開する。そうだ。そもそもこの魔法って『領域』を展開してそこを自分がぐるぐると回ることによって莫大なエネルギーを生み出していたんじゃないか。今地面には『領域』が広がっていて強力な磁場が形成されている。そしてそれは上空に移動したとしてもそこまで衰えることはない。ならば
「『蓄積』」
今回は『領域』を円状に展開した。そしてその演習を移動するように走り出す。磁場の向きや電流の流れをうまい具合に調整することで僕は…空を飛ぶ!
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